の
た
め
の
邪
魔
な
広
告
よ け ス ペ ー ス で す。
2006年4月30日(日)
<<じっと眺める>>
人生の疲れが出て、今朝はたっぷり寝た。昼前に起きて昼食を挟んで色々野暮
用の後、しばしレファラート日本語草稿の独訳。私はゲーテでのレファラート
を数学者の対外宣伝活動の一貫だと考えており、それなりに気合いを入れてい
るのである。夕方からはスポーツ・クラブでくたびれ果てる。その帰り山科駅
前で、一見したところ体積が数年前の1.12の三乗倍ぐらいに増加したと思
われる、かつての教え子のT君がふらりと目の前をよぎった。彼は山科在住の
高校教師である。適当に夕食の後、夜はラルフ・マンノやハインツ・ホリガーを心の友に、
例の超難解論文を、読んでもわからないので泣きながらじっと眺める。
わが泣くを少女(おとめ)等きかば
病犬(やまいいぬ)の
月に吠ゆるに似たりといふらむ
(啄木)
2006年4月29日(土)
<<お行儀が良い>>
午前中はドイツ語。レファラートの日本語草稿を少し独訳。昼前に家を出て夕
方頃まで山科区内で野暮用。その後山科駅前Sbuxや自宅で数学。あまりに
難解なので眺めるだけで済ませたいと思ってた某論文を、やっぱり真面目に読
まなくちゃいけない雰囲気になってきた。うーむ。数学研究は簡単なところ
で手頃な面白い問題を見つけて楽しくやりたいなーと常々思ってるん
だけど、何で私はいつも袋小路に突き進んでしまうんでしょうね。夜は少し早
めに切り上げて、レファラート草稿の独訳の続きを少し。
野暮用と数学の友は、今日もラルフ・マンノの大当たりCDとハインツ・ ホリガーのモーツァルトのCD。「大当りCD」には、クロイツェル・ソナタ がグイド・シーフェンのチェロとオラフ・ドレスラーのピアノの合奏として入っ ているけれど、例えば ミシャ・マイスキーとマルタ・アルゲリッチのin concertのような情熱的 でクドイ演奏スタイルに馴染んだ私としては、ちょっとお行儀が良すぎて物足 りない気もしないでもない。でも、何となくこの二人って、シューベルトを演 奏させるといい感じになりそうな気がするんだけど。
2006年4月28日(金)
<<間違い探し>>
院ゼミと卒研ゼミの日。
ラルフ・マンノの大当たりCDとハインツ・ホリガーのCDを持って元気
良く出勤。11時から16時まで、途中1時間ほどの昼休みを挟んで、院生O
君のMatsumuraゼミ。今日は先週から懸案になっている微妙なウソ証
明の間違い探しが中心。どうにか解決したところで、16時から17時半まで
4回生Y君の卒研ゼミ。
ゼミの前後や合間には、学部長室光速呼び出しや学科 長文書光速作成・メール出しまくり速攻処理などをやったかも知れないが、気 のせいだったかも知れない。はっきり覚えていることは、ゼミの前後や合間には 院ゼミの話題とは別の、これまた微妙極まるウソ証明の間違い探しに夢中になっ ていたということ。こちらの間違い探しはしばらく前からずっと考えている のだが、まだ決着がつかず。こういうのは結構神経が消耗する。
夜は数学を放り出して気分転換。まだちょっと早いけれど、ゲーテのレファ ラートの準備を少し。英語のレファラートだったらいきなり英語で草案を書く だろうけど、さすがにいきなりドイツ語では書けない。とりあえず日本語草稿 を作ってみる。
2006年4月27日(木)
<<幸福なる後遺症>>
幸福なる研究日。午前中は自宅で野暮用と数学。昼前に家を出て京大数理研の
図書室や喫茶進々堂で数学。夕方、京都市役所前まで移動。寺町アーケード通
りの画廊数軒を外から冷やかし(中に入ると色々面倒なことになるので)、今
日も何となく来てしまいました、JEUGIA三条本店!
先週末買った2枚のCDが微妙に「ハズレ」だった事に内心忸怩たる日々 を過ごしてきて、まだ1週間も経っていない今日もまたハズレCDを衝動買い してしまったりしたら、一体私どうなってしまうのかしら。きっと打ちのめさ れた気分になって、これから何を心の支えにして生きていけば良いのか? と、森を彷徨い月に吼えるシューマンのリーダークライス的な荒れすさんだ生活 に突進してしまうこと でしょう。などと怯えつつも衝動買いが止まらない。誰か私のCD衝動買いと 学科長自爆テロを止めてくれー!
さて、本日の衝動買いその1は、ラルフ・マンノ(クラリネット)、グ イド・シーフェン(チェロ)、オラフ・ドレスラー(ピアノ)によるベートー ベンの「クラリネットとピアノのための春のソナタ」および「チェロとピアノ のためのクロイツェル・ソナタ」. ラルフ・マノンなんて知らないぞ。し かし前に聴いた「クラリネット三重奏曲"町の歌"」も良かったし、ベートーヴェ ンのクラリネット編曲は「買い」だな。オーケストラが入ってない室内音楽っ てところもいいし、チェロが入ってるのも悪くない。という事で、だめもとで気 楽に買います!の激安648円也。
で、ラルフ・マンノは大正解だった。精緻というよりも個性的。ド レスラーの隙の無い理知的なピアノ伴奏なんか気にせず、好き勝手に のびのびと演奏しているところが、なおよろしい。そして、マンノの クラリネットの音色のちょっと胸を締め付けられるような心地良さは、 昨年12月のクリスマス 会でゲーテ・クラリネット奏者氏の演奏を聴いた後一週間の潜伏期間を置いて 襲ってきた、あの嵐のような"幸福なる後遺症"をふと思い出させるのだ。
衝動買いその2は、ハインツ・ホリガー(オーボエ)、オーレル・二コ レ(フルート)、ヘルマン・バウマン(ホルン)、クラウス・トゥーネマン (バズーン)らによる「フルート、オーボエ、ホルン、バズーンのために協奏 交響曲変ホ長調K.297B」「オーボエ協奏曲ハ長調K.314」「オーボ エ協奏曲へ長調K.313」(モーツァルト). ハインツ・ホリガーの 名前を目にしただけで魔法がかかったように何となく買ってしま うこの病気を何とかしてくれ!の1456円也。
それにしても、モーツァルト のオーボエ協奏曲が2つ(以上)あったとは知らなかった。以前買ったのはハ 長調K.314の方で、しかも1970年頃の録音。今度買ったのはその10 年後の録音で、ホリガーの美しく「賢そうな」音色は健在だが、70年代の録 音に比べてずいぶん演奏時間が短くなっているところが面白い。やはり K.313の方よりK.314の協奏曲の方が格段にいいな。
帰宅したら学科長人気者メールがどっと届いていたが、今日は研究日なの で全部無視。夜もラルフ・マノンやハインツ・ホリガーを心の友に少し数学。
2006年4月26日(水)
<<覚悟はできてるか?>>
水曜日は早起きの日である。自宅で野暮用を済ませ、ハインツ・ホリガーの
「無伴奏オーボエ」を心の友に出勤。10時40分から12時10分まで「留
学生数学」。光速で研究室に戻り、余裕で昼食を済ませ、12時30分から1
4時まで「C言語とUNIX演習」。研究室に戻って事務的な仕事一件と来週
の「留学生数学」の授業の準備を速攻で済ませ、先日の東京出張で教えてもらっ
た論文を3本ほど検索し、図書館まで全力疾走してコピー。
16時より今年度2回目の教室会議。ほとんどの案件は(1、2名を除い てたぶん誰も真面目には読んでいない)メールで強引に片付けてあるので、会 議は半時間程度で終了。教室会議と入試の採点打ち上げによってかろうじて保 たれていた数学教室の結束は、採点打ち上げの廃止と自称「自爆テロリスト」 高山学科長の徹底した教室会議回避策によって急速に弱体化し、数理科学科の 解体に向けて着実に前進している。じゃあ、お前は解体後のことを考えてるの か?と言われれば、勿論!何も考えてません、唯、青テント生活だけは嫌だ なー、と。私は数学を志して大学に進学する頃からずっと、自らに「青テント 生活をする覚悟はできているか?」と問い続けてきたのだけど、まだ覚悟はで きていない。軟弱者!
ま、冗談はさておき。
その後、全力疾走O坂先生との密談を挟んで学科長のお仕事を少し。17 時半に大学を出て、ザビーネ・マイヤーの「パリのメカニック」を心の友に帰 宅。夜は数学。昨日、教授会中に思いついた事を詳細にチェック。まあ、大丈夫 そうだ。しかし、別に新しい発見をしたわけでもないのだけどね。数学の友は、 ザビーネ・マイヤー、ウルフ・ローデンホイザー、そして久々のカリ・クリー クなど。
2006年4月25日(火)
<<文章魔>>
学科長の日。自宅の野暮用を済ませて昼前に大学へ。生協コンビニでサンドイッ
チなどを買い込み、事務に立ち寄ってポストを確かめ、事務の人と少し学科長
トークをし、研究室で昼食、雑用、および少し数学。13時から14時半まで
学科長会議。猛獣のような物理の先生の隣に座って、2度ほど軽く発言。研究
室に戻って学科長のお仕事をして、16時から17時半頃まで教授会。今日の
教授会は全く形式的な議題ばかりなので、ぼんやりと数学を考えていたら一
寸だけ進展があって、数年前にドイツで、そして、数ヶ月前に東京でふと耳に
した謎めいた命題の証明方針が分かった(ような気がする)。再び研究室に戻
り、途中生協食堂での夕食を挟んで21時頃まで学科長のお仕事。お仕事と通
勤の友は、ハインツ・ホリガーの「無伴奏オーボエ」、リチャード・ストルツ
マンの「アリア」、そして、いびつに高まったテンションを
下げたいこんな日にはおあつらえの、ザビーネ・マイヤーの
「パリのメカニック」。
どうも私は、数時間の教室会議を回避するために、それと同じぐらいの時 間を掛けて作業をしているようで、その意味ではあまり時間の節約にはなって いないかも知れない。しかし私は文章魔だからメールを書きまくって出しまくっ てというのは何ら苦にならないし、大事な事を深く考えずにえいやっと決 めるのが大好きだから、こら!そこのおっちゃん、居眠りしとらんと起き んかい!とか、そこの兄ちゃん、チェスの本読むのやめなはれ!とか思いなが ら、退屈な会議をダラダラとやってるよりも、メールだけで会議をやった事に してしまう方が気分的に楽なのである、と。嗚呼、やっぱり私はキレてるのか しら。
夜は「パリのメカニック」などを聴きながら、学部レベルの代数学の復習 などを少し。
2006年4月24日(月)
<<石川九楊のサイン>>
研究日。学科長備忘録ノートを固く封印し、今日一日は大学に近づかないこと
を心に誓う。午前中は自宅で数学。午後は寺町四条の眼鏡屋に眼鏡の調整に行っ
たついでに、大丸ミュージアムで石川九楊展に立ち寄る。その後、JEUGI
A四条店を発見したので中に入って、ザビーネ・マイヤーのCDをさりげなく
探しながらざっと偵察。それから新京極通り喫茶平野屋改めSbuxでしばし
数学。Sbuxを出て少し新京極通りを上がってJEUGIA三条本店に入り、
管楽器フェアーなるものをやっていたので、ユーフォニウムとチューバの違い
を確認し、Eb管クラリネットの実物を眺め、コンサート情報などの収集。そ
れから京都市役所前から地下鉄に乗って帰宅。夜も数学。
私は書を絵画だと思って見るのだけど、石川九楊の書はクレーやミロの絵 みたいでとても面白い。絵画だと鉛筆の線や絵の具で描いた形は、これぞとい う物が得られるまで何度でも消したり塗り潰したりして描き直すけれど、墨で 描く書はそういうわけにはいかないはずである。かと言って、鉛筆などで試行 錯誤しながら下書きを作っておいて、それを墨と毛筆で和紙に書き写すという ような事をやっては、あのオートマチックな勢いのある形や線は作れない。一 体九楊先生はどうやってこの作品を作ってるんだろう?と不思議に思っている ところに「ただいまから石川九楊先生のサイン会を開きます」とのアナウンス。 私は作品には興味があるが作者のサインには興味が無いので、しばらく無視し てたのだが、ちょっと覗いてみるとどうも一人一人全く別の作品とも呼べる 「サイン」(私には絵にしか見えない)を描いている。これはこの人が作品を 造る現場を垣間見ることができる絶好のチャンスではないかと思い直し、作品 集を買い求め、サインを待つ長蛇の列に並んで九楊先生が筆を執る様子をしば らく拝見させてもらった。九楊先生も70年代の作品はどうだかなーって感じ で、ずいぶんもがき苦しんでいる様子がうかがえるのだが、近年になって自分 のスタイルを掴んだようである。サイン会でも、何ら迷う様子もなくすっすっ と自在な形を繰り出していた。
さて今日の心の友は、大当たりCDである ザビーネ・マイヤーの「クラリネット・コネクション」と ハインツ・ホリガーの「オーボエ協奏曲集」。どう も先週末の衝動買い2枚のCDは「微妙にハズレ」との結論に達したようだし、 ザビーネ・マイヤーの「パリのメカニック」もハズレ知らずのマイヤーの面目 躍如といったところだけど、テンションを下げる現代音楽物は、やはりブラー ムスのクラリネット三重奏曲的に切羽詰った気分で人生を送っている私には、 ちと物足りないのである。
そして、最後は久々登場ゲーテ・クラリネット奏者氏のクラリネット五重奏曲 (モーツァルト)。何度聴いても心に沁みます。ちょっと前に中国の若いチェリストが、演奏家の 性格や人柄は音に表れますというような事をテレビで言ってたけれど、五重奏曲 をレコーディングした時の苦労話とかを勘案した上でこのCDを聴いてみると、 ああ、確かにこれは氏が演奏してるんだなって気がしてきて楽しい。
2006年4月23日(日)
<<よっしゃー!いてまえー!>>
午前中は昨日買ったハインツ・ホリガーを心の友に少し数学をやるフリ。午後
は府民ホール・アルティで井幡万友美チェンバロ・リサイタルに行って、その
帰りに京都大丸ミュージアムの石川九楊の書道展でも覗いてみようかしらと思っ
ていたけれど、結局夕方頃まで自宅近辺や山科区内で野暮用で、リサイタルも
書道展もナシ。野暮用の友は、昨日買ったリチャード・ストルツマンの"Aria".
うーむ。音は綺麗なんだけど演奏してる曲がどうにも感動とは縁遠いという構
造は如何ともし難いな。
夜は数学。ハインツ・ホリガーの「無伴奏オーボエ」はやはり物足りなく て、ザビーネ・マイヤーの「パリのメカニック」に切り替える。しかし、これ も学科長お仕事モードの「実機デバックな一日」の締めくくりには効果的だが、 数学やる時にはこういうテンションを下げるような音楽はやっぱり駄目である。 数学やる時は、聴いてるうちにだんだん目が釣りあがってくるような曲がよろ しい。今更言うまでもないけど、数学って知の格闘技なんよ。心のどこかに 「よっしゃー!いてまえー!」というノリが無いと、やってられまへん。
そこで最後に久々登場!ミシャ・マイスキー&マルタ・アルゲリッチの 「イタリア組曲」(ストラヴィンスキー)と「チェロ・ソナタ」(ショスタコー ヴィチ)の第二楽章。これで眠気をさまして、もう半時間数学!よっしゃー! いてまえー!!
2006年4月22日(土)
<<怪しいのはそのせい?>>
午前中は自宅で学部レベルの代数学の復習を少し。ドイツ語の代数の本なので、
午後からゲーテのウオーミングアップも兼ねる。数学の友はハンスイェルク・
シェレンベルガーのオーボエ・ソナタ(サン=サーンズおよびプーランク)。
午後はゲーテ。
ゲーテの帰りは例によってJEUGIA三条本店で道草。今日の衝動買い その1は、リチャード・ストルツマンの「アリア Aria」. クラシックなのかポピューラー音楽物なのか、そもそも一体何のCD なのか全然わからないところが、まずもって怪しい。 大体リチャード・ストルツマンって、 写真見ても何だか自由人っぽい雰囲気が漂ってて、やっぱり怪しい。彼はオハイ オ州立大学で数学を専攻したらしいから、この怪しさはそのせいかも知れない。 怪しいことは良いことだ。私は他人様から「怪しい人」と言ってもらえるような 立派な人間に成るべく、日夜努力と研鑽を重ねていると言っても過言ではない。 では、肝心 の音楽の方はどうか。以前「この世の終わりのための四重奏」(メシアン)を 聴いた時の感想では、ストルツマンのクラリネットの音はとても綺麗だ。ここはひ とつ怪しさと音の綺麗さに免じて、一か八(ばち)か勝負の2100円也。
今日の衝動買いその2は、オーボエはもう最後にしようと心に誓った (4月1日の日誌「考えたくもない」参照)はずなのに、ま た買ってしまいました!のハインツ・ホリガー「無伴奏オーボエのための 12の幻想曲」(テレマン). 原曲は「無伴奏フルートのための12の 幻想曲」。フルート曲から編曲されるぐらいだから、それなりに良い曲なのだ ろう。それにハインツ・ホリガーのオーボエなら「ハズレ」などあるまい、と 一点の疑いも無い毎度ありー!の1050円也。
夜はスポーツクラブ。深夜、早速CDの試聴。ストルツマンのCDは、サ マータイムなどのポピューラー系からクラシックっぽいのまで色々入っていて、 やっぱり何のCDだかわからないが、綺麗な音が際立っている。しかし、クラ シックのクラリネットではあまり使わないようなビブラートを効かしたりして、 ちょっと妙な感じもある。幸いにして、ジルバース・ドウ・ペイエのような貧 相極まりない悲惨なビブラートには陥っていない。でも、ちょっと気持ち悪い。
「無伴奏オーボエ」のCDは、ホリガーの美しい音をたっぷり楽しめるし、 最近ちょっと現代音楽物に色々手を出してたけど、やっぱりクラシックがいい よねと、ほっとしてしまう。しかし何だか物足りない。オーボエというのは、 例えばオーケストラのように沢山の種類の音が入り乱れているような場面で、 何の苦労も無くすっと目立って聞こえてきて、おっ、何かあそこに際立って 「賢そう」なのが一人居るなって感じがするところ良いのである。無伴奏だと 引き立て役が居ないので、それが「物足りなさ」に繋がっているのだろう。
深夜にはまた少しだけ学部レベルの代数の復習の続きなど。
2006年4月21日(金)
<<危険な香り>>
今朝の天啓は「本日ザビーネ・マイヤーでいくべし!」である。何か最近の私っ
て、神憑ってきたような気がしないでもないけど、元々あんまり論理的には生
きていない人間なので、そういうこともあろうか、と。「パリのメカニック」
「クラリネット・コネクション」および「クラリネット三重奏曲(ブラームス、
ベートーヴェン)」の3枚のCDを持って出勤。今日は、ブラームスのクラリ
ネット三重奏曲的な人生の切羽詰り方をこれ以上加速させたくない気分なので、
この曲だけは1回聴くにとどめる。
もしも今日と同じ気分で、昨夜降り積もった新雪眩しい快晴の正月の朝を迎 えたとすれば、ブラームスのクラリネット三重奏曲を4回ぐらい聴いた段階で、 私は何かわめき散らしながら後先考えずに崖から飛び込んでしまいたい衝動に 駆られるであろう。かようにこの曲は危険な香りがするのである。
午前11時から院生O君のMatsumuraゼミ。13時過ぎから昼休 み。光速で買ってきた生協コンビニ弁当とサンドイッチをほおばりながら、パ ンドラの箱「学科長備忘録ノート」を開け、メールを読み、書類をでっち上げ、 メールを出しまくり、資料を引っ張りだし、五月蝿い電話を無視し、猛獣のよ うな物理の某先生の部屋を訪ね、事務に電話を掛け云々云々で14時10分。 直ちにMatsumuraゼミ再開。16時過ぎに卒研生Y君が入って来たところで 終了、引き続きY君の卒研ゼミに突入。1時間ほどやってみて、どうもテキス トを変えた方が良さそうだとわかり、ゼミ打ち切り。光速で図書館から新しい テキストを借り出しY君に渡す。その後、生協での夕食を挟んで、しばし書類 でっち上げ&メールを出しまくりの作業に励む。20時過ぎ、作業終了。「ク ラリネット・コネクション」を聴きながら帰宅。
夜は「パリのメカニック」と、こっそりウルフ・ローデンホイザーの クラリネット五重奏曲(モーツァルト)を1回だけ聴いたりしながら、 数学など。
2006年4月20日(木)
<<本人の自覚症状>>
研究日(のはず)。モーツァルトとシュトラウスのオーボエ協奏曲の夢で目覚
める。これはまた何かのロクでもない啓示に違いない。よろしい。私は啓示の
類は原則として受け入れる人間だ。今日一日はオーボエ協奏曲一色で塗り潰そ
うではないか。午前中は自宅で野暮用と数学。午後はデータベース検索と図書館で
論文を調べる必要があったので、出勤。
研究日の今日はパンドラの箱「学科長備忘録ノート」は決して開けるまい と固く心に誓う。しかし大学に出勤するとなれば、それだけでは不十分だ。何 せ人気者の私だから誰にも見つからないようにと、抜き足差し足で研究室や図 書館の近辺をうろつくも、たちまち数名の人々に捕まってしまった。うーむ、 変装でもして出勤すべきだったな。しかしここで発生した案件は全て瞬殺処理 で片付けて、事無きを得た(はず)。
ふと思うのだが、私は自分ではかなり気性が激しくエキセントリックでど ぎつい人格の持ち主だと思っているのに、私の顔を見てなにやかやと愚痴のひ とつもこぼしたくなる人が(大学教師に限らず!)少なくなさそうなのは、単 なる気のせいかしら。ならば私は癒し系なのか?うーん、それでは本人の自覚 症状とのギャップがちと大きいな。
まあ、相手によりけりだろうけど、人の愚痴聞くのはそれ程苦にならない し、それで相手が元気になってくれれば単純に「それはよかった」ぐらいの事 は思うんだけどね。
夜も数学。心の友は勿論オーボエのハインツ・ホーリガー。 風邪気味なので、早めに切り上げて寝る。
2006年4月19日(水)
<<実機デバックな一日>>
今日も白井光子さまの天使の歌声を通勤の友に、10時過ぎに大学に到着。1
0時40分より「留学生数学」。12時10分終了。質問にやってきたタイの
学生の相手をしている間に昼食の時間を逃し、12時30分より「C言語とU
NIX演習」、14時に終了。研究室に戻り昼食。
14時半頃、パンドラの箱「学科長備忘録ノート」をひとたび開けたのが 最後、いきなり魑魅魍魎神出鬼没百鬼夜行無理難題権某術数阿鼻叫喚海千山千 四面楚歌捲土重来換骨奪胎 色即是空絶対矛盾自己同一東南西北麻雀大好八分音符閑話休題一寸一息二分休 符日替定食満腹御礼数学大好可換環論代数幾何位相幾何云々(注意:貴方のP Cの故障で文字化けしている訳ではありませんので、ご安心を)の世界が展開。 メールを出しまくり、読んでもわからない資料をひっくり返し、学部長室に呼 び出しを食い、全力疾走O坂(元)学科長と密談し、野望と戦略のA堀先生の部屋を 訪ね、何故かAr親分のパソコンの障害相談にも乗り、コピーをとり、意味不明 の書類を書き、筋トレはやらないけれど有酸素運動をたっぷりと行い、はっと 我に返ったのは19時過ぎ。
ああ、薄々予感していたとはいえ、今日も「実機デバックな一日」になってし まった。 ザビーネ・マイヤー「パリのメカニック」を心に沁み入らせながら呆 然と帰宅。 夜は藤原真理「無伴奏チェロ組曲」(バッハ)を心の友に数学。
2006年4月18日(火)
<<気分を変えてみる>>
気分を変えてみるのも良いものだ。今日は、去年11月のコンサートで私を
簀巻きにして感動の鳴門渦潮の真っ只中に放り込んでくださっ
た、白井光子さまを心の友にしようと、彼女のシューマン歌曲集とシューベル
ト歌曲集のCDを持って自宅を出る。しかし、もしものことも考えて、ザビー
ネ・マイヤー「パリのメカニック」もそっとリュック・サックの中に忍ばせて
おいた。
山科駅前SBUXでしばし数学の後、出勤。13時から15時まで学科長 会議、それから15時から21時過ぎまでは、途中生協での夕食をはさんで主 に研究室で学科長のお仕事。例によって何をやってたか覚えてないのだが、次 第に雲行き怪しく煮詰まってきて、(私の心象風景の中では)背中に羽根を生や し頭に天使の輪をつけた光子さまの美しい歌声ではおっつかなくなり、こうい う時のための気付け薬として研究室に置いてある「世の終わりのための四重奏 曲」を聴いてみるも、益々デカダンスな気分が盛り上がるばかり。くうーっう! ここでくじけては、明日教室会議を開かなければならなくなる!と気合いで頑 張って(ああ、やっぱり昨日書いた通り、キレている)何とか乗り切る。
帰宅の友は数学と「パリのメカニック」。沁みます。。。そうか、玩具箱はこ ういう時のためにひっくり返すものだったんだ。それにしても何だか懐かしい 気分がするのは偶然ではない。若い頃、駆け出し計算機技術者として夜討ち朝 駆けでOSの実機デバックなどをやってた時は、こんな気分で終電間際の京浜 東北線に飛び乗ったものだ。でもあの頃はジャズを聴いてたんだけどね。
2006年4月17日(月)
<<瞬殺ぶち切れ人間>>
未来が欲しい私は、ザビーネ・マイヤーの「パリのメカニック」ほか数枚のC
Dを持って日大セミナーに出張。東京の桜の季節はもう終わっていた。深夜、
くたびれて帰宅。
「パリのメカニック」と、同じくザビーネ・マイヤーの「クラリネット・ コネクション」と続けて聴くと、あー!楽しいことは良いことなのだとほのぼ のとした気分になってきて、自分にも少しは未来があるかも知れないというほ のかな希望が湧いてくるのだ。
ところで、私を知る人の中には、私が導火線が極端に短い瞬殺ぶち切れ人 間だという説を唱える者もいる。口から火を吹いて暴れたりすればまだ分かり やすいけれど、私の場合は目にもとまらぬ速さでさり気なくさらっとぶち切 れるのだそうだ。そしてもっとも厄介な事は、自分が切れていることに自分自 身で気づいていない!「そりゃあ、危ない奴だなあ。」「でも、貴方のことで す!」
この学説に従えば、例えば私は既に第一回の教室会議で、隙あらばすぐに 居眠りするおじさ ん達と内職に励むお兄さん達に瞬殺ぶち切れて、今後たとえ数学教室の存亡にかかわ る重要案件が降ってきても、全て学科長権限の独断専行で片付けて、金輪際教 室会議なんか開くものかと決心しているのだそうだ。一度決心すると、プログ ラムされた機械のように、何も考えずに淡々とその通りに実行する。つまり、 4月14日の日誌<<謹んでお受けします>>は洒落ではなく本気なのだ、と。 「えー!?でも、あれ、洒落のつもりで書いたんだしー。自分でも気づかない うちに何かを『決心』してしまうなんて、そんなの有りかよー?」「いいえ、 貴方は自分のことが分かってないのです!」「何でもいいけどさー、その断定 形の”!”マークを語尾に付けて言うの、やめてくれないか。」
この学説の正当性は、今後時間をかけて徐々に検証されていくことでしょ う。乞うご期待!
(以上、「学科長ぶち切れ日記」の宣伝でした。)