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一部のブラウザの
た
め
の
邪
魔
な
広
告
よ け ス ペ ー ス で す。
2007年10月31日(水)
<<かなりむっとする>>
午前中は経済・経営学部の数学の授業。前半は偉大なるアマチュア数学者フェ
ルマーについて、フェルマー予想からワイルズの定理にいたるまでの物語をざっ
と紹介して、後半ではフェルマー数の話を少しする。文系の一般教養の講義だ
から、数学そのものよりも、人類(特に数学者)は数学をどのように捉え、ど
ういう風に発展させてきたかという文化的側面を伝えたいと考えている。その
ため、雑談みたいな話が中心になり、数学そのものの話はさわりの部分だけさ
らっと話す感じになるが、このやり方が良いのかどうかはわからない。
昼食はやはりコンビニ弁当をコソコソと。少し数学の本も読んだけれど、 それ以外の雑用をごぞごぞやっているちに午後の授業。黄金の第二法則が支配 する3回生の演習。退屈で形式的な証明問題を沢山やることになったけど、学 生達はこんなので満足しているのかしら。でもこのテキストは、「退屈な本だ ぞ、他の本の方が面白いぞ」との私の警告にもかかわらず彼ら自身が選んだも のだから、まあ、知ーらないっと。
演習の後はさっさと大学を離れ、山科駅前Sbuxで少し数学。帰宅後、夜 も少し数学。しかし何だか眠いので、適当に切り上げる。
やはり今夜も マルタ・アルゲリッチのモーツァルトを聴く。 このジャケットの写真、アルゲリッチはとてもいい顔で写ってるけど、男の方は どうも笑い方が気に入らない。まあ、オジサンを見る目がやたら厳しい私だから そう思うのかも知れないけど。
ついでに ザビーネ・マイヤーのモーツァルト・ブルーフ・シューマンも聴いた。 そういえば新聞の文化欄に カール・ニールセン のコンチェルトと管楽四重奏曲のCDが紹介されていたけど、 この評論家は「フルートのエマニュエル・パユのCD」という風に紹介していた。 そりゃあエマニュエル・パユは偉いのかも知れないし、他の演奏は聴いたことないけど、このCDのニールセンは いい感じだなと思うけど。でも、そんなことカンケーねえー!おっぱっぴぃ、だ。 何で「女王ザビーネ・マイヤー様のCD」と書かないんだよう!と、かなりむっとしましたね。
2007年10月30日(火)
<<治らない病気>>
午前中は4回生の数学の講義。昼休みは生協コンビニ弁当でコソコソ昼食。京
大生協では平気で昼食がとれるのに、Ritsでは駄目。この性癖は、3ヶ月間
精神安定剤を飲んでも治らないので医者に見離された「心の病」系の病気と同
じで、もう治らないかも知れない。まあ、昼食サバイバルを掛けてごっ
た返す学生食堂に闘争心全開で突撃するのも嫌だし、かと言って、おじさん臭で
むせ返るような教員用食堂で近親憎悪の無間地獄に悶え苦しむのも真っ平だし、
結局研究室コソコソ昼食でいいんだけど。
昼食の後は事務的なメールを書いたり、書類を書いたり提出したり受け取っ たりといった雑用。午後は4回生M君の卒研ゼミ。その後また少し雑用をして から、帰宅。夜も数学。まさかこれを読むことになるとは。。。という本の一 部分をさくっと読んでしまわないと。
そして、やはり今夜も マルタ・アルゲリッチのモーツァルトばかり聴いてしまった。
2007年10月29日(月)
<<修行が足りない>>
何だか嫌な夢にうなされていたようだけど、昨日の疲れもあって10時頃にやっ
と起きた。何の夢を見ていたかは、忘れた。午前中は近所の郵便局で野暮用。
それから京大へ。地球温暖化のせいか、それともすこし厚着をしてしまったせ
いか、兎に角暑い。京大ルネで昼食の後、数理研図書室へ。先週借りた本を返
却し、閉館の17時まで数学。私が追いかけている問題に深く関連するはずだ
けど前に読んだ時は何だかよくわからなかった論文(そういう論文は沢山あ
る!)を読み直してみる。
京大の帰りは、ジュンク堂書店河原町三条BAL店に立ち寄り、 "L'etranger"のドイツ語訳の"Der Fremde"が無いか捜す。ドイツ語を忘れない ための一番楽チンな方法として、同じ小説の仏語版と独語版を見比べながら読 むというアイディアは、我ながらなかなかのものではないかと思ってるんだけ ど、やはり置いてない。そもそも仏独辞典とかフランス文学のドイツ語訳なん て、普通、ドイツにしか売ってないか。
前にジュンク堂に来たのは半年ぐらい前で、その時に置
いてあったハローキティーお話しロボットが今日も置いてあった。
前回もそうだったけど、そばに置いてある説明書通りに話しかけても
小首をすこしかしげるような仕草をするだけで、反応なし。
しかし考えてもみよ。そもそもハローキティーには口が無いのだから、そ
の声は耳ではなく心で聞かなければならないのである。座敷童の姿とキティー
の声は心の美しい人間にしか認識できないというのは、柳田国男の遠野物語に
もちゃんと書かれている民俗学の定説である(勿論、嘘)。
人生の正しい目的は、ハローキティーの心の声が聞こえるような
立派な人間になることである(半分まじ!)。うーむ、今度この
店に来るまでに、キティーの声が聞こえるように、もっと修行を積んでおかね
ばならない。
夜は山科区内を自転車で走り回って野暮用。その後また少し数学。適当に 切り上げてのんびりする。 マルタ・アルゲリッチのモーツァルトが今日も一日じゅう頭の中で鳴り響いていたので、 流石にちとまずいのではないかと思い、今日は1回聴くだけにとどめ、趣向を変えて久しぶりに ディータ・クレッカーのハイドン なども聴いてみる。それからL'etrangerの朗読CDを聴いたり、 クラシック音楽の輸入CDの解説(独、仏、英の三カ国語で書かれている) を読んでみたり。CDの解説はよくわからない音楽用語が出てきたりして、結構難しい。
2007年10月28日(日)
<<鰻の大観亭>>
本日母の納骨。7時起きして9時過ぎの近鉄特急で京都を発つ。津の仏壇店で
注文しておいた位牌を受け取り、その足で菩提寺、墓地、某宗派の総本山寺院
の納骨堂などを回る。
納骨堂では別の納骨希望者たちと合同で法要が行われた。 若い僧侶の朗々とした読経の声が少なくとも音響の良い小さな納骨堂には少し 大き過ぎて、独特の節回しも相まっておどろおどろしく、ちょっと気持ち悪い ぐらいだなと思っていたら、案の定3,4歳ぐらいの小さな男の子が途中から 怯えるよな声で泣き始めた。うーむ、素晴らしい表現力だ。彼は僧侶をやめてオペ ラ歌手になる方が大成するんじゃないかしら。
一通りの予定を終えて、津駅前鰻の大観亭で鰻重の夕食をとり、再び近鉄 特急で京都に戻る。さすがにちょっとくたびれたので、少し濃いコーヒーを飲 んで一息入れ、夜は今日一日中頭の中で鳴り響いていた 2台のピアノのためのソナタ、二長調K.448(モーツァルト)ほか のCDなどを聴きながらフランス語の復習を少し。
2007年10月27日(土)
<<朗読>>
関西日仏の日。午前中に前回のノートをさらっと復習し、それからL'etranger
のドイツ語訳は出てないかとBuchを捜してみた。ドイツ
語訳は"Der
Fremde"として出ている。早速注文しようかと思ったけれど、以前ドイツ
から日本へ資料を送ったり、ドイツ・アマゾンから本を買ったりしたとき、例
のドイツ関税局のブラックボックスに捕まって数ヶ月もかかったことを思い出
し、ついでに「ドイツ・テレコムとの血みどろの戦い」の日々のことも思い出してし
まい、気が重くなる。ま、ドイツ語訳はフランス語版を読み終えてから考える
ことにしよう。あるいはゲーテの図書室にあるかも知れないし、と。
少し早めに家を出て、京大ルネで昼食。それから隣の関西日仏学館へ移動 し、カフェでコーヒーを飲みながらL'etrangerを読んで少し時間を潰してから、 おもむろに授業へ。何故かカフェのあたりで某有名数理物理学者が、同じく学 者然とした人達と立ち話をしたり挨拶をしているので何事かと思ったが、どう やら大学を定年退官してから日仏文化交流団体の役員などをしているのか、 カフェの隣のホールで開かれたその団体主催の琴とヴァイオリンのコンサート の関係で来ているようだった。
土曜の午前中はゲーテの初級クラスに通っているという受講生は、初回に 顔を出したきりで今日も欠席だった。その人だったら私が会話練習の時に うっかりドイツ語を喋っても何とか通じるだろうし、京都ゲーテの最新情報も 聞きだせるのにと思っていたのだけど、もう来ないのかも知れない。
それから、フランス語のラジオ放送があるらしく、テレビは見ないがその ラジオ放送は一日中聞いているという受講生が少なくとも3人居て、その熱心 さにはちょっと驚いた。
また、ある受講生が私が愛用しているLangenscheidt社の独仏・仏独辞典に ちょっと興味を示したのだが、それを見てもう一人の受講生がすかさず、「そ の辞書、小口が綺麗ですね」と言ってきた。は?小口の意味が分からないので 問うてみると、それは書誌学の用語で本の背を除いた三方を指すのだそうだ。 そういえば天小口というのだろうか、辞書の上の方はブルーに塗られている。
その書誌学氏は、授業の中でフランスの都市で知っているものを挙げよと の問いに私が「ナンシー (Nancy)」と答えると、「(ナンシーといえば)○× ▲@工場!」と叫んだ。本日2回目の「は?」何だかしらないけど、素頓狂で 面白そうな人である。
授業の後、図書室に立ち寄ってアルバート・カミュ自身が朗読している L'etrangerのCDを借りてみた。昔買った(カミュ以外の人による)朗読 カセットがあるが、今や自宅にはカセットテープがまともに聞ける機材は無い。 帰宅後、早速聞いてみたら昔聞き慣れていた朗読とはずいぶん感じが 違っていて、声が高かったりテンポが速かったり、ぐっと溜めて読むところを さらっと読み飛ばしたりといった調子。「これがL'etrangerかよ...」と少し 驚いた。
しかしこういう事はよくあることで、例えばシューベルトのあるピア ノ曲のCDを1枚だけ持っていて、そればかり聴いていたら、コンサートで別 の人の演奏を聴いた時に一瞬「こんなのシューベルトじゃない!」という気が するものである。
2007年10月26日(金)
<<経済学的犯罪行為>>
研究日。されど午前中は山科区内で野暮用。昼前に出勤し、昨日京大数理研で
借りてきた絶版本のコピー。途中1時間ほど健康診断。その後、遅めの昼食を
とり、コピー作業の続き、そして、久しぶりに研究室で少しばかり数学して、
夕方家路につく。
世の中のおじさんは自分ではコピーをしない。職場の中の「下々の者」に 任せるのである。仕事で大量のコピー取りが必要なおじさんは、それなりの給 料を貰っている。彼らは報酬に見合うだけのより創造的で付加価値の高い仕事 に専念すべきであって、コピー取りのようなルーチンワークにうつつを抜かす のはむしろ犯罪的行為であるというのが、経済学の通説だという。たぶんそれ は正しいのであろう。
ところが数学者というのは、おじさんになっても自分でコピーを取るのが 普通である。予算の関係から「下々の者」を雇えないという事情もあるけれど、 それ以外の心理的な理由もあるかもしれない。例えば、組織の中で仕事をす る実験系や事務系の人たちと違って、単独研究または対等な関係の共同研究が 中心の数学者にとって、職場における「下々の者」とか役割分担の概 念自体が希薄であり、コピーを他人に頼もうという気がそもそも起こらないの ではないか。
私の場合はさらに、他人に作業を頼む煩わしさを思うと自分でやってしまっ た方が気が楽だという心理も働く(これは管理職にはもっともふさわしくな い考え方で、そのせいで私は学科長をやって心の病になったようなものだが)。 そればかりではなく、会議室の隅に置かれているコピー機の前で、頭の中を空っ ぽにして一人黙々と単純作業をするのは、私にとって至福の時間ですらある。 この時間は静かで美しい。数学者は静かで美しい時間を手に入れるために生き ているのだから、たまに経済学的犯罪行為を犯すぐらいへっちゃらだ。
夜も少し数学。本当は、健康診断が終ったんだから、今日ぐらいは肉食っ て酒飲んでケーキも食べて、欲望全開でパアーっと行こうぜ!パアーっと、と いきたいところなんだけど、通常の昼食、夕食以外には、ワインを少々と栗饅 頭2個で踏みとどまる。それは何故かって?白状すれば、ちょっとしたコピー を「下々の者」に頼むなんて、いかにもオッサン臭くて嫌だなと密かに近親憎 悪の念に燃えているこの私が、健康診断が終ったからと言って嬉々としてハメ をはずすような究極のオッサン技を繰り出して良いものだろうかと、しばし沈 思黙考してしまったからさ。
2007年10月25日(木)
<<実は怪しくない>>
研究日。昼頃に京大へ。ルネで昼食の後、数理研図書室に直行し昨日の懸案で
ある「怪しそうな計算」疑惑に取り組む。計算に使ったある
公式の出自が怪しい。その公式は本当に正しいのかどうか。しかし夕方頃まで
には、より一
般的な有名公式から少なくとも2通りの方法で導けることが判明し、ひと安心。
あと、数理研の書庫で某有名教科書を偶然に発見。早速借り出し手続きを する。この本は既に絶版で書店には無いしRitsの図書館にも無いので、どうし たものかと思ってたところなのだ。最近の数理研は私が読みたい本はほとんど 全て所員や大学院生達に貸し出されていて、書庫でこの本にお目にかかれるの は、3億年に1回天から地上に3分間だけ舞い降りる天女が自分の羽衣のすそ を踏んづけて蹴つまずいてよろけるのを偶然目撃するのと同じぐらいに珍しい ことではないかと思う。
京大の帰りはJEUGIA三条本店を偵察。マルタ・アルゲリッチのCDで良さそ うなものを捜してみたけれど、特に収穫はなし。夜は、実は怪しくなかった例 の公式の証明などを纏める。
2007年10月24日(水)
<<スキゾ・キッズ>>
午前中は経済・経営学部の数学の講義。受講生数は450名以上なんだそうだ。
後期試験は滅茶苦茶難しい問題でも出して400人ぐらい落としてやれ!と悪
魔が耳元でささやく。実際教室に来ているのは100名弱ぐらいだけど。今日
はやっとユークリッドの素数の無限性定理の証明とその応用について話す。
その後、研究室でサンドイッチの昼食をとりながら、数学。先日やっ た計算に少し怪しい部分がありそうだとわかる。
午後は、(1名の例外を除いて)黄金の第二法則が支配する3回生の演習 の授業。先日代数トポロジーの質問をしてきた学生が、今度は数学基礎論の質問 をしてきた。で、その学生は来年度の卒研では確率論を勉強する積もりらしい。 この嗜好の多様性というか、同時多発的な趣味のばらつきというか、スキゾ・ キッズぶりは一体何なのか私にはよくわからないが、まあ悪いことではないの だろう。ヒルベルトやポアンカレもそんな感じだったんだろうし。
そういえば数年前にも、X大学大学院を確率論志望で合格し、さらに、Y大 学大学院にも整数論志望で合格し、どちらに進もうかと悩んでますとの相談を 持ちかけてきた学生が居た。君はまるで今日の昼食はラーメン屋に行こうか寿 司屋に行こうか悩んでますというような口ぶりだが、私にはむしろ歌手になろ うか画家になろうか悩んでいるのと同じではないかと思える。だったら、絵が 描ける歌手になるか、歌が歌える画家になるかのどちらかでいいんじゃないか。 でも私なら自分が器用でないことが分かっているから、最初からどちらか一方 に決めているだろうけどねというようなテキトーな事を答えたら、自分は絵が描け る歌手を目指すか、歌が歌える画家を目指すか、どちらにするか悩んでるんで すというので、勝手にしろ!と塩をまいて追い返してやった。
さて、黄金の第二法則の後は、複雑系が渦巻く教室会議を2時間15分ほ ど。今日こそは蛤のように沈黙を守り通そうと思ってたのに、やっぱり何回か 発言してしまった。反省しながら生協で夕食の後、図書館で少し資料を物色し てから帰宅。夜はまた少しだけ数学。計算の怪しそうな部分を特定する。
2007年10月23日(火)
<<半壊した黄金の法則>>
久々の出勤。前期は授業の担当も多くてんてこ舞いだったが、その分後期は授
業が少なく出勤は週2日。2日間に会議や授業をぎゅうぎゅうに詰めて、それ
以外は大学には寄り付かずに数学研究に励むというほぼ理想的なスタイル。1
0数年間大学に勤めてきたが、これまでは出勤日を週3日までに押さえるのが
やっとで、週2日というのは初めてではないかと思う。
午前中は4回生の数学の講義。午後は4回生M君の卒研ゼミ後、引き続き某 委員会の会議。その合間は郵便物を整理したり、事務的なメールを出したり、 EGAを少し突っ突いたり。それから、先週木曜日の時点で来年度の卒研配属者 が決まったらしいが、今日久しぶりに出勤してそれを確認した。その結果は、 当初志望者リストに名前を書いていたA とBの2名の学生のうち学生Bが他研究 室に志望を変え、その代わり新しく学生C が入ってきて、結局学生AとCの2名 となった。しかも学生Cは3回生の演習の私のクラスの受講生である。
これは何を意味するかというと、「3回生後期の演習で高山クラスの受講 生は決して高山ゼミの卒研を志望しない」という黄金の第二法則が破綻したと いうことである(「志望者は決して2名を超えない」という第一法則は保たれ た)。冗談半分に思いついた法則ではあるが、いざ破綻してみると一抹の寂し さを憶えるものである。京都ゲーテは潰れ、当分死なないと思ってた母が亡く なり、Ritsに勤務している限り不変と信じていた黄金の第二法則が突然破綻した。 人生、何が起こるかわからない。 さあて次は何かしら。
いずれにせよ、来年度の卒研ゼミは代数幾何学と数理論理学の2本立てと いう、奇妙な取り合わせになりそうだ。いっそのこと、モデル論と代数幾何学 の接点で数論の基礎を考えるといった、ハイブローな路線でも狙ってみようか しら。
夜はEGAを少し眺めてから、L'etrangerを読む(予定)。
2007年10月22日(月)
<<ふしだらな私?>>
晴天の研究日。昼前から京大へ。北部生協「ほくと」で昼食の後、数理研図書
館で夕方まで数学。先日読んだ論文の詳細を再検討。
京大の帰り道、JEUGIA三
条本店でヘッドホンを購入し、ついでに河原町三条アンジェにも立ち寄る。
アンジェには、この10月分から書き込める来年の手帳がいくつか売って て、ちょっと良さそうだったけど、フランス物らしく、いくら京都ゲーテが潰 れたからと言って、そう簡単に嬉々として身も心もすっかりフランスに乗り換 えるようなふしだらな真似をして良いものだろうかと一寸躊躇して、今回は 見送り。
新しいヘッドホンで音楽を聴きながら、夜もまた数学。EGAをひっくり返す。 EGAには何でも書いてある、というのは嘘だが、結構役に立つ。寝る前はまた L'etranger (の予定)。
EGAを読む時に仏独辞典を使うのは、日本語訳よりも独語訳を見る方が 理解しやすいからだけど、それはEGAのフランス語が簡単だからできる芸当。 L'etrangerでそれをやるのは結構大変で、辞書を引く頻度も桁違いに多くなる し、出てくる訳語も聞いたことのないドイツ語がどんどん出てくる。これが数 学書と小説の大きな違いだな。
2007年10月21日(日)
<<ガスストーブ >>
今朝はずいぶん冷え込んだ。朝はゆっくり起き、食事や野暮用の後、午後は少
し数学。夕方は久しぶりのスポーツクラブ。スポーツクラブ通いって別に楽し
くも何ともないけれど、たとえ週1回でも通っていると何となく体調が良い。
逆にしばらく通っていないと、何ヶ月かの間にすこしずつ体の調子が崩れてき
て、体が重い感じになり(本当に重くなったりもする)、さらに20代の頃だ
と風邪を引きやすくなったし、今は肩こりが酷くなる。運動せずに何十年も元
気に生きている人はまわりに沢山居るが、何を食べても太らない人と同じ
くらいに羨ましい。夜はガスストーブを出した。そして、野暮用とフランス語
の復習とまた少し数学。寝る前はL'etrangerを少し読み進める(予定)。
2007年10月20日(土)
<< Heimweh >>
昨日の大雨が嘘のような晴天。本日関西日仏学館の日。まずは京大ルネの食堂
で昼食。京大で日本動物行動学会が開かれているらしく、京大の女子学生が女
子高生の英語の家庭教師をしている傍らで、学生にしてはちょっとヒネた、そ
れらしい風体の男女がラーメンなどをすすっていた。こんな学会があるのなら、
私も学科長時代の経験を纏めて「数学者集団が形成する複雑系について」など
と題して講演してみたいものだ。
それにしても関西日仏学館はすぐれてフランス的である。図書室に並ぶ本 の装丁や背表紙のデザイン、部屋の壁の色、カフェの照明、トイレの窓の形に 至るまで、全てがフランスの香りぷんぷんである。この建物の中の何処にもド イツ的なものは見出せないし、クラスの生徒同士の会話練習で思わずドイツ語 を喋ってしまっても当然ながら通じない。かと言ってまだそんなにフランス語 が自由に話せる状態でもないし。ああ、ドイツ語とかドイツ的なもの(と私が 思っているもの)が懐かしい、と Heimweh nach Deutschland とまではいかな いけど、Heimweh nach Goethe-Institut ぐらいのものは感じてしまう。
前にゲーテ・クラリネット奏者氏が、ドイツに居てドイツ語を話す日々の 中でドイツ音楽を演奏すると自然に生き生きとしたものが出せるけれど、ドイ ツやドイツ語を離れてしまうと、知らず知らずのうちにどうしても音楽が平面 的になってしまうというような事を言っていたっけ。私もドイツ語が少しずつ 抜けていって、頭の中がのっぺらぼうになりそうな気分である。関西日仏学館 から帰る時に何だかむしょうにシューベルトが聴きたくなってきたのは、そう いう事と関係があるのかしら。
夕方は烏丸四条で買い物と夕食。帰宅後はシューベルトを 何曲か聴き、最後はベートーヴェンで締める。
2007年10月19日(金)
<<雨の日サービス>>
午前中は学内行政的なことに色々気をとられて過ごした。まずは早朝ふと目を
覚まし、そういえば来年度は色々大変なことになるかも、などと考え始めたら
しばらく眠れなくなった。それでもいつの間にか二度寝し、色々悪い夢にうな
された後、次に目が覚めたら朝から激しい雨だった。
また心の病になりたくなければ、数学教室のことなどあまり真面目に考え てはいけない。数学教室は完璧な複雑系であり、お前の手におえる代物では ないぞ。学科長時代の苦い教訓を忘れたのかと自らに言い聞かせつつ、遅めの 朝食を済ませてぼんやりしていると、大学から電話。然るべき筋からゴタゴタ 言ってきているから何とかせよ、と。これもまた学内行政の話。ああ、先日 瞬殺クリックしたメールの件か。何を騒いでいるのか知らないけど。「わか りました」と電話を切り、おもむろに簡単なメールを出して瞬殺処理。
それから、歯が痛むので昼過ぎに近所にある歯医者へ立ち寄っ てから、京大へ。京大ルネで昼食。饂飩など柔らかいもの。ルネでは雨の日サー ビスというのをやっていて、コーヒー通常105円が84円に。84円コーヒー を飲んで数理研図書室へ。雨ですっかり濡れてしまった靴と靴下を乾かしなが ら、昨日読んだ論文の一部の議論を見直す。数理研は流石に雨の日サービスで 閉館時間延長とは行かず、図書室閉館後は関西日仏学館のカフェに移動し、カ フェオーレを飲みながらもう少し数学。
夜は自宅で野暮用など。
2007年10月18日(木)
<<偵察>>
研究日。京大ルネで昼食の後、京大数理研図書室で夕方まで数学。その後、関
西日仏学館のカフェでまた少し数学。その帰りは荒神橋まで足をのばしてゲー
テを偵察。開講クラスも多く夜も賑わっている関西日仏に比べ、ゲーテは閑散
としていた。何だか寂れゆくふるさとの町を見るような気分になり、とぼとぼ
と帰ろうとしたところに臨時職員として働いているクラリネット奏者(その2)
氏が現れた。簡単に挨拶しただけだけど、(その2)氏は閑散としたゲーテで
暇そうにしていたので、潰れた上級クラスのことやクラリネットの事など、も
う少しお喋りしても良かったかも。帰宅後、夜も少し数学。今日一日で、以前
から読もうと思ってたけどチンプンカンプンで2年ほど持て余していた論文を
ひとつ読み終えた。
2007年10月17日(水)
<<黄金の法則>>
午前中は経済・経営学部の一般教養の講義。ユークリッドによる素数の無限性
定理の証明を紹介しようと思ったのだが、結局、イラク戦争における大量破壊
兵器の存在は、構成的論理で証明されたか、それとも、古典論理で証明された
か。はてまた、気になる女性に「僕のこと好き?」と聞いて「嫌いじゃないわ
よ」と言われて「じゃあ、好きなんだ!」と喜ぶ勘違い男は、何故勘違い男な
のか?といった問題について延々と論じて終る。
研究室に戻って昼食の後、来年度私の卒研を希望している学生Aが数学の 質問に現れた。その後、別の学生Bが卒研配属の相談に現れた。数理論理学を 勉強したいというので、それじゃあX先生の卒研を選べばどうかというと、X 先生の卒研は人気があって志望者が溢れているのだという。それで、数理論理 学は私の専門ではないけど、もし貴方が私の卒研に来ることになった場合を想 定して、お化けのポストに手紙を出してどんなテキストが良いかを数学基礎論 の専門家である筋肉中年の(故)S藤先生に聞いておくと答えておいた。
学生Bとのやりとりの中でちょっと不穏な気配を感じたので、ついでに数 学教室掲示板の前に置いてある卒研志望記入表を見に行ったら、学生A以外に 既にもう一人学生Cの名前が書かれていた。この学生とは一度も会ったことは ないし、卒研で何を勉強したいのかは知らない。兎に角、現在志望者は AとCの2名。
ところで、卒研配属・黄金の法則というのがある。黄金の第一法則は「私 の卒研ゼミには最大2名しか希望者は現れない」で、黄金の第二法則は「3回 生後期のゼミ形式の演習で私のクラスを受講した学生は決して私の卒研を志望 しない」である。しかし上記学生Bが私の卒研を志望した場合は、黄金の法則 が史上初めて、そして全て同時に崩れる。まあ、ちょとぐらい崩れたからとい って、別にどうってこともないのだが。
ただ、少し白状すれば、日頃から黄金の法則を吹聴して、学生諸君に「何 だか知らないけど高山ゼミってやばいらしぞ」と、まるで呪われた心霊スポッ トのようなイメージで売り込んでおけば、学生同士の噂には左右されない、私 に良く似た数学埋没型の、そして、もしかしてちょっとばかしエキセントリック なところがあるかもしれない学生だけが入ってきて、私としては少しやりやすい かなという下心も無いでもない。
それにしても今年は色々想定外の事態が発生するなと思いながら(故)S 藤先生宛ての手紙をお化けのポストに出し、午後は黄金の第二法則が支配する” 3回生後期のゼミ形式の演習”の授業。授業の後で、学生から基本群について の質問を受けたので、研究室に戻ってからファン・カンペンの定理だのガロア 被覆だのアイレンベルグ・ムーア空間だの話を少し調べる。そうこうしている うちに、お化けのポスト経由で天国に居る(故)S藤先生から手紙の返事が届き、数 理論理学の適当な教科書が判明した。これで一応学生Bの受け入れ準備は整っ たけれど、神の見えざる手によって今年も黄金の法則通りに物事が進むのか、 それとも別の展開になるのか。学生Bはまだ迷っているとみえて、帰宅前に志 望記入表を見たら、まだ名前は書かれていなかった。
今夜はくたびれたので、数学はなし。 ベートーヴェン や モーツァルト などを聴 きながらL'etrangerを読んで、適当に寝ることにする。
2007年10月16日(火)
<<堅い椅子>>
ワイシャツ一枚では少し肌寒い季節になってきた。午前中は4回生の講義。そ
の後、研究室で生協コンビニ弁当で昼食をとったり、いくつかの事務的な書類
を書いたり、科研費の残高を調べて今後の作戦を立てたり。午後は4回生M君
の卒研ゼミ。最後の方に出てきた教科書の演習問題の一つが解けないままに終
わり、来週までの宿題とする。その後、教授会。
大会議室がなくなったのか、最近は大教室で教授会をやることが多い。学 生時代からそうだが、学校の教室の椅子は堅いから嫌いだ。小学生の時、先生 が、堅い椅子だとその刺激によって眠気が覚めて授業に集中できるから良いの だと屁理屈を言っていた。しかし実際、私の学生達は堅い椅子に座って平気で 爆睡しているし、今日の教授会でも何人かのおじさん達が堅い椅子も何のその と「棺桶に入って永遠に眠る練習」に没頭していた。小学校時代の先生がまだ ご存命なら、この現実をどう説明するのかと問いたいものだ。それはともかく として、学生時代の私は「早く学校を出て一生懸命仕事をして出世し、堅い椅 子に長時間座らされずに済む身分にのし上がってやるぞ!」と決心していたの だが、新入社員として会社に入った途端、コクヨの安物の事務机と椅子が与え られ、大した仕事もしてないのに堅い椅子から解放された。それで「わーい! 大学を出たらいきなり出世してしまった!」と、夜毎独身寮の狭い個室で独り 喜びの踊りを踊っていたものである。
さて、大教室の堅い椅子に座り、宿題にした問題をあれこれ考えているう ちに、実は簡単に解けることが判明した。なあんだ、そういうことかと思って、 その後はL'etranger (「異邦人」)に読み耽る。そうこうしているうちに教授 会は3時間ぐらいで終わった。生協食堂で夕食をとり、研究室からM君に宿題 の解き方メールを出し、21時過ぎに帰宅。夜は アルゲリッチのCDを聴いて、少し数学。