の
た
め
の
邪
魔
な
広
告
よ け ス ペ ー ス で す。
2010年4月15日(木)
<<無礼者めが!>>
研究日。今日も3月下旬の寒さ。午前中は自宅で某論文を突っつき回し、
午後は街に出る。河原町三条丸亀製麺の讃岐饂飩でかなり遅めの昼食の後、
JEUGIA三条本店をちょっと偵察。それから寺町通り上島珈琲にてしばし数学。
疑問点やわかったことなどをTeXでまとめながら論文読み。
PCを持ち歩くのにもだいぶ慣れてきた。
上島珈琲にはトイレに鍵をかけないオジサン客が多い。鍵か掛かっていると 赤、掛かっていないときは青がドアのところに表示される仕組みになっている のだが、「あっ、青だ。空いてる♪」と思ってドアを開けようとすると、 中にオジサンがいたりする。
日本では私の方が「これは失礼」というのが習慣のようだが、私は 言わない。大昔、初めて合衆国に海外出張するときに読んだ本に、トイレに入って 鍵を掛け忘れた方が Excuse me!と非礼を詫びるのが普通だと書いてあって、本当か どうか知らないけどそれは道理だと思ったからである。
考えてみればこちらには何の落ち度もないわけで、空いてるなと思って入った トイレに、むさくるしい野郎がむさくるしい姿で居るのを見せられたら、こっち こそ「この無礼者めが!鍵ぐらい、ちゃんと掛けとけ、どアホ!」とどやしつけ たくなる。
夕方、上島珈琲を出て再びJEUGIA三条本店に。浜松の楽器博物館みたいな ところが出しているクラヴィコートのCDとアンドレアス・シフの「イギリス組曲」(J.S.バッハ)、ヒラリー・ハーンのデビューCDなどを試聴したものの、今日も 何となく見送り。大丸ラクト山科店で花見団子と枝豆餡の黒米餅というちょっと 珍しい和菓子を買って帰宅。
夜もまた少し論文読み。難しくて、なかなか進まない。
2010年4月14日(水)
<<不思議>>
また3月下旬の寒さに戻った。昼前に出勤。メールを出したり
書類にハンコを押して事務に提出したりといった雑用と研究室コソコソ昼食の
あと、13時から14時半まで代数幾何学の卒研ゼミ。発表者の学生が環も
体も知らないというので、「そう来たか」と思い、環や体の基礎の話から始め
る。どちらが発表者だかよくわからないけど、まあ、いいだろう。
昔、グロタンディックがトポロジーの人を助手に雇って、代数幾何学の 最先端の研究セミナーの手伝いをさせようとした。その助手が「でも私、 代数幾何のことは何も知りませんけど」と言うと、グロタンディック は「大丈夫だよ。必要なことはその場で教えるから、すぐにわかるようになる さ」と涼しい顔で答え、実際そうなったとか。天才グロタンディックは優 れた教育者でもあったという逸話だけど、実は私もその真似をしようという 無謀なことを考えている。
卒研ゼミの後、14時40分から16時10分まで2回生「離散数学」 の講義。まだ2回目だからかもしれないが、受講生は減らず、教室は鮨詰め 状態。ほんの数年前までこの講座は、高々10数名の学生が教室の後ろにへばり ついて、交代で居眠りをしながら聞いてんだから聞いてないんだか というけだるい空気がどんよりと漂い、教室の一番後ろに座っている学生が 「先生、ここからでは先生の書く黒板の字が見えません!」と文句を言って くるので、「そりゃあ、(そんなところに座ってたんじゃあ)見えないだ ろうね」と答えたりしていた。それにしても何で今年はこんなに学生が多い のかなと不思議に思いながらも、今日は拡大体の構成方法を2、3の具体例で話す。
講義のあと、オスナブリュックの先生にゲストハウス予約の簡単なお礼の メールを出し、16時30分から18時40分ごろまで学科会議。議事を聞き 流しながら、来週分の「離散数学」の講義ノートを完成させる。来週は 1の原始n乗根の話をしようと思う。
その後、生協で夕食をとり、研究室に戻って論文を1つダウンロードし、 図書館に少し立ち寄ってから帰宅。帰宅後、ダウンロードした論文を 少しだけ眺める。
2010年4月13日(火)
<<にこっと微笑む>>
午前中は4回生の「計算機数学」の講義の1回目。この講座はブレブナー基底
の話をする予定。短い昼休みに研究室コソコソ昼食。その間、先週ゼミを休ん
でいた卒研生がテキストのコピーを受け取りにくる。
午後は情報処理演習室にて経済学部と経営学部の2回生対象 「C言語とUNIX演習」の1回目。例年通り受講生は数名程度。 ひきつづき2回生の「代数学序論I」の講義 の1回目。この講座は代数方程式論と群論の入門的な話をする予定。 先週の「離散数学」と受講生はほぼ同じらしく、教室は鮨詰め状態。 まあ、今のところ学生達は静かに聞いてくれるからいいけど。
16時過ぎに研究室に戻り、一息ついてから、「代数学序論I」の 来週分の講義ノートを作り、生協で夕食。また研究室に戻り、すこし 雑用をしてから大学を発つ。
帰りのバスや電車の中で最後1つだけ残っていたレビュー用の論文 を読み、自宅に帰ってから一気にレビューを書きあげてメールで送信。 やれやれこれで全部終わりだよなと、レビュー依頼元の学会サイトを 見るとまだ1つ残っている。変だなと思って良く見ると、数日前にまた 新しいレビュー依頼が発送されたようだ。がーん!これじゃあ、やって もやっても終わらないじゃないかよう!一体誰がこんなに次から次へと 仕事を回してくるのか知らないけど、レビュー依頼シートの端に書かれ ている手書き文字の筆跡がいつも同じで、何となくHerzog先生の字に似 ているような。。。
深夜、オスナブリュック大学の先生からメール。大学の近くの ゲストハウスを確保した、と。ちゃんと探してくれてたんだ。ドイツといえば、 これまでHerzog先生に世話になりっぱなしだったのだが、今度はHerzog 先生の紹介とはいえ、あまり良く知らない別の人なので、どうも勝手がわからない。
ところで、他人のなにげない、一見悪意のなさそうな言動が、途方もなく 陰険で悪意に満ち溢れたものに見えてしまうことが時々ある。例えば、相手 の目の前で挨拶したのに、あたかも何も見なかったように知らん顔されると、 この野郎、俺の姿が見えないわけないのに、わざと無視しよったな!みたいな ことになるが、相手にしてみれば本当に見えてなかったのかもしれない。あ るいは、相手がにこっと微笑みながら(たぶん善意で)言った言葉が、受け 取りようによっては、お前、なめとるんか?!と蹴りを入れたくなるような ものだった場合、「にこっと微笑み」が致命傷になる。こういうのは、あか らさまに悪意を示された時よりも腹がたつもので、それがこちらの単なる誤解 である可能性もあるだけに、話が厄介である。
思い起こすに、同様のことが過去数年間に少なくとも3事例あったと思う。 1つは明らかに私の誤解で、何であの時はあんなに怒り狂ったのだろうと反省 している。もう1つはたぶん誤解だろうけど微妙。そして最後の1つはいまだ に誤解なのか、それとも素知らぬ顔した悪魔的言動だったのか区別がつかない。 最初の例は初対面の人で、あとの2例は友人、知人のたぐい。友人、知人なら、 日頃の付き合いを思い返せば、誤解かそうでないかぐらい分かりそうな ものだが、いくら親しい付き合いをしている人でも、突然ものすごく意地悪 なことを仕掛けてくるかも知れないと考えてしまう育ちの悪い私の場合、話は そう簡単ではないのである。
2010年4月12日(月)
<<耳垢のような小問>>
終日激しい春の雨。午前中は例の学科運営に関するメールが飛び交っていたので、
それへの対応。いちいち癇に障る発言内容にブチ切れそうになるのを
抑えつつ、誠実なる受け答えでメールを返す。少し前なら、「
何だと?お前、俺に喧嘩売ってんのかよ?よっしゃあ、受けてやろう
じゃあねえか」とか「お前みたいなのがいつまでもすっトボケた事ばかり
言ってるから駄目なんだよ。すっこんでろ!」みたいな調子でガンガン
行ってたけど。私も大人になったものだと、我ながら少し感心する。
事務からエクセル入力依頼について快諾メールがあったので、 早速科研費申請書を作成してメールで送信してから京大へ。まあ、 これでお金の心配はなくなった、と。あとは進まない研究をどう 進展させるか、だな。
京大ルネの食堂で昼食の後、1階の店舗で私費購入ノートPCのケースを 私費で買う。これまでは防水用ビニール袋に包み、緩衝材を当てて 大型封筒に入れて持ち歩いていたのだが、これからは出し入れが もうすこし楽になる。
ルネを出て京大数理研へ。耐震補強工事は3月で終わったはずだから、 もう元に戻っているだろうし、久しぶりにあそこの図書室に行こう、と。 しかし実際に行ってみたら、まだまだ引っ越し作業中で、図書館が開くの はいつのことやらという感じ。しょうがないので理学部数学教室の 図書室に行き、夕方まで数学するも、例のモヤモヤ問題は進展せず。
今日も駄目だったなあと思いながら、「トラちゃん」こと数理研猫の 住処を視察。敷物付きの段ボール箱ベッド、餌を入れる銀の皿などが 置かれており、それなりに生活臭は感じられたが、猫は不在。 「問題は解けず、猫にも会えずか」と雨の中を家路につく。
しかし帰りのバスの中で昨夜からずっと考えていたことが分かった。 何のことはない、とても簡単なことだった。世界有数の頭脳の 持ち主が「自明」と書いているから、これは信用ならんなと思っていたが、 本当に自明だった。関連する「耳垢」のような瑣末な問題も同時に解けた。 しかしあと2つばかり謎が残っている。
夜もその2つの疑問のうちに1つをあれこれ考えるも、わからず。 結局大した進展がないのなら、あと1つだけ、喉にささった 小骨のように残っている論文レビューの仕事でも片付けてしまえば良 かったかしら。いやいや、そんなことしてたら 解決がさらに遠のいてしまうのでは。等等と愚図愚図悩む。
先日、アパートはちゃんと確保できそうかと問い合わせた、 オスナブリュック大学の先生からメールの返事が来た。「大丈夫、心配するな。 ちゃんとやってるよ」という簡単な文面。その軽い調子がかえって不安を掻き立 てる。
2010年4月11日(日)
<<進展なし>>
午前中は朝日新聞「オチビサン」、そして京都新聞のクロスワードパズル
と「7つの間違い探し」をさくっと片付けてから、Emacsの漢字コードの問題を少し
調べる。どうもEmacsとMuleは違うものらしく、".emacs"ファイルにMuleの設定が
残っているのがいけないようだけど、詳細はわからず後日に持ち越し。
昼頃にスーパーなどに買い出しに出る。饅頭断ちをして かなり経つが、街を彷徨っているとあちこちで美味そうな花見団子が目にとまり、 その残像が一定以上脳裏に蓄積した今、突然「花見団子食いたい!」という欲望が 一気にに爆発。昼食をすこし減らして、花見団子を2本食べる。
午後はまず科研費関連の申請書を書き始めるも、エクセルの使い方が わからず癇癪を起こす。事務の人に「申請文をワードで書いて送るから、 そちらでエクセルに入力してもらえないか」と打診メールを出して、今日のところ は放りだす。
次に数学。しかし、今朝変に早く目が覚めたせいか、とても眠く、さらには 今解読中の某論文に関係してモヤモヤとした問題に行き詰っていることもあって、 思わず睡魔に襲われ気を失う。何だか今日は調子が悪いな。
夕方、近所の小学校に京都知事選の投票に出かけ、そのまま ラクト山科で安いワインなどの買い物。夜は録画しておいた「恋のから騒ぎ」と 「サラリーマンNEO Season5」を見てから、学科運営に関するメールを書いて送 る。悠々自適の沈滞生活を楽しもうとしていた矢先に、次から次へと放置できな い問題が起こるのは何故かしら。
その後また少しモヤモヤ問題に取り組むも、あまり進展なし。何をやっても うまく行かない日だったけど、花見団子が美味かったから、よしとしよう。
2010年4月10日(土)
<<年下イケ面>>
ドイツ語寺子屋新学期第一日目。午前中は自宅で野暮用の後、ウオーミング
アップのたからDeutche Welleの放送を聞いたり、忘れないうちに秋からの
滞在先であるオスナブリュック大学に「住宅の手配は大丈夫か?」と問い合
わせのメールをだしたりしてすごす。
昼ごろに自宅を出て京大ルネへ。そこで昼食をとってから、関西日仏学館 でドイツ語基本動詞の活用の復習をしたり、MOMOを読んだりしてさらにウオー ミングアップ。関西日仏学館は、今日もまた、あの腐った魚を焼いたような 臭いがたちこめていた。どうやら今日のランチの魚料理の臭いのようだが、 臭くてたまらん。換気扇が故障してるのかしら。
15時過ぎに寺子屋へ。私と同世代のオジサンの先生と二人っきりってのも 気づまりだよなと、少し憂鬱な気分で行ってみたら、見学者が1名いた。 引き続き受講するかどうか少し迷っているようだったが、先生と私で強く 勧誘したのが功を奏したのか、どうやら来週から通う気になったようである。 まあ、個人授業も慣れればいいものかもしれないけど、 私の場合オジサン嫌い病があるから、そうもいかず、勧誘にも思わず力が入る。 気が変わって来なくなるようなことがなければよいがと思いつつ、17時前に 寺子屋を出て、京都市役所駅前まで徒歩。
今日は勧誘活動をしたりして少し遅くなったので、JEUGIA三条本店偵察飛行 は中止し、まっすぐ帰宅。夜はスポーツクラブへ。今日は強い爺さんとピノキオ、 そしてタミちゃんが来ていて、黒ゴリは私と入れ違いで帰るところだった。 もちろんタミちゃんの本名など知らない。昔、私の実家の近所の酒屋の店員に タミちゃんというのが居たのだが、単に彼の若い頃に似ているから秘かに 「タミちゃん」と呼んでいるだけのこと。スーパースターのロードランナー逆走男 は今日も姿を見せず。仕方がないので私が彼の代理で山登りマシーンの逆走を試み たり、乗馬マシンで喜びの踊りを踊ったりした。
最後に整理体操をしている時、そういえば昨日上島珈琲寺町店に40代と おぼしき女性客のグループが居て、少し体調を崩して病院に行くことになったの だが、あの先生はイケ面の若い医者だからいいいなとか、この先生はイケ面だけ ど、もう年だから駄目ねというような話で盛り上がっていたことを思い出した。 こういったギラついた会話で盛り上がれるのは、何歳ぐらいまでなのか。 その上限を探究すべく、さらなるフィールドワークを続けようと思う。
2010年4月9日(金)
<<コンサートのハシゴ>>
研究日、のような。午前中に読んでいた論文の一節がどうも気になり、
何でこんなことが言えるのだろうかと悩む。昼前に自宅を出る。
河原町三条丸亀製麺の讃岐うどんの昼食が軽すぎたため、
ぜスト御池パンのカスケードにて小さな菓子パンとコーヒーで
一休み。
それからバスに乗って京都市内某所の無料コンサートを聴きにいく。 ちょっと楽しみにしていたものだけど、結局色々あって 「あれじゃあ、もう二度と行かんやろね」というぐらい、 かなり後味の悪いコンサートだった。
こうなった日には何かパーっと気分直しをしないとおさまらない。 そこで急きょ、耳直しに朝メールが来ていた関西日仏学館のピアノコンサートを 聴きに行くことにした。とりあえず寺町三条上島珈琲に腰を落ち着け、 電話でコンサートのチケットの予約をした後、しばし数学。朝の謎に 取り組むも、よくわからず。
上島珈琲を出て、数学を考えながら京大まで歩く。ルネでPC周辺装置や 専門書を偵察してから、少し早目の夕食。それから関西日仏学館へ。 ドビュッシーなどのフンランス音楽のコンサートで、後でワインパーティ もあるというもの。気分直しにはぴったりだと思って飛びついたのだけど、 会場に来てみるとちょっと様子が変である。
どうやら、離婚後に両親が親権を持てるように法律改正を求めている、 日本人(元)妻に親権を奪われたフランス人(元)夫たちと、 同じく(元)妻に親権を奪われた日本人(元)夫たちが結束を固めようと 呼び掛ける団体に、その問題を憂慮して外交ルートで日本政府に交渉を持 ちかけるフランス外交筋が絡んだチャリティーコンサートのようだった。 そのため、開演時間になってもフランス領事、フランス在外議員、その団体 の会長をしているピアニストが入れ替わり立ち替わり延々と演説をして、 いつになったらコンサートが始まるのかしらという感じ。まあ、フランス語 の勉強になるから、とりあえずはよしとしたけどね。
開演後40分弱でようやく演説が終わり、これでコンサートが45分だっら ただじゃあおかないぞと思っていたら、アンコール2曲も含めて90分ぐらい 演奏してくれて、とても満足いく内容だった。演奏を聴きながら、朝の 疑問に関連する小さな疑問が解けた。 コンサートの後のワインパーテ ィーも楽しみだったけど、出されたワインが私にはちょっと酸味が強すぎて 口に合わず、グラスに2,3杯飲んでさっさと退散。徒歩で京都市役所駅前 まで行き、それから地下鉄で帰宅。
2010年4月8日(木)
<<介入する>>
一応研究日。まずは気になっている2件の論文レビューの仕事
のうちの1つを片付けてしまおうと、昼前から取り組み始める。
午後はPCを持って街に出る。まずは河原町三条丸亀製麺の讃岐うどんで 遅めの昼食を済ませ、四条烏丸で野暮用を片付けた後、JEUGIA三条本店を すこし偵察。JEUGIAでは、クラヴィコードで弾いたハイドンやC.P.E.バッハの 曲のCDを試聴。うーん、どうしようかなあと迷ったところで、何となく見送り。
それから上島珈琲寺町三条店に入り、相席用大型テーブル席で レビュー原稿を書き上げる。カフェでPCを使ってみるのは初めてだけど、 便利なものだ。向かいの席には50代とおぼしき女性客が二人。 何だか誰かの悪口を言い合っているのだが、いい年した大人が ちゃらちゃらして中身が空っぽだとか、言うことが頼りないとか。 思わず「それって、僕のことですか?」(とは実際には言いませんでしたけどね)。
論文レビューに一区切りがついたので、ラクト山科に移動。例の 4階大開口窓側通路のベンチでPCを取り出し、TeXでメモを書きながら ダウンロードしておいた論文読み。うーん、便利だ。
帰宅後、メールをチェックしたら(私のPCは外ではインターネットには 接続できない)、複雑系の皆さまが妙な議論をしていた。「皆の者、よきに はからえ」の沈滞生活中ではあるけど、放っておくと面倒なことに なりそうだったので、少し議論に介入すべく2つばかりメールを出す。 それからしばらく講義の準備などをしていたら、夜遅くに事務からメールが 届いた。どうやら科研費が当たったらしい。やれやれ、良かった。 昨年度1年は科研費が外れて、 学内の補助制度で食いつないでいたのだけど、これであと3年は研究費に 困ることはないな。
お金を使えば研究成果が出るってものではないけど、お金もらってるん だから何かしらちゃんとした成果を出さねばならぬという、良い意味での プレッシャーにはなる。それに、研究集会や講演会でちょっと聞いてみたいな と思う講演があったとき、予算のことを気にせずにぱっと聞きに行けるの が有難い。
実は、上記の学内補助も「次年度の科研費申請を出すこと」という条件 で貰えたのだが、申請が却下されたとしても別にペナルティーはない。 そういう意味では太っ腹の補助制度なのだが、それでも申請が却下されたら 格好がつかないので、申請書の準備にも思わず力が入るのである。 、
2010年4月7日(水)
<<沈滞する>>
いよいよ新学期が始まった。
大丸ラクト山科でサンドイッチなどの昼食
を買って、昼前に出勤。昼食をとりながら卒研ゼミのテキストに目を通したり、
事務的なメールをやりとりしたり。
13時から14時半まで卒研ゼミ第一回。今日は就職活動のため 出席者は3名中1名。テキストのコピーを渡し、可換環論 の予備知識をまとめた最初の節をざっと説明し、「来週からは君たちが 発表者。次の節から始めてください」と締めくくって終わる。
14時40分から16時10分まで「離散数学」(2回生配当)の 講義。簡単にガイダンスをして、第1回目の今日はユークリッドの互除法の話 をする。数理科学科もいつの間にか学生が増え、かつて情報学科で講義してた 時のように、大教室に学生がひしめいているという感じだった。
講義を終えて研究室に戻ってきたら、今日休んでいた卒研ゼミ生のひとり がテキストを受け取りにきた。そのついでに進路相談というか、大学院進学を 視野においた勉強の仕方についての相談に応じる。就職活動はしているものの、、 難関国立大学院を目指しているのであろうか。
学生との話が終わり、16時半から始まる学科会議に少し遅れて 出席。議事を聞き流しながら、来週の授業の準備に励む。1、2年前までの 学科会議にはある種の沈滞ムードが漂っていて、これでは学科の運営がたち 行かなくなり、ひいては私の研究活動にも悪影響が出かねないと危惧 された。そこで自分の研究生活を守るための安全保障政策の一環として、 学科会議の色々な議事に介入しては、あちこちひっかき回していた のだが、最近は人も色々入れ替わったりしてずいぶん良い雰囲気になった。 だから、私も昔のように「皆の者、よきにはからえ」というスタンスに 戻り、学科会議では今度は私が沈滞するようになった。
会議の後、生協食堂での夕食をはさんで、休んでいた卒研ゼミ生に メールを出したり、事務書類を書いて提出したり、来週の授業の準備をしたり、 昨日の夜ふと思いついたことを(新しく買ったPCで)TeXでまとめたり。 そこで昨日まで完璧だと思ってたTeXの設定が実はちゃんと出来てないことが判明し、 またしても暗い気分になる。22時頃に大学を発ち、23時過ぎに帰宅。 ネットで調べながらまた少しTeXの設定をいじり、なんとか修復。
2010年4月6日(火)
<<異星に降り立つ>>
山科駅前で簡単に昼食をとって、午後は出勤。
大学のバスロータリーでバスを降り、ああ、ここも桜が満開だなあと、
ほのぼのとした気分になる。と、おやおや、これはどうしたことか。。。
私は一体どこの星に降り立ったのかしら?
各サークルの新入生勧誘活動花盛りで、キャンパスは学生達で溢れ返っている。 まあ、大学に若者が多いのは当たり前だけど、山科や京都市内で老人の団体ばかり 目にしていた私は、この若年層人口比率が異様に高い世界を目の当たりにして 腰を抜かしてしまったのである。
「うーん、この星には(地球の日本と違って) 少子高齢化問題など存在しないな。まるで鯛や平目の舞い踊りみたいだ」と、 しばし白昼夢の世界に遊んだあと、まずは生協でバックアップデバイスを物色。 SSDにするかHHDにするか、少し迷うところ。フルバックアップ用なので、 書き込みが速いとされているHHDの方がよいか、耐久性がよさそうなSSDの方が よいか。もう新年度の予算が使えるので、バックアップデバイスも 新しい高性能PCもどんどん買ってよいのだけど、例のTeXの漢字コードの問題が 気になって、どうも先に進む気が起こらない。
生協の次は事務で郵便物を受け取って整理し、 学会で注文しておいた本が届いたので、その中身をしばらく眺め、 某書類に署名捺印して提出し、 卒研ゼミのテキストをコピーし、 明日の講義の準備をする。
夕方、新入生らしい若者たちと一緒にバスに乗り帰宅。 夜は今読んでいる論文に関係したことを考えようかと思ったが、 何となくTeX漢字コードの問題が気になって、色々実験したりネットで調べたり してすごす。結局WinShellのオプション設定をいじれば解決することがわかった。 やれやれこれでTeXは完璧だ。Emacsの漢字コードの障害も、結局表示がおかしく なるだけで、TeXなどの内部処理には問題ないことがわかった。これで だいぶ気が楽になった。
その後、徳島大学集中講義の件で向こうの先生からメールがあり、 ホテルの予約や高速バスの予約開始日の確認などを行う。
2010年4月5日(月)
<<全部蹴飛ばす>>
明日は新学期の準備のために出勤予定なので、今日がは事実上春休み最後の日。
今日も昨日から読み始めた論文を眺めるも、やはり途中で基本事項の理解が
あやふやなことに気付き、ハーッホーンの教科書に戻る。途中、ちょっと
TeXをいじってみたが、漢字コードの厄介な問題がありそうで、
ちょっと暗い気分になる。
午後は街に出る。山科駅前で簡単に昼食と野暮用を済ませ、山科駅前Sbux は例によって何だか知らないけど満員御礼状態なので、河原町三条界隈に 繰り出す。上島珈琲寺町店に腰を落ち着け、上記基本事項について考えなおす。
この店は高齢の女性客が割合多く、70代とおぼしき女性客のグループが 携帯電話のメールアドレスの交換をやったり、Outlookのメールで写真を 送る際に操作が面倒で3時間もかかったというような話をしていたかと 思うと、ウチの主人は明らかに間違ったことを言い張るので、私が 正論でやり込めてぐうの音も出ないようにしてやると、最後に 「うるさい!」とけ散らかすのよという話になり、そりゃあ相手を追い詰 めちゃあ駄目よ、みたいなことを言い合っていた。
それ以外では、会社勤めをしているらしい若い女の声で「(職場で)腹のたつこと はいっぱいあるけどね」というのが聞こえてきた。以前電車の中でも聞いたことがあ るが、仲のよい女同志だと、そういう会話もするようである。男同志だと、 こういったストレートな感情を受け止めあうような会話はあまりしないんじゃない かしら。
基本事項の確認がひと段落したので上島珈琲を出て、JEUGUA三条本店を偵察。 ヴァイオリンのヒラリー・ハーンの室内楽のCDがないかと探したが、 オーケストラとの共演ばかりである。ソプラノやバリトン との共演ものもあるが、何となくもひとつ気が進まない。店内をいろいろ 探してみたら、J.S.バッハのシャコンヌを弾いている10数年前のデビュー CDが見つかった。無伴奏ヴァイオリンのためのソナタなので、 文字通りヴァイオリンだけ。視聴してみたけど、まだ若い頃の演奏の せいか何か物足りないし、バッハのシャコンヌなら自宅にある福田進一 さんのクラシック・ギター版の方がいいかなと思って、結局見送り。
他の楽器もそうだけど、ヴァイオリンの音は演奏者によってずいぶん違 うもので、私は長い間、あのキイキイいう高周波の音が耳触りでヴァイオリン が嫌いだった。20代前半までしか聞こえない高周波音で、コンビニや 公園にたむろして悪戯狼藉を繰り返す悪童たちを追い払う機械があるそうだ が、それと似たような話だ。しかしヒラリー・ハーンのヴァイオリンの音 はそういうところがないし、何だかとても安定感のある演奏をするので、 聴いていて気持ちがいい。
その後、Anger河原町三条本店を偵察飛行。Freitag (ドイツ語で「金曜日」 の意)という古タイヤのリサイクルでカバンや小物入れなどを作ってるるドイツ の会社があるそうだが、若い人の間でちょっと流行っているらしい。いかにも 廃品再利用という感じの、ちょっと汚らしく安っぽく見える材質や粗雑な色合 いがかえってカッコいいのかもしれない。以前からAngerで扱っていたけど、 今日行ってみたら1階のFreitag売り場が拡大されていた。2階以上も偵察しよう かと思ったが、今日は何となく気分が乗らず、そのまま店を出て、ラクト山科経由 で帰宅。
夜もまたすこし、論文読み。TeXの日本語環境の問題、論文レビュー2件、 論文査読1件、その他、いつまでも放っておけない仕事があって気が気でない けれど、今日一日は全部蹴飛ばしておく。
新しい学科長が張り切って業務連絡メールを出しまくっているのが痛々しい。 私も学科長のときにそういう風に張り切って、会議資料の要約だの意見集約の 下書きなどをせっせとメールで流して同僚たちに意見を求めたのだが、ほぼ完璧 に黙殺された。
こういうのは精神衛生上よろしくない。 こちらが一所懸命問いかけているのに、どいつもこいつも知らん顔して、 酒に溺れて寝坊してみたり、 下手な料理作って喜んでみだり、 会議が多い大学なんかやめてコンビニの店員になりたいとブログで ぶーたれてみたり、 研究に没頭しているフリをしたり、 定年までの年数を数えてやる気をなくしてみたりと、 そんなことばかりにうつつをぬかしてやがる。 お前ら、大学から給料もらってるんだから、学科長の俺サマのメールを ちゃんと読んですこしは学科全体のことを考えるのは仕事の一部だろうが。 それをサボってるとはフテい野郎どもだ、許せねえ!みたいなことになってしまう。
こういうことが1年つづくと人間の脳はしっかりと歪み、同僚に対する信頼感情は 消失し、おまけにオジサン嫌いになったり、耳鳴りが止まらなくなったり、 蕁麻疹が出たりと、色々なことになって被害甚大なのである。
まあ、メールで流れてくる面倒臭そうな資料など、悪気はなくても誰も真面目には 読まないものである。迂遠で非能率なようでも、会議を開いてああでもないこうでも ないと話し合うことが大事であり、私はそのことを軽視しすぎたために失敗したの だと思う。今度の学科長は会議もしっかりやるそうだから、私の二の舞には ならないと信じる。
2010年4月4日(日)
<<カウントダウン>>
穏やかな桜日和の研究日。朝日新聞「オチビサン」と京都新聞「7つの間違い探し」とクロスワードパズルの後、スーパーへの買い物がてらに琵琶湖疏水の桜を偵察飛行。普段は閑散としている水辺の遊歩道も、今日は予想通りおびただしい数の高齢者たちでごった返していた。
彼らは皆、帽子を被りリュックサックを背負いハイキングのような格好で10名ぐらいのグループで行動している。このような高齢者のグループは山科駅近辺でよく見かけるが、桜が咲いてない季節はJR湖西線沿線の山などに登っているようで、夕方頃に山科駅前Sbuxに大挙して押しかけて休憩していることがある。今日の琵琶湖疏水は、こういうグループが何十組も行き交わっていた。勿論、若いカップルや熟年離婚適齢期の夫婦らしき人たち、ちょっとした広場になっているところでバーベキューをして、昼前からビールを飲んでいるむさくるしい中高年のオジサングループ、たまに季節外れの3年蚊のように通りがかり、思わず近親憎悪の火花が飛び散る私と同世代のオジサンなども居ることは居るが、何と言っても圧倒的多数派はこのような老人会系の人たちである。
中高年は老人会が嫌いだが、これは近親憎悪の一種だろうと思う。 私の両親も50代ぐらいまでは他人事のように思っていたらしいが、 60代に入ると「あんな年寄り連中と一緒になるのは御免だ」 というような意味のことをしきりに言っていた。 父は「年寄り連中と一緒になる」前に颯爽と(?)この世を去り、 母は70代にさしかかると観念したのか、地域の老人会に入り、 パターゴルフだの何だのの催しものに参加して友人をつくったりして、 結構楽しそうにしていた。 山登りはしなかったようだが、桜見物ぐらいはしてたかもしれない。
私はこの美しい桜を年寄りばかりに独り占めさせておいてよいのかという義憤を感じ憤然と立ちあがった、、、というわけではないけど、人々の流れに合わせて自転車を押して桜を見て回った。まあ、買い物の予定があるので、早々に切り上げはしたけど。
午後は自宅で数学。以前ダウンロードしておいた某論文を眺める。
夕方、またラクト山科に買い物に出かけ、果物やワインなどを買って帰宅。途中、いくつかある秘密の満開スポットに立ち寄って桜を楽しむ。うーむ、この桜の美しさを前に私はどうすればよいのか悩ましい。食べて美味いものではなさそうだし、誰かの小説みたいに、その美しさに嫉妬して火をつけるのも色々問題だし、ひとりで喜びの踊りをおどるのもちと恥ずかしいし。散っていくのをただ見届けるぐらいしかすることがないはかなさを、静かに楽しめば良いのかしら。答えがわからないままに、またこの季節を迎えてしまった。
夜もまた少し論文を眺める。まあ、数学者に平日も日曜もないのだけど、今日が春休み最後の日曜日。新学期開始までのカウントダウンが始まったって感じだ。
2010年4月3日(土)
<<満開>>
やはり研究日。終日、自宅と山科区内で例の難しい教科書に取り組む。夜はスポーツクラブ。
昼過ぎに山科駅前に散歩に出たら、駅前の地下道や蕎麦屋や床屋、山科駅前Sbux, ラクト山科4階ホーリーズカフェや3・4階通路のベンチなど、至る所に中高年や熟年者が溢れ返っていた。一体何の騒ぎか?敬老の日?あとで分ったけど、今日は琵琶湖疏水や山科毘沙門堂の桜が満開らしいから、週末の人出に花見客が合流したのだろう。
年寄りは山登りと桜が好きである。昔は「お爺さんは山に芝刈りに」という話以外は年寄りの山登りというのはあまり聞かなかったから、最近のブームなのかもしれない。この時期に山科の琵琶湖疏水を偵察飛行すると、至る所で中高年、というよりは熟年者が三々五々、あるいは10人ぐらい連れだって花見を楽しんでいる。勿論若い人も居るけれど圧倒的に少数派である。まあ、若いうちは何やかやと忙しいから、ぼんやり桜を眺めている余裕はないのだと思う。しかし年を取ると、この美しい桜を来年もこうやって楽しむことができるかしら等としみじみと思うところがあって、桜に対する思い入れもひとしおなのかも知れない。かくいう私も、もう何年も前からだけど、近所のお気に入りの桜が咲いているのを見つけては、ああ、今年もこの季節を迎えることができて良かったと、嬉しくなってくる。
そういえばクラシック音楽のコンサートに行っても、その観客の人口比率は山科の花見客と似ている。私が聴きに行くのは、そんなに有名でない演奏家の室内楽コンサートが多いけど、そういうコンサートの場合、京都に限らず出張時に飛び入りで聴きにいく東京圏のコンサートでも、やはり高齢の特に女性客が多く、若いひとがちらほら混じり、私と同世代ぐらいの人はほとんど居ない。まあ自分と同世代のオッサンが居ないのは、近親憎悪感情を刺激されずにコンサートを楽しめるから、私にとっては良いことなんだけど。
室内楽のコンサートに何故オッサンが居ないのか、その理由は謎だけど、通常オッサンは室内学よりオーケストラの方が、そしてオーケストラよりもビートルズの方が好きだったりするからじゃないかと推察している。私はビートルズよりもサイモン&ガーファンクルの方好きだけどね。
夜のスポーツクラブは閑散としていて、ピノキオ君以外にこれといったスターも来ていなかった。この昼間の混雑との落差は何なのか。皆さん、夜桜見物にでも行ってるのかしら。乗馬マシーンに乗って、いつもの喜びの踊りに加えて、今日は沖縄の踊りを取 り入れてみた。たまたま19時のNHKニュースで、地元の高校が甲子園で優勝したと喜ん で踊っている沖縄の人たちの映像を見たからなんだけど。 でも、独りで踊っててもつまんないな。 ま、そういうことにくじけてはいけないと思うから、 頑張って踊ってるんだけどね。
2010年4月2日(金)
<<頓珍漢なイメージ>>
研究日。自宅や街で、例の難しい教科書の解読に励む。なぜ教科書を読むのに、いちいち
街をふらつかねばならないのかというと、それは机に向かってじっと勉強するのがシンドイので色々気を紛らわせながらやっているのである。ついでに山科のコンビニで銀行にお金を預け入れ、郵便局から振り込みをし、丸亀製粉河原町三条店で昼食をとり、JEUGIA三条本店を偵察し、上島珈琲寺町店で2時間半ほど粘って数学。それからラクト山科を偵察飛行しながら帰宅。
丸亀製麺ではロシア人とおぼしき観光客数名が前に並んでいて、そのうち1人はぶっか け饂飩を汁なしで注文していた。ドレッシング抜きでサラダを注文する人はいるが、こう いうのは珍しい。あとの1人は天ぷらだけを山のように注文していた。もう1人居たが、その人はよくわからなかった。
JEUGIA三条本店では、J.S.バッハの「イギリス組曲」のピアノ版やチェンバロ版をいくつか試聴。まあ、やはりシフのピアノが一番音が綺麗だけど、若い時の録音のせいか、 「もひとつ」といった感じ。購入はとりあえず見送る。それにしても「フランス組曲」や 「イギリス組曲」を聴いても、ちっともフランスやイギリスがイメージできないんで すけど。何故かブランデンブルク協奏曲を聴くと「ああ、フランスやなあ。ヴェルサ イユ宮殿が目に浮かぶようだ」と頓珍漢なイメージが湧いてくる私って、何なのかしら?
河原町三条界隈で勉強する時は、以前は平野屋改めSbux京極店を使っていたが、ここ は山科駅前Sbuxとは違って勉強部屋代わりに使っている客はほとんどなく、友達とお喋り に興じる人が多い。平日も休日も関係なく、いつも若い人で賑わっているが、今は 学校が春休みだからなおさら混んでるだろうし、上島珈琲の方が落ち着いて勉強しやすい。
ラクト山科1階の喫茶コーナーでは、最近あまりスポーツクラブでは見かけなくなっ た、私が密かに「何かを勘違いしているかのように青春を取り戻した男」と呼んでいる オジサンがいた。彼はこの喫茶店が好きとみえて、スポーツクラブで「青春して」いる よりも、ここで珈琲を飲んでいることの方が多い。いつもはビジネススーツを着て、 出張用の大きな鞄まで持っていることも多いが、今日はオフなのか、ずいぶん若ぶった 格好をして携帯電話をいじっていた。さてはスポーツクラブで知り合った若い子と メールのやりとりを楽しむなどという、いかにもオジサンっぽい遊びに興じてるのか。 ま、取り戻した青春を精いっぱい楽しんでくれ給え。
夜は、2,3日前にメールを出しておいた卒研の学生から返事が来て、 さらにそれに関連して色々あって、学生達との間で沢山の業務連絡メールを飛び交 わせたり、のんだくれの同僚の自宅に業務連絡電話を掛けたり。ああ、何て新学期 らしい雰囲気なんでょう!それやこれやの末、なぜか1名だった卒研生が、 一夜にして2名に増えた。
2010年4月1日(木)
<<関西並び>>
午前中は山科区内で野暮用。それから山科駅前Sbuxで昼食。Sbuxは珍しくすいて
いた。この時期は学校の試験も入試もないせいか、図書館代わりに使って勉強して
いる高校生などが居ないからかも。
昼食後、大学に出勤。当分読みそうにない専門書の一部を自宅から運び込み、 授業等の予定を確認し、昨日下書きをしておいた論文レビューをTeXで仕上げて 送信し、卒研の学生に招集メールを出し、研究室のPCに暗号ソフトをインストールし、 学会の展示販売で注文した専門書やその他の郵便物を受け取る。それらをひととおり 終えた夕方、生協にPCのバックアップデバイスで適当なものがないか見に行ったの だが、まだ春休み期間で16時閉店らしく、店に入ったときには既に蛍の光が鳴って いる状態だった。しょうがないので、早々と帰宅すべく大学のバス停へ。
バス停で学生達がいかにも関西圏の子らしい並び方をするので、いつもながら 「ああ、自分は関西の大学に勤めているんだな」としみじみと感じる。彼らは 東京圏の人たちのように2列で整然と並ぶようなことはあまりしない。 並んでいるようないないようなわけのわからない微妙な間隔をあけ、 蛇行しているようなジグザグなような2列とも1列ともつかない形でふわっと立つ。 こういう煮え切らない列のような列でないようなものが、何となく3方向ぐらい形成 される。バスが入ってくると、これら列モドキを形成している学生達がなし崩し的に合流 しながら乗り込んでいく。これが「関西並び」というものなのだろう。
夜はネットで少しTeXのことを調べてみたら、割合簡単にインストールできそう なのでやってみたところ、何とかW32TeX+WinShellが動くようになった。とりあえず、あと2つ残っている論文レビューの仕事は、わざわざ大学に出勤しなくても自宅で全部で きそうだ。あとはEmacsの“.emacs”ファイルか何かを書き換えて、漢字がちゃんと使えるようにするだけ。しかし、それ以外に壊れたPCのディスクに入っているデジカメの画像 データやメールなどのデータを復旧しないといけない。そのためにはSSDかハードディスクか、何かしらバックアップデバイスを買わないといけないな。