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た
め
の
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魔
な
広
告
よ け ス ペ ー ス で す。
2013年2月15日(金)
<<院試面接と最終講義>>
テンコ盛りの用事を片付ける、大丸ラクト山科店で昼食用のパンを買って
午前中に出勤。まずは、事務で追試答案を受け取り、研究室で採点して
成績をつけて、再び事務に速攻返却。研究室に戻って昼食をとりながら、
来週水曜日の出張申請書を書く。
東大の何だか「宇宙の真理を研究するんだ!」みたいな大げさな名前の 研究所へ初めて行くのだが、俺サマが思ってた駒場キャンパスのちょっと 西の方とは全然違う場所だとわかり、軽くパニック。そんな遠い所、日帰 りで行けるのかしら、と。ま、大丈夫か。
13時半から大学院入試の面接。受験生が少ないので、短時間で終わり、 その後合否判定会議と学科会議を短時間やって、14時過ぎには終了。 その後、個人研究費の最後のレシートを遠い方の事務等まで提出しに行き、 研究室に戻ってからは、しばし部屋の整理。
大学の研究室というのは、しばらく放っておくと紙クズの山になる。 どうでも良い資料だけど、すぐに捨てるわけにもいかないものが多く、 ちょっとその辺に置いておくと、そのままになって埋もれる。1年近く 経って「発掘」し、そういえばこの1年ばかり一度も必要になったことが ないなと思えば廃棄処分にする。
その多くが学生などの個人情報の類が書かれたものなので、纏めて 会議室にあるシュレッダーで処理する。それぞれの資料にまつわる 想い出に耽りながら、1部また1部とシュレッダーに放りこんでいく、、、 なーんてロマンチックな話などあろうわけがなく、何も考えずに 頭の中真っ白な状態で淡々と作業を終えた。
16時から17時過ぎまで、この3月で定年退職する先生の最終講義。 俺サマの専門とはかけ離れた分野なこともあって、長年一緒に居て この先生から数学の話を聞くのは初めてである。最後の質疑応答の時も すこし食い下がって、大体の概要は俺サマにも理解できた。
最終講義のあと、すぐに帰宅。夕食を挟んで、明日のフランス語の宿題 を片付ける。
2013年2月14日(木)
<<ジュンク堂BAL店消滅>>
午前中は大学関係の仕事で色々メールを出したり、生協書籍部に
電話して、「ガロア理論入門」の卒研生分数冊の取り寄せ注文を
したり。昼過ぎに自宅を出て、まずは久々の丸亀製麺河原町三条店
で昼食。
カウンターの野菜のかき揚げ天ぷらのところが空だったので、 「これ1つ欲しいんですけど」と注文したら、今から揚げて後から 持っていくから、先にレジで注文して席で待っていろと言う。 他のファーストフード店みたいに番号札を渡されるわけでもない 緩いシステムを採用しているので、客としては本当に持ってきて くれるのかしらと不安になるのだが、いつもはちゃんと持ってきてくれる。
しかし今日の店員さんは、その雰囲気からして、どうも忘れられ そうだなあと嫌な予感がしたのだが、案の定忘れられていた。既に饂飩と 鳥の天ぷらを食べ終わったあと、業を煮やして新しく揚げ終わったかき 揚げ天ぷらを自分で取りに行った。「さっき、この天ぷら注文した者だけど、 これ1つもらってくよ」と言ったら、あっ、と思い出したような顔を していた。しっかりしろよ。
丸亀製麺を出て、2000円弱残っている研究費で本を買おうと、 ジュンク堂書店BAL店へ向ったら、、、店が潰れていた! いや、正確に言えば、BALが2015年春のリニューアルを目指して 全面改装するため、そこに入っていた店が全部出払ったらしい。
しょうがないので、天気も良いことだし、徒歩でジュンク堂の四条店 に向かい、フランス語学習の本を1冊買った。それから四条のSbux に入って食後のコーヒーを飲みながら、しばし数学。
Sbuxというのは、時々店員が新製品の紹介と称して、小さなサンプル を持って店内を回る。今日も何かを紹介して、俺サマの近くの席を向うから ひとりずつ回っていた。しかし、俺サマの隣の人のところまできて、 「次は俺サマのところにくるぞ。一体何かな?」と楽しみにしてたら、 プイと向うに言ってしまい、一旦厨房みたいなところに入って行って出直して きたと思ったら、今度は全然別のところをひとりずつ回り始めた。
似たようなことが少し前に山科駅前Sbuxでもあった。 なるほど。Sbuxの店員さんには俺サマの姿は見えないんだな。 よろしい。だったらコーヒー1杯で5時間でも6時間でもここで仕事させて もらおうじゃないの。と思ったが、夕方近くになって 店が混み始めたので退散。
さてどうしょうか。ここまで来たら、ついでに 地下鉄烏丸線で京都駅の伊勢丹に行けば、菓子職人の抹茶トリュフが手に入る。 と、いうことで、四条烏丸駅の方に向かったのだが、途中で大丸四条店でも扱 っていることを思い出して引き返す。結局一度は諦めてた抹茶トリュフが手に 入った。
その後、御池通りの方に歩き、途中、新風館を偵察。ここは休日などは 結構賑わっているが、平日の夕方となるとかなり閑散としていた。 御池から地下鉄に乗り、帰宅して夕食。夜はラクトスポーツプラザへ。 今日は骨盤矯正ヨガと有酸素運動の日。帰宅後深夜にはドイツ語の予習 をし、それから先週のフランス語でどんな宿題が出たかを確認。 明日の晩はフランス語の宿題をやらなくっちゃ。
2013年2月13日(水)
<<初プレ卒研ゼミ>>
昨夜は馬鹿な話に付き合って夜ふかししてしまった上に、今朝は
何となく予定より微妙に早く起きてしまい、寝不足。
1〜2年に一度ぐらいの割合で、学科運営のことで 夜中にメールが飛び交うことがある。大抵は誰かが「横車を押し」 始めたとか、病気になって色々問題を起こしているとか、 そんな類の話である。
勿論、俺サマとしてはそんな話に関わりたくないのだが、 「我々の手に負えんから何とかしてくれ」とか言われて 引っ張り出されたり(だからと言って何で俺サマに言ってくるんだよう!?)、 俺サマが既に面倒な話の渦中に居合わせたりといったことで、 関わらずにいられなくなる。
で、しょうがないので、色々メールを書いて、言葉の洪水をネット に垂れ流したりするうちに、どんどん時間はたつわ、色々なことを思い 出して腹が立ってくるわで、結局寝る時間が無くなってしまう。
午前中は自宅で野暮用 の後、山科区内のスーパーに買い出し。いったん自宅に戻って荷物を 下ろしてから、出勤。大丸ラクト山科店で昼食用のサンドイッチを買って、 昼過ぎに大学に到着。
そういえば南草津駅から大学に向かうバスの中で、俺サマと似たような 年恰好のオジサンが乗っていて、その人が学科の同僚と良く似ていたので、 思わず会釈しかけてしまった。その後も、座席が近かったので何となく観察して たら、こやつ鼻くそをほじくり始めた。俺サマと同年代で鼻くそをほじくるオジサン とは、これまた珍しいサンプル採取である。
ところで、俺サマのささやかな夢のひとつに、超能力の念力を身につけて、 電車やバスの中で鼻くそをほじくっている、オジサンだの、オジサン予備軍だの、ニイ ちゃんだのに念力を送り、今ほじくった鼻くそを食べるように仕向けたい というのがある。今日も「食え!食え!その鼻くそを食え!」 と必死に念力を送ろうとしたのだけど、駄目だったし。
大学に着いてから、まずは事務で追試答案を受け取り、研究室で採点して 成績をつけて、すぐに事務に提出。その前後に昼食も。
14時から15時40分頃まで、プレ卒研ゼミ。今日は2次元ユークリッド 空間の1次微分形式と曲線上の積分のところをやる。 次回は向き付けの話の予定。
ゼミの後、ガロア理論を勉強する予定の卒研予定生たちにメールを出し、 アルティンの教科書のことを連絡したり、それ以外の事務的な雑用を片付けたりして から大学を発つ。
帰宅して夕食の後、ラクトスポーツプラザへ。出張や入試、祝日などで、かれこれ 3週間月曜日のZUMBAを踊ってないので、今日は毎週水曜日にやっている マイアミダンスのレッスンに参加。一応先週の木曜日に軽めの有酸素運動をしたと はいえ、激しいやつはしばらくブランクがあったので体が鈍っていて、 今日のマイアミダンスはきつかった。 その後、いつもZUMBAの後でやっている筋トレメニューをこなしたけど、 これもまた筋肉が鈍っていて、きつかった。
帰宅後、すこしドイツ語の予習でもと思ったが、寝不足とトレーニング疲れ で、あまり進まず。
2013年2月12日(火)
<<アルティンのガロア理論>>
昼前に出勤。12時半からの学科会議にはまだ間があるので、
生協書籍部で文庫本を捜す。アルティンのガロア理論の講義録は、
昔は東京書籍から日本語訳が出ていたが、最近、別の書店から
文庫本として再出版されているらしい。それを来年度の就職組の
卒研のテキストに使おうかと考えている。
生憎生協には置いてなかったので、隣の食堂で昼食の後、 研究室でコーヒーを飲んで一休み。
12時半から14時前まで学科会議。会議が終わろうとするとき、 同僚の一人が冗談みたいなことを言い始め、皆がそれに聞き入って 雑談モードになったが、俺サマは用事があったので先に失礼する。
用事というのは、科研費が3000円程度残っていたので、 生協でノートやファイルケースなどを買って使い切ったり、 1月末の出張報告書を書いたり、個人研究費の執行報告書と 次年度の計画書を書いて提出したりといった事務的作業。
そうこうするうちに16時半の教授会の時間。会議は17時45分 頃に終わったので、すぐに帰宅モードに。帰り際にふと図書館に 寄ってみたら、文庫本版のアルティン「ガロア理論入門」が見つかった ので、早速借り出す。
こんな本を文庫本にして、売れてるのかしら?勿論ガロア理論は 数学史に燦然と輝く金字塔で、天才ガロアの素晴らしいアイディア は人類の貴重な知的財産であることに疑いの余地はないが、 この本を一般の人が読めるとはとても思えない。しかし、 数学科を卒業して社会人としてがむしゃらに働き、何年かしてようやく 少し落ち着いてきて「あのガロア理論、学生時代はよくわからな かったけど、もう一度勉強してみたいな」と思った時に、気軽に ふと手に取ってみる本としては良いのではなかろうか。勿論、アルティンの 講義録だから、中身は素人には決して容赦しない完璧な数学だけど。
何を隠そう、馬鹿の俺サマは学生時代にはガロア理論はあまり分かって なくて、卒業して10数年してから「今度は分かるかもしれない」という 気がしてきて、学生時代のガロア理論の教科書を読み直し、「ああ、そう いうことだったのか」とようやく分かったクチである。数年前に ガロア理論の講義を担当して、それでさらに良く分かった気になった。
そんな具合だから、学生さんが3回生の講義をひととおり聞いただけでは テンデわからないとしても、俺サマなどは、むしろそれが自然なことだと思う。
大丸ラクト山科店で日本酒を1本買って、その辺で夕食をとってから 帰宅し、さらにワインを少々。
夜は少し数学をと思ったのだが、学科のメーリングリストで「数学の嘘と 数学以外の嘘とどちらが罪深いか?」という奇妙な論争に巻き込まれる。 馬鹿が大嫌いな数学者は、数学の嘘は万死に値するが、数学以外では いくら嘘をついても「べつにいいじゃないか」という立場らしい。 で、俺サマは数学者じゃないから、逆なんだよな。 馬鹿が時々数学で嘘ついたって、しょうがないじゃないか。そんな ことでいちいち目くじら立てるなんて、変だよ! って立場。
2013年2月11日(月)
<<抹茶トリュフ販売せず>>
今日は祝日らしいので、人出の多そうな街には出ず、終日山科区内で
すごす。午前中は自宅で数学。午後は散歩がてらに山科駅方面に向かい、
その辺で適当に昼食をとってから食後のコーヒーを飲む店を捜す。
山科駅前Sbuxは、狭っ苦しい窓際のカウンターしか空いてないので、 大丸ラクト山科店の店に行ったら、なぜか年寄りたちで満席。この 店は日頃から年寄りに人気だが、これは彼らが好む「アホみたいにチンチン に熱い珈琲」を出す店だからかもしれない。俺サマも1、2度ここで 珈琲を飲んだことがあるが、そうだったような気がする。
それにしても今日は年寄りが多いな。でも、そうでもないか。山科駅前は何故か 制服を着た中高生みたいなのの大群が歩いていたし、祝日の関係で 何か行事があったのかもしれない。 午前中にどこかで空砲みたいなのが鳴ってたけど、 一体何の祝日だっけ?
昨今の大学は総務省と仲が悪い(?)文科省の指導に従って、 祝日を全部蹴飛ばして授業をしているし、休日の開店が法律で禁じられている (最近はだいぶ緩和されてきたが)ドイツと違って、日本の街では日曜でも祝日でも 関係なしに店が開いているので、俺サマにとっては祝日なんて 「役所と銀行が休みになって、街に人が溢れる日」程度の認識しかないし。
それはさておき昼食後の珈琲だが、結局ラクト山科のマクドナルド で「アホみたいにチンチンに熱い」プレミアムローストコーヒーなるもの を飲んだ。マクドナルドの客は、婆さん、小さな子供を連れた母親、中高生 がほとんどで、他の日でも似たような傾向だと思う。 以前一度この店に入った時は、お婆さん3人組が近くに居て、知人の誰それが施設に 入ってしまったので連絡が取れなくなったとか、息子の嫁の態度が 気に食わなくて、腹が立ってしょうがないといった話をしていた。 今日は隣がお婆さん一人で、その向うが子連れ母さんだったので、特に 面白い話は聞けなかった。
マクドナルドはそこそこで切り上げて、大丸のバレンタインチョココーナーを 偵察飛行。毎年「自分へのご褒美」(俺サマが一体どんな立派なことをした というんだい?!)と称して「菓子職人」の抹茶トリュフを買ってたのだが、 今年は売り場が無かった。売れ行き好調で生産が追い付かず、 インターネット販売だけになったのかしら。ネット販売もすぐには届かない みたいだし、まあ、鰻重じゃああるまいに、そこまでして欲しいとは思わないけど。 しょうがない、今年は辻利の抹茶生チョコだけにしとくか、と。
帰宅後、夕食を挟んで数学。この春休み中に、クリスタリン・コホモロジー、 ドラムヴィット・コホモロジー、スロープ・スペクトラル列の理論の整理ノートを 完成させて理解を固め、4月から少しは物を考えられる段階にこぎつけたい ところだけど。。。
2013年2月10日(日)
<<採点作業終了>>
入試採点最終日。今日は自宅から出勤。入試はまだ続いているらしく、
南草津駅前からのバスに受験生らしき女子高校生のグループが
乗っていた。しかし彼女たちは、まるでオープンキャンパスか何
かの催しに出掛ける時のように陽気で、大学に着いて「試験会場」
という立て看板の方向に向かうのを見て、初めて入試を受けに来た
らしいとわかった。
採点作業は9時半頃からぼつぼと開始といった感じで、 15時前には全作業が終了した。昼食は、今日初めて生協食堂 以外の学内のレストランに行ってみた。ここは洒落た料理とデザートが 出るので人気だが、スペースが狭いため誰かと相席にさせられる が嫌で、ずっと敬遠していた。知らない人と相席なら構わないが、 中途半端に知ってる人だと、お前の顔なんか見て飯が食えるか! みたな露骨な態度をとるわけにもいかないし、色々気をつかって 折角の食事が台無しになるリスクを伴う。
しかし今日は客の少ない少し遅い時間帯に行った せいか、そういうこともなく大変良かった。 これで採点食は全種類を制覇したし、もう思い残すことはない。
研究室に戻ってしばし数学の後、ラクト山科で安い赤ワインを 買って帰宅。ワインの商品解説には、「熟れたイチゴのイメージ」 だの「爽やかな酸」だの「しっかりとした構成」だのと意味の 分からない表現のテンコ盛りである。
おまけに、どこそこに農園を持つナントカ丘の上のシャトー で作られた云々といった、ワインの味との関連が不明な説明も多い。 いや、先日参加したアンチュチュのワインセミナーの話では、 どの地方のどのあたりで採れたブドウを使っているかで、或る程度 味の傾向がわかるらしいから、そうそう無意味な説明でもないらしいけど。
俺サマとしては、要するに酸味がなくて、ほどよいタンニンが 利いている、そこそこ風味のある重口の赤ワインが飲めればそれで いいので、わけのわからない説明文をゴタゴタ並べて煙に巻かれる のはかなわん。日本酒みたいに、純米大吟醸、山田錦使用、 日本酒度何パーセントとか、珈琲みたいに、「酸味」「苦み」 「風味」などの指標で強い、やや、強い、中ぐらい、やや弱い、弱い、 程度の5段階評価で表示されてた方がよっぽど便利である。
ワインの説明文と実際の味との対応を知ることは、ほとんど 金田一京助博士がアイヌ語の調査をしたときと同じで、意味不明の文言と 実際の味を比べ、なるほど「ブラックベリーを思わせる果実のイメージ」だの 「グレープフルーツのニュアンス」云々どうのというのは 要するに「酸っぱい」ということね!?というような調子で、ひとつ ひとつ確かめていかねばならない。
最近は少し雰囲気が分かってきて、意味不明な説明文だけど、 何となく美味そうな気がするとか、このキーワードが入ったワインは 俺サマ向きではないとか、ある程度わかるようになってきた。 しかし、今日買ったワインは外れだったな。何が「なめらかな タンニン」だよう!?。ほとんど嘘に近い説明文もあるから、油断はならないな。
ワインの難解な説明文に何の実用的価値があるのか知らないけど、 ワインをネタにしたレトリックを楽しむ、一種の評論文化みたいなもの にも思える。まあ、俺サマは、絵画や音楽作品を言葉でああだこうだと 論じる評論には興味がなく、ああいうものは見て聴いて「ああ、いいな」 とか「これはつまらないな」と思ったらそれで十分だと思うので、 ワインについても、その味や風味の文学的描写を追究する営みは、 美味いワインを捜すこととは別の話だろうと考えている。
夕食後、夜は少し数学。来週新しい卒研生とゼミをする、複素解析 の話をちょっと復習。
2013年2月9日(土)
<<今日も引き続き採点作業>>
朝起きて、ホテルの窓から外を見たら、雪がちらついて
いて、少し積もっていたが、JRは正常に運行しているようだった。
ホテルをチェックアウトして、大学に出勤。
今日はアンチュチュも寺子屋も蹴飛ばして、入試採点業務。 途中30分程度の昼休むを挟んで、9時から夕方17時前まで せっせと仕事に励む。
採点期間には、大学から昼食が支給されるが、学内の2つのレストラン が選べる。俺サマは生協食堂の方ばかり行ってるが、そこの採点食メニュー の「麺類セット」「特製ビーフカレーセット」「ステーキセット」 「洋食セット」「幕の内弁当」の全てを本日無事制覇した。 明日は採点最終日だが、もう一つの方のレストランに行ってみようかしら。
作業終了後すぐに帰宅して夕食。 夜は昨日買ったCDをゆっくり聴いて(昨夜は聴いている暇が無かった!) しばし数学。
深夜、学生と連絡をとって「複素代数幾何学セミナー」の第1回目の 日程調整。
2013年2月8日(金)
<<北大路カプリ閉店を確認>>
また、あのシリーズの瞬間的復活である。チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリンの
弦楽三重奏による「ゴールドベルク変奏曲」。ほかに3声のインヴェンション(シンフォニア)も入ってて
お得感のある1枚。新装改装中のJEUGIA三条本店で
あんまり期待せずに試聴してみたのだが、とてもいい感じだったので、即購入。
本日午前中は少し数学。昼過ぎに自宅を出て、北大路のビブレへ。 ツナのトマトソーススパゲティーでは、俺サマの一押しの店 だった山科駅前カプリが、1年ぐらい前に何の前触れもなく、まるで夜逃げ同然 で突然 閉店したのだが、「北大路店もあるらしい」との情報を得て、一度行ってみたいと 思っていた。で、本日いよいよ決行!で、行ってみたら、、、東大駒場にも入っている イタリアントマトCafe Jrはあったけど、カプリは閉店していた。たぶん 山科店と同時期に突然閉店したのであろう。ことの真相はいまだに杳として知れず、 ただ、あの美味しいツナのトマトソーススパゲティーは二度と食べられないのだという 厳しい現実に呆然としながら、イタリアントマトで昼食。
隣の席では、年配の女性客二人がお喋りをしていた。どうやら彼女らの共通 の知り合いの認知症が、かなり進行しているらしいという話をしていた。 認知症の具体的症状として色々なことを言っていたが、「(会話をしていても) 向うからは話題を振ってこない」というのもあった。そういえば俺サマも、 人と話すハメに陥った時に、自分から話題を振ることは稀である。聞かれたこと だけに正確に答えるか、聞かれたことに尾ひれをつけて答えるかのどちらかだな。
俺サマの 反対側に座っていた、かなりお洒落な感じの別の年配の女性客は、大きな スケッチブックを覗きこんでいた。彼女、どうやら二人組とも知りあいらしく、 帰り際に二人組に呼びとめられて、立ち話のような形でしばらく話をしていた。
スケッチブックの女は絵を習いに行っているらしく、「私はまだまだ物が 見えてない」などともっともらしいことを言っていた。それ以外に彼女は、 読書はしたいし、自分で「ミシンを踏んで」(という言い方を していた)洋服も作りたい。だから一日が何時間あっても足りないぐらいだと 言っていた。
沢山作った洋服が、ほとんど着るあてもなく古着として大量に残っているが、 自分の仕事を褒め称えて感謝してくれる人に引き取ってもらいたい。 フリーマーケットや古着屋に流して、わけのわからない人の手に渡る ぐらいなら、ゴミとして処分すると言っていた。面倒臭いおばはんだなとも 思ったが、何となく俺サマに似てなくもない。
カプリは潰れてたし、「北大路はハズレだったなあ」と、少しがっかりしなが らバスで河原町三条まで移動。改装工事中のJEUGIA三条本店に立ち寄り、 新しくなった クラシックCD売り場で上記のCDを購入。
それから久しぶりにリプトン三条店に入って紅茶とケーキセットを楽しみながら、 しばし数学。ここは場所柄、若い女性客がほとんどである。隣の席では 20代の女性客二人組がお喋りをしていて、そのうちの一人が、自分の弟は、 年齢の割には 思考が幼稚で、こちらが何を言っても話をちゃんと理解できずに困っている、 というようなことを言っていた。
この俺サマも、思考が中学生レベルのオジサンに、仕事の何たるかを 理解してもらおうと色々無駄な努力をしてみて、結局「それは不可能」という 結論に達した経験があるので、「そういう弟さんには何を言っても無駄だよ」と、 思わず余計なことを言いそうになった。人間、自分にそういう風に考える能力が ないようなことを、他人から聞いて理解することは不可能である。
話は戻るが、この若い二人組の言葉で一番印象に残ったのは、 「自分の10年後は一体どうなっているんやろ?って考えると、ぞっとするわ。 アカンおばさんになってそうや!」というもの。え?俺サマの10年後はどうだろ うかって?「死んでる」よ。俺サマはいつだって「10年後は死んでる」って 考えるのサ。死んでこの世に居ないんだから、10年後のことを考える意味 なんてないわけで、 その方がラクだよ。
リプトンを出てから、久しぶりにAngers河原町三条店を
偵察飛行してから帰宅。
帰宅して夕食の後、ふと家の外を見たら雪が積もっていた。それで
明日は入試の採点で朝が早いし、電車が遅れたりしたら面倒だなと思って、
大学の近くのホテルに電話を掛けて予約。宿泊の支度をして自宅を出た頃には、
雪は止んでいて空も晴れてきてた。ま、大阪や滋賀の雪の状況はわからないし、
JRは信用できないし、ホテルに泊った方が朝が楽だしということで、
今夜も自腹外泊。
2013年2月7日(木)
<<しんどくなる>>
昨夜はようやく、深夜の咳の発作がなくなった。喉の調子は着実に
改善しているが、まだ少し痰が絡む感じは残っている。
入試採点4日目。朝、ホテルをチェックアウトして大学に出勤。 今日は9時半頃から作業を開始して、14時過ぎには 終了。その後、ひきつづき別の委員会の仕事で17時まで会議室に拘束 される。それからすぐに大学を発つ。
山科区内で適当に夕食を済ませて から一旦自宅に戻って荷物を下ろし、すぐにラクトスポーツプラザへ。 今日は骨盤矯正ヨガと有酸素運動。今週の月曜日のZUMBAは 休んだので、有酸素運動をしていても体がやや重い感じがする。 22時過ぎに帰宅。
入試の採点期間は、一年間で唯一、会議の時以外に長い時間 同僚教員たちと席を並べて一緒にすごす機会である。作業に伴う いろいろなやりとりもあって、仕事の話とはいえ会話量が格段に 多くなる。こういうのが4日もつづくと、流石の俺サマも、という べきか、俺サマだからかもしれないが、兎に角しんどく なってくる。
こういう日の夜は、ゴールドベルク変奏曲のピアノ版が沁みるぜ。 幸い明日は採点作業がない日なので、リフレッシュしたいものだ。
2013年2月6日(水)
<<採点続行中>>
入試採点3日目。今日は9時過ぎから作業を開始して、何だかんだと
終わったのは17時前。それから研究室に戻って定期試験
の成績評価記入作業や採点講評を書いたり。それからすぐに大学を発ち、
ラクト山科でワインの赤、白を1本ずつ買って、
4階のレストランフロアの中華の店で夕食の後、いったん自宅に帰って、
洗濯物などを置いてから、再び大学の近くのホテルに戻る。
さて、俺サマがまだ某国立研究所で計算機屋をやっていた若かりし頃、 次のようなことがまことしやかに言われていた。つまり、アメリカの大学院の 教授たちは大変忙しく、大学院生が教授と(研究上の)話がしたいと申し出ると、 まずは「じゃあ、君に5分与えよう。話というのは一体何だい?」と聞いてくる。 それで自分のアイディアなどを話し、教授がなるほどと思えば次は10分間 会ってもらえる。それでさらに教授が興味を示せば、15分、30分、1時間 etc. と面談時間が増えていく。逆に、教授が興味を示さない場合は、次は 「1分で話してくれ。要件は何だい?」となり、その1分で晩回できなければ、 もう教授には全体ミーティングの時以外はまともに相手にされなくなる、と。
上の話で「教授」「大学院生」をそれぞれ「数学者」「俺サマ」に変えると、 俺サマが数学者に対して抱いているイメージに酷似している。 数学者が「大変忙しい」かどうかは知らないが、俺サマ級の馬鹿を相手にするほど 暇ではないに違いない、と。数学者恐怖症ってやつね。それで、いつの日か 数学者サマに相手にしてもらえるぐらいにオリコーになろうと、日夜努力している 俺サマって、我ながら健気?!
2013年2月4日(月)
<<人の集まるところが好き?>>
入試採点2日目。今日は10時から作業を開始して、何だかんだと
終わったのは17時前。それから研究室に戻って定期試験の採点
を再開。とりあえずあとは成績表を記入するのみとなった。
今日採点会場でふと耳にした、「○○先生は、なんだかんだと言って、 結局人が集まるところが大好きだから」というフレーズが可笑しかった。
大学教員というのは結構孤独な職業だけど、その割には寂しがり屋 は多いようで、 ある者は、飲み屋にお金をつぎ込んで店主に友達になってもらい、 また、ある者は気心知れた学科の会議の時だけ 自分の好き勝手なことべらべら喋って皆に構ってもらいたがる。 研究室の学生に学問以外のことで何だかんだと過剰に接したがる先生もいる。
この俺サマも別に孤立主義とか孤独趣味とかではないので、10年近く 前に、それまで懇意にしていた同僚が転出した直後は、どうしたものかと 多少戸惑ったが、紆余曲折を経て結局今の形に落ち着いた。
あと、以前にもこの日誌に書いた、 俺サマの数年前の大学院の授業で、毎回45分遅刻してきて平気な顔を していた院生の話も、ちらりと小耳に挟んだが、優秀なるがゆえに研究室では チヤホヤされていたことが伺えた。まあ、数学業界ではありがちなことだが、 若い人がチヤホヤされれば、ああなってしまうだろうなと納得。
夜は南草津駅前のお好み焼き屋を覗いてみたら、珍しくカウンター席が 空いていたので、久しぶりに入って豚玉モダン焼と生ビールで夕食。 昨夜も山科で豚キムチ玉モダンと生ビールの夕食だったから、かなり モダン焼き偏向傾向が見られる。それから一旦帰宅して洗濯物や着替えの 交換などをし、ワインも少し飲んで、夜遅くに再び大学近くのホテルに戻る。
2013年2月4日(月)
<<自己採点だと?!笑わせやがるぜ>>
今日から入試の採点である。これは大学を挙げての大行事なので、大半の
教員がこれに関わる。俺サマのような数学教員は勿論のこと、工学部の
先生も採点応援に引っ張り出される。文系もたぶん似たような感じで、
大学の某所に監禁されて、朝から夕方までせっせと作業に励むのである。
朝、とりあえず研究室に行ったら、学生が待ち構えていて、 先日の定期試験の件で相談があるという。自己採点した結果、合格点には 足りないと思われる。この科目の単位は何としても取りたいので、 レポートでも新たな課題でも何でもするから、何とかならないか、と。
はてな?模範解答も配点基準も公表してないのに、何で自己採点したり合格 ラインに達してるかどうか分かるのだ!? 大体、自分で模範解答が何かが 分かるような学生は、少なくとも俺サマの単位を落とすことなどあり得ない。 配点基準云々については、大学が出している履修要項を表面的に読んで 勝手に誤解しているのであろう。
つまり君は大学と俺サマの両方を誤解 している。大学の何たるかを誤解しているのは、大学自身が「大学改革」の 一環として学生諸君の誤解を助長するようなことをしているのだから仕方が ない。そして、俺サマのことを誤解しているのは、まあ、俺サマの日誌を 3年以上継続して購読しているマニアでもない限り、無理からぬことだ。 いずれにせよ、君は何か勘違いをしている。要らぬ心配はしないで、兎に角 帰りなさいと言って追い返す。
昼休みは昼食のために解放されるが、ついでに事務に行ってポストを覗いたら、 先日注文した本が届いていた。書店でかなりの年月眠っていた本らしく、 新品なのだが既に紙の酸化が進んでいる。
夕方、採点作業から解放されて研究室に戻り、定期試験の採点作業を少し 進める。この時期の大学教員は採点ばっかりである。大学院生の居る先生は、 修士論文のチェック作業もあって、なかなか大変なんだそうだ。
それから一旦山科に戻って、山科駅前で夕食をとってから帰宅。洗濯物 を置いて、自宅に置いてある数学本などを持ち出して、また大学の近くのホテルに 戻る。
2013年2月3日(日)
<<自腹宿泊開始>>
午前中は京都新聞日曜版の2つのパズルを片付け、昼頃に自宅を出る。
毎週木曜日の衣笠での講義の時のように、二条駅前で昼食をと思ったが、
今日は日曜日でほとんどの店が行列状態。サンドイッチのサブウェイが
比較的空いていたので、そこに入る。
昼食後、バスで衣笠キャンパスに移動。日曜日は生協なども閉まって いるし、入試の関係で図書館も閉館している ので、すこし早目に委員会の部屋にゆき、そこで時間を潰す。 14時40分より某委員会。まあ、この時期の大学は 土曜も日曜もあったものではなく、いつでも平気で委員会が開かれる。 17時過ぎに無事終了し、帰宅。
夕食の後、大学に近くのホテルにチェックイン。明日からの入試採点 に備えてのことで、例年は自宅から普通に出勤するのだけど、今年は 色々事情があって自腹でホテル住まいをすることに。
関東の某大学の工学部で先生をしている友人が、この時期は卒論、修論の 発表会、定期試験や入試の採点で大変でくたくたになり、「去年は(体調を崩して) 卒業式の後の謝恩会を休むことになってしまった。今年はそんなことが ないように気をつけたい」と言っていた。
どこの大学でも、工学部における謝恩会の重みは尋常ならざるものがあるらしく、 Ritsの理工学部でも、学科の重要行事として教員たちが入念に計画を 立てて、学生を誘導して開催するという形を取っているところも多いようである。 少なくとも(旧)情報学科はそうだった。 本来「謝恩会」とは、学生達が教師に感謝を気持ちを表すために自分達で 開催して教師を招待するものらしいが、「教師たちが自分たちに感謝させる ために自分たちで開催した会に学生を参加させる」という奇妙な形が 常態化しているわけである。
まあ、他所の学科のことはどうでも良いのだが、我らが数理科学科では 本来の形を踏襲し、あくまで学生が自主的に開いて教員を招待し、教員は 自由意思で参加したりしなかったりしている。例年、謝恩会の招待状が 届き、出欠を何日までに学生の誰それに連絡されたし、ということが書かれて いる。だから俺サマは毎年きちんと「不参加」の返事を返している。
しかし去年はちょっと変わっていて、「謝恩会に参加希望される先生は連絡 してください」というようなことが書かれていたので、面白いことを書いてくる ものだと印象に残っている。勿論、これだと何も返事をしなくて済む。 この俺サマでも、折角学生さん達からお誘いを受けたのに断るのは、 すこしばかり気がひけるものがあるので、「参加したい先生だけ返事してください」 という形は、俺サマとしてはおおいに助かる。勿論、こういうのは一般的に言って 変だとは思うけど。
俺サマの居る学科で、謝恩会に出ないことにしている先生は、俺サマの 他にもう1人居る。さらにもう1人「謝恩会は業務じゃないし、そんなものに 出る義務があろうわけがない」みたいなことを言ってた先生が居て、「おお! 俺サマの味方がさらにもう一人!」と心強く思ってたのだが、 ある時ひょんなことから、その先生が謝恩会で学生達から花束を贈られて 満面の笑顔で写っている写真を発見して、思わす「この裏切り者めが!」と写真に 向って叫んだものである。
俺サマ以外のもう1人の先生が、何故謝恩会にでないことにしているのか、 本当の理由は知らない。しかし俺サマは、年齢の割には自意識過剰で変にカッコ 付けなところがあるからだからだろうと、勝手に思っている。
それで、俺サマが謝恩会に出ない理由は、この日誌でも何度も書いて来たが、 季節柄改めて書くと、要するに「死にそうなぐらい退屈だから」である。 学生は学生同士だけでお喋りを楽しんでいるので、招待された教員は 教員同士で雑談でもするしかない。まあ、先生によっては研究室の学生と 話す人も居るかもしれない。しかし俺サマは、学生とは数学の話以外はしない ことにしているし、同僚教員とは(専門の話ができる先生が居ないので) 学科運営に関する仕事の話しかしないことにしている。4月から数学とは サヨナラする学生と数学の話をするわけにもいかないし、パーティーの席で 大学の同僚と学科運営の話をするなんて、まっぴらである。 10年ぐらい前までは、色々な話が気楽にできる、信頼できる同僚が 居たけど、他大学に転出してしまったし。
そういう訳で、学生さん達がささやかな予算で精一杯準備してくれた、 必ずしも年寄り向けとは言えない料理と酒を黙って飲んで食べて、最後に もしかしたらスピーチなんてのもやらされる。スピーチも 厄介だ。俺サマは数学教える時に、 学生の頭の中はこういう状態だろうから、こういう風に数学を展開すれば 少しは彼らの脳味噌に食い込めるか?みたいなことしか考えてないから、 それやこれやが全て終わって卒業していく学生に対して 何か一言と言われても、「何も言うことはない」というのが正直なところ。 まあ、そんなことだから、老い先短い人生 の時間を、黙って食べて飲んで心にもない嘘臭いスピーチをする、 なんてことに費やしてよいものかと思ってしまうのだ。 そんなことをするよりも、好きな酒を好きな所で呑んでダラっと している方がよほど俺サマの人生には有意義である。
こんなことを書くと、「学生たちの折角の感謝の気持ちを踏みにじるのか?」 みたいな話になるかも知れないけど、まあ、俺サマは学生に教えるのが仕事だから精一杯 やってるだけであって、仕事でやっていることが何でいちいち感謝されなきゃならん のだ?授業料ちゃんと払ってくれたでしょ?だったら、もうそれでいいじゃん! みたいな感覚なので、謝恩会って正直言ってピンとこないのよね。
2013年2月2日(土)
<<就活の思い出>>
午前中はアンチュチュへ。10時から12時半過ぎまでフランス語の授業を
受ける。今日は吉田神社の節分祭らしく、東一条通りが大変賑わっていた。
その後、荒神口にある小さな洋食店で昼食。ここは10数年前に入った ことがあり、かなり久しぶりだ。それからバスで衣笠キャンパスへ。14時半過ぎ からの委員会の時間にはまだ間があったので、法学部非常勤講師室で20円 レギュラーコーヒーを飲みながらひと休み。委員会は17時半にようやく終わった。
バスと地下鉄を乗り継いで帰宅。途中、大丸ラクト山科店で、赤、 白各1本ずつワインを買う。
最近は就活といえば何十社とか何十校に応募したりするそうだが、 俺サマの時代は呑気なものだった。大学院入試も公務員試験も教員採用試験も 全て落第して、「しょうがない、民間企業でも捜すか」ということになり、 メーカーの研究所でコンピュータの研究開発をするか、生命保険会社 に入ってアクチュアリーの資格を目指すかのどちらかに絞った。
それで色々な情報を集めて総合したところ、どうやら大学院落ち学部卒でも 研究所に配属してもらえそうなところは、かなり限られているらしく、 誰もが知ってるような超有名企業はよほど運が良くなければ駄目だろう と判断するに至った。かと言って、研究所が無い小さな 会社では駄目だ、と。
それで超有名でもなく、かと言って中小企業でもないという、ビミョー な線を狙うことになり、結局、 関西系メーカー2社と生保1社、関東系メーカー1社を(たぶんこの順番に) 訪問し、最後の関東系1社にあっさり決まった。
関西系メーカー2社は、いずれも大学には求人が来てなかったが、 当時成長著しい優良企業だということで、下宿のオヤジに勧められて 行ってみた。1社は「工学部出身でない貴方が一体何をしにきたの?」と いった感じの、けんもほろろというか慇懃無礼というか、 何だか良くわからない扱いを受けて体良く追っ払われた。
もう1社はかなりオープンな感じだったが、社長が社員を鼓舞するために 軍艦マーチをガンガン鳴らすのが大好きだと聞いて、「それはちょっと、、、」と 思ってやめた。当時の俺サマは、数学者への夢が完全に断たれ、「人生半分終わったも 同然」という感じで人生に疲れ切っていたので、イケイケの会社だけは 勘弁して欲しかったのである。
生保は超有名な会社だったが、そこに勤めている友人の紹介で一度訪ねてみた。 しかし、アクチュアリー試験に合格しないと社内では肩身が狭くなりますと言われ、 ありとあらゆる試験に落第して試験がトラウマになっていた俺サマとしては、 この段階で生保の線は消えた。
最後に内定した関東系メーカーに就職したのだが、ここは今思えば、俺サマに とっては大変居心地の良い会社だった。ただ、俺サマは根っからの理学屋で、 どう頑張っても工学屋にはなれないため、結局10年も経たないうちに居づらく なって大学に移ったけど。
大学教員の就職口を捜すのも、今思えば呑気なものだった。 学会誌などに大学教員のポストの公募が沢山出ているのだが、 いずれも博士号を取得していることが条件。俺サマは学部卒で 修士号すら持ってなかったから、指をくわえて見ているしかなかった。 国立研究所時代の知人で大学教授になってた人から、「うちに来ないか?」 みたいな話はちょくちょくあったが、「いいですねえ」みたいな返事をして、 「ところで(博士の)学位、持ってますよね?」と聞かれて 「え?持ってません」と答えたところで、話が消えてしまう。
そんな中、Ritsだけは「論文はそれなりにあるようですね。 ××大学の○○先生を紹介しますから、そこで学位申請してみて、学位が 取れそうなら、ウチに来てください」と、学位の面倒も含めての話だったので、 それでここにキマリ!と相成った。
確かに、少なくとも当時の工学系では、いくら研究業績があっても 知らない先生にいきなり論文博士号の審査を依頼しても、相手にされないような ところがあった。つまり何らかのコネが必要だったのだが、俺サマはそのコネまわり の話で、当時妙なこと巻き込まれて、にっちもさっちもいかなくなっていたのだ。
そんなわけで、俺サマはRits以外には2つの大学しか話がなく、 1つは学位が必要とあるのに構わず応募して当然のごとく相手にされなかったし、 もう1つはいい感じで話が進んでいたところで向うの先生がちょっとした 事件を起こし、それで話が吹っ飛んでしまった。
あとは、(旧)情報学科で激しいイジメに会い、何処か他の大学に 逃れようとした時。この時も、俺サマの専門分野に合うポストは限られていて、 結局、関東の理学部情報系の同じ大学に2回、関東の数理科学系の大学に1回( だったと思うが、同じところに2回出したかもしれない)、 関西の総合科学系の大学に1回応募しただけ。
かように、これまでの俺サマの就活を振り返るに、次のことが言える かと思う。大学院に進学してたら可能性が広がったかもしれないが、馬鹿ゆえに 進学できなかったし、Rits脱出作戦が難航したのも、とどのつまりは俺サマが 馬鹿だから。馬鹿なお陰で選択の余地がほとんど無くなり、「落とし所」が すぐに見つかる。「落とし所」の選択を何回か繰り返した結果が、 今の俺サマってわけ。だから、成り行き任せで生きてるってことよ。
2013年2月1日(金)
<<検証不能な仮説>>
大丸ラクト山科店の文房具店でボールペンを買ってから、昼前に出勤。
研究室にて、採点作業再開。途中、生協食堂で昼食をとったり、図書室
で文献をコピーしたり、新しい科目の採点用答案を事務で受け取って、
研究室で採点したり。
かれこれやって19時頃に大学を発つ。
南草津駅前のお好み焼き屋で夕食をと思ったが、生憎満席(というか、 狭っ苦しいカウンター席しか空いてなかった)のため、そのまま山科 に向かう。帰りの電車も 遅れていて、「また神戸線の事故か?」と思ったら、滋賀県内での事故が 原因のようだった。
ラクト山科のお好み焼き屋で夕食の後、21時頃に帰宅。 夜は明日のフランス語の宿題。明日は大学の仕事でフランス語もドイツ語も 行けないと思ってたのだが、午前中のフランス語は行けることに気付き、 慌てて宿題を仕上げる。
ところで俺サマは、ある種のオジサンたちが何故あのような 唸るような鼻息、つまり、ぐっと息を詰めたかと思うと、 それを一気に吐き出すように、むおおおおおおおおおおおおおおん!という 奇妙な低音で鼻息を吐きだす仕草をするのか、しかも何故何度も繰り返して 行うのか、一度理由を聞いてみたいものだと思っている。
しかし、唸り鼻息のオジサンは、俺サマがもっとも毛嫌いしているもの のひとつなので、理由を質問できるような当事者の知人は居ない。俺サマの 友人知人の中にも、実のところオジサンは沢山居るのだが、唸り鼻息の人 は誰も居ない。つまり、唸り鼻息はオジサンの専売特許だが、オジサンの全て が唸り鼻息をするわけではないのである。
自らの知的好奇心のために、半ば怖いもの見たさのようにその手のオジサンと 親しくなるべきか、それとも、唸り鼻息の理由なんて慌てて知らなくてもいいで はないかと考えるべきか、悩ましいところではあるが、まあ、俺サマ としては当然後者の線で行くだろうから、この謎は何時解けるかメドが立たない。
検証不能な仮説は他にも沢山あって、例えば、 この日誌でも「数学者は馬鹿が大嫌い」と繰り返し書いているが、 本当のところ、一体数学者の何割が馬鹿嫌いなんだろうか?については、 一定量の個人的体験の蓄積と 「たぶんほんどがそうだろう」という推測があるだけで、 実のところよくわかっていない。この点については前にもこの日誌に 書いたけど、それを馬鹿の俺サマが自分で検証してたら身が持たない。 「君子危うきに近寄らず」「男はオオカミなの―よ♪」で、 兎に角数学者はすべて危険人物だぐらいに思って 近寄らないに越したことはない。
ところで、加齢臭については、以前「ワキガとの区別がつかない」などと ボケをかましていたけれど、そうこうする間にフィールドワークは着々と進んでいて、 今やワキガとの区別は勿論のこと、加齢臭が強いオジサンの外見的特徴 が何となくわかり掛けてきている。俺サマにとって、 何もかも分からないことだらけのこの世界だが、たまには明るいニュースだと 言えよう。現在、その仮説を検証すべく、さらなるフィールドワークを継続中である。