の
た
め
の
邪
魔
な
広
告
よ け ス ペ ー ス で す。
2012年10月15日(月)
<<手づくり市>>
午前中は京都駅バスセンターで、来月の徳島出張の高速バスのチケットを購入。
それから市バスで百万遍へ。
どうやら毎月15日は、百万遍知恩時で手づくり市なりものが開かれるらし く、先月もそうだったが、おびただしい数のオバちゃんたちが溢れ返っていた。 だいたい平日の昼間にこんな所に集まれるのは、オバちゃんか、オバちゃんに 連れられてきた、定年退職して暇なオジサンぐらいのものであろう。
手づくり市は大変な盛況で、昼どきは昼食をとろうと、人々が今出川通りの 飲食店に押し掛ける。一部は京大中央生協食堂にも押し掛ける。その経済効果 たるや、測り知れないものがあると思われる。
しかし、バス停でも狭い路上でも、「どこだ、どこだ」とウロウロキョロ キョロしている人たちが大量にうごめいているとなると、ちょっと道を歩くのも 難儀である。いきなり立ち止まったり、方向を変えたりするオバちゃんとぶつか ったり、ぶつかりそうになったりすることもしばしば。
何とか京大北部生協食堂にたどりつき、昼食。それから数理研へ。 猫を表敬訪問しようと思ったが、誰かが居たみたいなので、邪魔くさいから 帰りに訪ねることにした。図書室に籠って夕方まで数学。 帰りに猫を訪問すると、相変わらず居眠りをしていた。 頭を撫でたり、腹を撫でたり、肉球を揉んだりしていると、 それまで知らん顔して寝てたのが、急にむくっと起き上がった。 それでもまだ目をつぶって半分寝ている。しかも、物凄く機嫌が悪そうな 顔。それで俺サマはちょっとビビって「やあ、まあ、もういいから、 そのまま寝てくれや」と言って頭を軽く押さえつけると、 「そうか。寝てもいいんだな」とばかりに、 また寝入ってしまった。
帰りは山科区のスーパーに立ち寄って、色々買い物をしてから帰宅。 夕食後はラクトスポーツプラザ。今日は楽しいZUMBAの後、筋トレ。
2012年10月14日(日)
<<チーズセミナー>>
日曜日だからもっと寝てたかったのだが、普通に起きて、朝食たべて、
京都新聞日曜版の2つのパズルを速攻で片付けて、ラクト山科でしばし
野暮用。
それからアンチュチュに移動。 今日は京大でも何かイベントがあるのか、日曜日にしては妙に人出が多い。 13時からのチーズセミナーに出席するために来たのだが、 それにはまだ早いし、ちょうどアンチュチュのマルシェの日で 中庭にフランス風の屋台が色々出てたので、そこで簡単に昼食を 済ます。それでもまだ時間がすこし余ったので、図書室で数学。
チーズセミナーは15時前に終わった。今日はフランスのチーズ 4種、イタリアチーズ1種の詳しい解説と試食とワインの試飲。 なかなか充実した内容で、チーズもワインも美味しく、大満足の セミナーであった。俺サマは参加者の中でただ一人、ブルーチーズを 絶賛していたけど、勿論他のチーズも良かった。来月はワインセミナー があるけど、申し込もうかなあ。
アンチュチュを出て河原町三条に移動。ジュンク堂書店BAL店で、 来年度の卒研に使えそうな本を物色。そこに、「シロ―、シロ―」と唸り ながら群論などの入門書を物色している、怪しいオジサンが居た。シロ―の定理 でも勉強しようというのかしら。
俺サマも対抗して、すぐ近くの物理学書コーナーで 「シュレディンガーの猫、シュレディンガーの猫」と唸りながら、 量子力学の入門書でも物色してやろうかと思ったけど、 馬鹿馬鹿しいからやめにした。 やはり、怪しいオジサンを見つけてはムキになるという、近親憎悪的衝動に基づく 軽率な行為は、後で虚しくなるだけなので、厳に慎むべきだと思う。
それから、久しぶりに上島珈琲寺町店で黒ゴマあんぱんとコーヒーで 一息つきながら、また少し数学。それから帰宅して、夕食のあと、また少し数学。 今月中にクリスタリンコホモロジーの概要を理解できるかどうかは、依然として 微妙な状態。クリスタリンをやったらde Rham-Wittコホモロジーもやらないとい けないので、勉強しているだけで一生が終わってしまいそう。
2012年10月13日(土)
<<スミレの花>>
アンチュチュと寺子屋の日。早起きして9時40分頃にアンチュチュへ。
ちょっとだけ予習。アンチュチュは今日から秋学期が始まる。
夏学期のクラスの人は、ほとんど引き続き秋学期も来るそうで、
新しい人も1人入った。12時35分頃に授業終了。
昼食は、アンチュチュには近いけれどサラダバーがしょぼい京大中央生協は避 けて、より遠いところになる北部生協食堂へ。ところが、北部食堂は土曜日は サラダバーをやらないことが分かった。仕方なく、また中央生協へ戻り、 しょぼいサラダバーで昼食。
ところで、俺サマが何故サラダバーにこだわっているかというと、 それはまだダイエットを続けているからである。もう、目標体重まで下がっている のだけど、11月初旬の健康診断の時まで続けようか、と。
以前、生協ルネでよく昼食を取ったり、同年輩の爺さんとお喋りに興じていた 加齢臭の強い某オジサンは、ルネが耐震工事で閉鎖されてからは中央生協に 本拠地を移したようで、今日久しぶりに見掛けた。それとなく近寄って 臭いを嗅いでみたが、やはり加齢臭とワキガとは別の臭いだと判明した。
昼食の後、時計台下のタリーズコーヒーで食後のコーヒーを飲みながら、 ドイツ語の予習とフランス語の宿題、および復習を済ませる。今日は昨日より は気温が上がったらしいが、屋外のテーブルでは肌寒くなってきたので、 再び中央食堂に移動して、隅っこのテーブルで寺子屋が始まる時間まで数学。
寺子屋に向かう途中、京大11月祭の立て看板に、某有名数学者 の「私はこうやって数学者になった」という講演のアナウンスがあるのが 目にとまった。学生時代の俺サマなら、この講演に飛びついただろうと思う。 実際、俺サマの学生時代に同様の企画講演があって、喜び勇んで聞きに 行ったものだ。
しかし、今にして思えば、特にこういう企画で講演する有名数学者に 限って言えば、スミレの花がスミレとして咲くように、ごく自然に、成るべく して超一流の数学者に成ったわけで、わざわざ講演を聞くまでもないではないか と思う。
では、俺サマのような馬鹿の苦労人の話の方が為になるかというと、 そうでもない。第一、俺サマは数学者なんかじゃないし、数学者に はなれないし、なりたいとも思っていない。第二に、百歩譲って 数学者だとしても、何故そうなれたかというと、心当たりとしては 要するに「(奇跡的な)運」でしかない。それはまるで道を歩いていたら 隕石が落ちてきた、みたいな話なので再現性が極めて乏しく、それを聞いた人が 「自分も真似してやってみよう」という気にはとても成れない。 第三に、俺サマの真似しても馬鹿がウツるだけなので、やめた方がよい。
16時40分から18時10分過ぎまで寺子屋でドイツ語の授業を受ける。 今日はいつものクラスメートが休みで、先生と二人っきり、あるいは見学者1名 が加わるはずだったが、見学者は来なくなり、その代わり長らく行方不明になって いた以前のクラスメートがひょっこり現れ、先生と二人っきりになるのは免れた。
いやはや、狭い教室でオジサン二人が1時間半同じ空気を吸うというのは、 たとえ二人の間柄がどうであっても不健康な状態だと思う。
寺子屋が終わってすぐに帰宅。最近は18時を過ぎると、空はもう真っ暗 である。それに今日は結構肌寒い。夜は少し数学をと思ったが、結局来年度の卒研 ゼミのプランを考えるために、学生とメールのやりとりなどをしていた。下手をする とゼミが3つになりそうだが、何とか2つに収める方策はないものか、と。
2012年10月12日(金)
<<ゼミ全吹っ飛び>>
金曜日はゼミの日である。13時から14時半まで、大学院のゼミ。
14時40分から16時10分まで、学部の代数幾何学ゼミ、
16時20分から17時50分まで、学部の代数学ゼミ。
午前中に少し数学をやって、「さてと、そろそろ大学に行かなくっちゃ」 と思ってたところで、院生E君からドタキャン連絡メール。 これで大学院のゼミは吹っ飛んだ。その後の代数幾何学ゼミは、 教員志望チームが中心で、介護体験実習とかで半分以上が休むので、 既に休みと予定済み。となると、16時20分のゼミに間に合えばいいか、と。
それでもう少し自宅で数学をやってから、14時ごろに出勤し、 生協で遅めの昼食。それから研究室で色々雑用を片付けて、またしばし 数学。
16時20分に代数学ゼミのゼミ室へ。3分の2の学生が欠席。 出席していた3分の1の学生は、発表の準備をしていないという。 それで10分ほど雑談をして、16時30分に「自然休講」。
ということで、今日は3つのゼミが全て吹っ飛んだ。俺サマは 悪い先生なので、こういう時に学生たちを「もうちょっとしっかり しろ!」などと叱って教育的指導をしたりはしない。学生が熱心に 勉強してくれば、それを利用して自分の馬鹿治療ができるから、 大いに結構!学生がさぼっていれば、それだけ自分の研究時間に回 せる仕掛けにしてあるので、それまた結構!といった具合である。
研究室に戻って、11月に集中講義で徳島に出張するための 高速バスの予約をしたり、ホテルの空室状況を調べていたら、 教務委員の先生が、来年度の卒研配属希望票を届けてくれた。 去年は突発的に規模者が多くて面喰ったが、今年は順当な 人数に収まりそうである。
17時半頃に大学を発ち、大丸ラクト山科店で安い白ワインと 赤ワインを1本ずつ買って、19時前頃に帰宅。野暮用を片付けて から夕食。夜は、来年度の卒研のイメージを模索したり、ごそごそと 野暮用に励んだり。
2012年10月11日(木)
<<教室の洗面台>>
午前中は自宅で野暮用の後、今日の講義の準備をして、その後少しだけ
数学。12時40分頃自宅を出て、衣笠キャンパスへ。生協食堂で
遅めの昼食をとり、法学部事務室にある非常勤講師控室でチョークと
手拭き用使い捨て濡れ紙ナプキンを調達して、1杯20円で飲めるレギュラーコーヒー
で一息。
どこの国立大学でも、教室にはチョークで汚れた手を洗うための 洗面台が完備されている。黒板を水で拭くドイツの大学でも同じである。 しかし俺サマが見るところ、私立大学では建築費や運営経費節減のために そのような設備はない。このことには早くから気付いていて、 日本の私立大学の貧しさを象徴するような事実だと思っていたが、 最近では、「だからと言って国立大学が豊かかというと、それは疑問だ」と 思うことにしている。
それで、俺サマはコンビニ弁当などを買った時についてくる 濡れ紙ナプキンをとっておいて、講義の時に使ったりしている。 非常勤講師の先生の中には、国立大学でも非常勤をやっている先生も 少なくないだろうから、何で教室に手洗い設備が無いのだ?みたいな 話になって、それで講師控室に使い捨てナプキンを置いているのだと 思われる。
しかし最近では、パソコンでパワーポイントの画面をぴらぴら流す だけの講義をする先生も増えてきて、チョークで黒板に書きまくるのは、 たぶん数学の教師ぐらいではないかと思う。だからかも知れないが、 教室に洗面台が無いのはけしからんという声は広がらない。
14時40分から16時10分まで、法学部所管の「数理の世界」の 講義。受講登録者は100名ちょっとだが、教室に来ている のは50名程度に減った模様。今日は素数の平方根が有理数でないことの 証明がメイン。大学の講義らしく、素因数分解の一意性が利いていることを強調。 それから実数の話に入り、数直線、超越数の存在などについて話す。 次回は実数が有理数の極限として定義されていることを話してから、 複素数の話に入る予定。
引き続き16時20分から17時50分まで、産業社会学部所管の 「情報の数理」の講義。巨大教室。受講生はやや減ったとはいえ、 100数十名規模の模様。やはり奇跡のように静かに講義を聞いている。 今日はミニ・マックス原理の一般論の話。 次回はmax min が min max 以下であることを証明し、両者が等しくない 例、すなわち厳密決定ゲームでない簡単な例を話し、時間があれば 「シャーロック・ホームズ最後の事件」問題に入る予定。
講義が終わってすぐに大学前のバス停へ。相変わらず18時頃のこの バス停はカオスそのもので、どうにもならない状態だが、何とか来たバスに 乗り込み、京都市役所前で降りて夕食。今日は回転寿司にしようかと思ったが、 生憎満員だったので蕎麦屋にした。その帰りに、ゼスト御池に新しくオープン したスーパーマーケットを偵察飛行した。
それから山科に移動し、ラクトスポーツプラザへ。今日は骨盤矯正ヨガ と有酸素運動。22時半頃帰宅。
2012年10月10日(水)
<<打つべし!>>
いつもの水曜日よりも早起きして大学へ。生協コンビニで昼食用のおにぎりなど
を調達。11時から来年度からの卒研を希望する学生との面談予定。10時53分
ぐらいにやってきたので、フランス式(?)に「11時までは駄目」と応じないこと
にしようかと思ったけど、「まあ、いいか」と面談。会ってみて、ああ、この学生
かと、初めて名前と顔が一致した。
学生向けのパンフには、来年度卒研配属を希望する学生は「今週中に担当教員と 面談すること」と書いてあるらしく、それで何だか良く分からないけど来たので 面談してください、と。んな事言われても、俺サマにも「面談せよ」の主旨は よくわからないし、今までそんな風に面談にやってきた学生は誰も居なかった。
しかし折角来てくれたのだからということで、君はどんな数学に興味をもってる のか?とか、大学の講義を聞いてて、どんな感じかといったことを質問してみたり、 君の方で卒研について何か聞きたいことはないかね?みたいな話をして、結局面談 はすぐに終わった。
13時から14時30分まで、2回生「代数学序論II」の講義。今日は 群の準同型写像のアイディアと定義を話したあと、準同型写像の例として、 対数関数が準同型写像だという話や乗法巡回群と加法巡回群の間の(準)同型 写像、(2次)一般線形群の行列式関数も準同型だという話をした後、 準同型写像の一般論として、単位元が単位元に写像されることを示す。 次回は準同型写像の一般性質として、さらにいくつかの命題を証明する予定。
14時40分から16時10分まで、1回生「特殊講義I」。代数を専門と する俺サマにとって、Ritsの学部高回生や大学院生に講義することは 全く無意味なので、全部他の先生に押しつけている。 では低回生の講義はどうかというと、これは大変意味のあることだと 考えているけど、結構難しくてかなり緊張する。
大学1回生と言えば、高校生に毛が生えた程度の人たちであり、要するに 子供である。しかも出席重視で単位もそうキツくなさそうな雰囲気の講座なので、 出席だけして、あとは教室で遊んでようという不届きな学生が現れても不思議で はない。今日も雷を2回ほど落としてやったけど、実際数名程度そういう不届き 学生は居る。
そういった状況で、子供たちを飽きさせずに90分間話に引きつけておくのは 至難の業で、講義が終わるとぐったり疲れてしまう。まあ、それだけに芸が鍛え られる場でもあるのだ。
今日は代数的数と代数的整数としてどんなものが含まれるかを例示し、 代数的整数論という分野があることを簡単に紹介。それから剰余系の話を簡単にやって、 正標数の数学や数論や数論幾何学におけるmod p reductionの方法などに簡単に 触れる。それから方程式論の話に入り、1,2,3,4次の代数方程式の 解の公式を示して、その特徴、つまり係数の四則演算と冪根で解が表されている ことに注意し、5次以上の代数方程式についての、ガロアとアーベルの 業績について簡単に触れる。次回はガロア理論のアイディアというか、 雰囲気をちょっとだけ伝えるために、3次方程式の解の変換群の話をして、 群論の重要性を強調する予定。次々週最終回は、代数幾何学の話をする予定。
講義の後、研究室に戻って、10月下旬の城崎シンポジウム出張の 申請書や補講手続きをしてから帰宅。1回生の講義で疲れたこともあって、 夕食時にワインをがぶ呑み。酔いをさましてから、少しだけ数学。
そういえば昨日のガードン教授、落ちこぼれていたのは、 15歳のイートン校の時代だと。流石に大学生時代に落ちこぼれてたんじゃあ、 ノーベル賞は難しいかも。たまに、従来の学問の蓄積とは全く関係なしに、 新しい学問領域をゼロから切り開きましたっていう超天才が居るかもしれないけど。 あのホーキング教授だって、最初はぼんやりした学生だったけど、大学に入って しばらくしてから猛烈に勉強して、めきめき頭角を現したそうだし。偉い人で、 小中高校生時代の劣等生伝説を持つ人は珍しくないが、理系の学問の場合、 大学生ぐらいになれば、何らかの形で頭角を現していると思われる。
まあ、俺サマなんざ、今こうやって「馬鹿の高山」の大看板張って馬鹿自慢 しているけど、それは大学に進学してから落ちこぼれたから。大学では猛烈に勉強 した(つもり)だけど、全然芽は出なかったな。今こうやって大学教授やってられる のは、ほとんど奇跡みたいなもんで、自分でも何でこうなったのか訳がわからない。
しかし棚ボタでも何でも、手にしたチャンス は徹底的に生かして研究に励むべし。世界中の数学者に馬鹿だと思われてても、 構わず研究すべし。明日のために打つべし!打つべし!打つべし!
2012年10月9日(火)
<<逆走男再発見>>
午前中は自宅で野暮用の後、数学。クリスタリン・コホモロジーを1週間で
攻略する!という無謀極まる野望は、早くも挫折しつつある。でも何とか
今月中にざっとでも見ておきたいものだ。科研費申請で大ボラ書きまくったし。
って、科研費はどうせ落ちるだろうからいいようなもんだけど、まあ、
クリスタリン・コホモロジーぐらいやっとかないと、話にならないし。
午後は京大へ。教授の一人や二人がノーベル賞取ったぐらいで、提灯行列だの 花吹雪パレードだのと大騒ぎするようなチンケな大学でもないけど、いったい どんな様子かしらと偵察飛行。予想通り何事もなかったかのように平穏。 北部生協食堂で昼食の後、数理研へ。
数理研猫はスヤスヤ寝ていた。気候も良くなってきたし、猫としては ますますもって昼寝日和なんだろう。数理研では何かの研究集会をやっていて、 どこかの数学者たちがウロウロしていた。数学者ってのは、俺サマが近づくと、 自分が知ってる数学者か確かめるような顔して、一瞬こっちを見てくる ことがあるが、「お前なんか、知らねーよ!」と思って、ギロリと睨み返してやる。 実際、知らないし。
図書室に籠って夕方まで数学。今日は例の何だかんだ唸り声が五月蠅い オジサンが来ないから、平和だなあ。そういえば最近、あのオジサン見掛け ないなあ。鬱陶しいオジサンだけど、居なけりゃ居ないで、ちと寂しい?否、 そんなことはあるものか。居ないに越したことはないさ。とか思ってたら、 現れた!
数理研の帰りも、猫はすやすや寝ていた。頭をぐりぐりっと撫でてやっても、 耳の中に指を突っ込んでやっても、肉球をむずむずやってやっても、 腹の横についている草の種を取ってやっても、知らん顔。こいつ死んでん じゃないだろうな?って、死んでないな。全然死んでない。 「じゃ、また来るからな!」と挨拶して帰る。
帰り道、ゼスト御池に寄ったら、明日開店予定のスーパーが準備をしていて、 その近くでオジサンがチラシを配っていた。俺サマはスーパーマーケットが大好 きである。昔は学食評論家を自認して、国内出張するたびにあちこちの大学の 学食に潜入して比較検討するのが楽しみだったが、ずいぶん前に飽きてしまった。
今は鼻くそ男と加齢臭オジサンと並び、スーパーマーケットが俺サマの フィールドワークの対象で、海外出張したら、まず真っ先に行ってみたいのが 現地のスーパーである。「資本主義の豚」と蔑まれようと「権力の走駒」と 罵られようと(んなことあるわけないか)、俺サマはスーパーマーケットが 大好きである。明日は滋賀のキャンパスで講義があって、ちょっと無理だから、 明後日以降にも行ってみよう。
ああ、そういえば思い出した。昨日JEUGIA三条本店でCD買って帰ろう としたら、ちょうど店にロードランナー逆走男が入ってきたので、すぐさま 追尾態勢に移った。久しぶりだなあ。最近全然ラクトスポーツプラザに来ないし、 奴の勤務地と思われる京大北部キャンパスでも見掛けないし、 もう2年近く会ってないんじゃないかしら。奴はジャズヴォーカルのCD の試聴をしていた。
帰宅して野暮用と夕食の後、また少し数学。
そういえば、山中教授と一緒にノーベル賞取ったガードン博士は、学生時代 はかなり落ちこぼれだったらしく、指導教官が「科学者になるという考えを彼は 持っていると思う。これは全くばかげている」「彼にとっても、指導する必要が ある側にとっても全く時間の無駄だ」と酷評したとか。てやんでい! 「科学者」を「数学者」に読み替えれば、俺サマだって学生時代はそれぐらいの 事は毎日言われてたぞ!でも俺サマは泣かず飛ばず馬鹿も治らずで、崖っぷちの 数学研究者のままだな。
2012年10月8日(月)
<<ノーベル賞に祝杯>>
また「あのシリーズ」の瞬間的復活である。JEUGIAさんで数日前から
目をつけていた1枚。今日も少し迷ったけど、ピアノ伴奏の切れ味の良さに加えて、
Philharmonie Essenでの録音と知って購入決定。Philharmonie Essenは、エッセンが
全ドイツ、否、全ヨーロッパに誇る第一級のコンサートホールらしく、俺サマも
エッセン大学の先生に連れられてハイドンの弦楽四重奏だか何だかを聞きに行ったこと
がある。その隣にはオペラホールもあって、モーツアルトの「魔笛」を初めて
見た。
ピアノ伴奏はHelene Grimaud(もろフランス人の名前!?)だという ことに、自宅に着いてから気付いた。新進演奏家かと思ってたけど、 もうれっきとした大物ピアニストの一人だ。チェロの人は誰だか知らない。 中身はシューマンの 「3つの幻想曲」(これオーボエやクラリネットの曲だと思ってたけど) のほか、ブラームス、ドビュッシー、ショスタコヴィッチの ピアノとチェロのためのソナタが入っている。
昨日は早起きして睡眠不足気味だったので、今日はゆっくり起きる。 昼前から自宅で数学。夕方頃、街に出てJEUGIA三条本店で上記CDを 買ったり、大丸ラクト山科店で赤ワインと白ワインを1本ずつ買ったり。
今日は祝日なので、ラクトスポーツプラザのZUMBAはなし。 帰宅して夕食の後、また少し数学。いやあ、スポーツクラブに行かなくて いいとなると、結構時間ができていいな。でも行かないと、体がガチガチに なって、数学どころではなくなったりするけど。
さて、今日は何と言っても京大の山中教授のノーベル賞受賞という嬉しい ニュースである。自分が受賞した訳でもないけど、何だか嬉しいねえ。 で、祝杯と称して、夕食時のワインはいつもよりもう一杯余分にお代わり。 いや、酒が飲めるから嬉しいわけじゃないけど。
先日は或る友人に「abc予想、京大の先生に先越されて残念だったな」 と言われたし、今日は別の友人に「ノーベル賞、逃して残念だったね」と 言われた。何でそんな話になるんや?お前ら、俺サマをおちょくってんのか?! と思うが、確かに おちょくっている。愉快愉快、なかなか良い傾向だ。業界関係者の友人だと、 こんな調子にはいかないな。
2012年10月7日(日)
<<津祭り>>
日曜日にしては早起きして、京都新聞日曜版の2つのパズルを速攻で片付け
て自宅を出る。近鉄特急で昼過ぎに津に着き、まずは先月の帰省時に定休日
で行けなかった鰻屋Hへ。それから「別荘」を視察して、先日の台風の
後片付け。思ったよりも被害は小さく、少し掃除するだけで済んだ。
昨日と今日は津の祭りらしく、いつもはさびれてひと気の少ない街に、いったい 何処からこんなに沢山の人間が湧いて出たのか不思議なぐらいに見物客 が押し掛けていた。俺サマの子供の頃、津祭りといえばいくつかの町内が 出した山車と神輿、そして名物唐人踊りの行列が練り歩くぐらいで、 しんみりしたものだった。しかし最近はプロのイベント屋を雇ったり するのか、スピーカ設備なども本格的で、老若男女のよさこい踊りの 演舞チームの競演があったり、ミッキーマウスらが車の上でテキトーに 踊ってるのがパレードしたりと、なかなかの賑わいである。
別荘の視察の後は、松阪に用事があったのだが、その前に 友人A宅にちょっと顔を出す。ちょうど松阪の友人Bも来ていて、「今から帰ろう としてたところだ」というので、車で松阪駅の近くまで送ってもらった。
松阪での用事を済ませて、再び津に戻り、また別の友人Cが勧めていた 三重の地酒を捜したが、見つからず。それでまた友人A宅にしばしお邪魔してから、 18時前に退散。いつもはガラガラの三重交通バスは、満車で客を積み残し、津駅 の近鉄特急券売り場も長い列ができていて、思うような電車は皆満席とかで、 特急券を確保するだけでも一苦労。皆が皆、津祭りの見物客とは限らないが、 かなりの人がわざわざ電車やバスに乗って津祭りを見に来ているようだった。
特にバブル経済が弾けた1990年代以降、津の街はさびれてしまって、 昔の繁華街も人影がまばらなのが当たり前の風景になっていた。しかし、今日は 俺サマが子供の頃にも見たことのない賑わいぶりを目の当たりにして、ちょっと びっくりしてしまった。
近鉄電車の中では、行きも帰りも半分居眠り、半分クリスタリン コホモロジーの勉強。22時頃、無事帰宅。
2012年10月6日(土)
<<年寄りの繰り言>>
午前中は自宅で科研費申請書の仕上げ。さて、これでWeb申請してしまおうと
文科省関連の科研費申請サイトにアクセスしたら、土曜日の営業時間は正午から
とか。何でWeb申請なのに営業時間があるんだろう?!文科省のサーバマシン
の中には人間の係員が入ってて、中で手作業で処理してんのか?
ったく訳わかんねーな!としばし待つ。
正午きっかりに申請サイトにアクセスしたら、ちゃんとログインできた。 係員がトイレに行ってたりして、開始が1〜2分遅れたりするんじゃない かと疑っていたけど、杞憂だったようだ。
必要事項を入力してから、準備したWordファイルをダウンロードしようとした ら、また何だかんだと文句を言ってくる。Wordというのは、頼みもし ないのに勝手に色々なことをしでかす碌でもないソフトだが、それで引っかかった らしい。サーバマシンの中で人が手作業でやってんだろうから、細かい ことでいちいち突っ返してこないで、その辺何とか 融通を利かせろよ。ドイツのお役所じゃああるまいに、何だよ。とか何とか ブツブツ言いながら、Wordファイルの修正。Wordが勝手にやらかした悪さ を元に戻すのはなかなか苦労物。しばし悪戦苦闘の末、ようやく何とか形がついた。
それから京大へ。サラダバーがしょぼい中央生協食堂は避けて、 北部生協食堂で昼食をと思って14時10分ぐらいに到着。しかし 14時で閉店だとかで、後片付けをしていた。職員に 中央生協食堂はどうか?と聞いたら、そこは開いているという。
ただ、先日Ritsの衣笠キャンパスに講義しに行ったとき、 教室のマイクロフォン設備がどうなっているのか、事務職員の若い女性に聞いた 話を信じてその通りにしたら、嘘八百だとわかり往生した。 つい最近そんなことがあったので、北部生協が 本当に開いているのかは半信半疑だった。いや、今度は現場の責任者のような 感じの人が言ってたから、確かかもしれない。でも、広いキャンパスなので、 わざわざそこまで行って、万一閉まっていた場合、 引き返して別のレストランを捜すのは大儀な話である。
幸い中央生協食堂はちゃんと営業していた。で、昼食。 相変わらずここのサラダバーはしょぼい。海藻、オクラ、ブロッコリー、 スイートコーン、ポテトサラダ、キャベツ千切り。おいおい、緑と黄と白ばかりで、 トマトとか人参とか、赤いものが全く無いではないか。先週もそうだったな。 小鉢類で補おうにも、その手のものはない。だいたい、こんな巨大な食堂で何で こんなしょぼいサラダバーなんだ。耐震工事前のルネ食堂の半分以下じゃないか、と。
それで「私もひとこと」で投書してやろうと思ったが、「私もひとこと」用紙 が無い。まさか、「いまからクレーマーらしき50代のオッサンがそっちに行くぞ」 と北部生協食堂から連絡が入り、急遽用紙を全部引き上げたんじゃあるまい。 係の人を捕まえて用紙を持ってきてもらい、無事投書を済ませる。
昼食の後は、アンチュチュで秋学期の講座申込。ついでに来週にあるチーズ セミナーの申込みもした。それからアンチュチュの図書室に籠ってしばし数学。 ここの机は2人がやっと座れるようなのが、あちこちに散在的に配置されている。 俺サマは窓に面した机のことろに座っていたが、途中フランス人の若い女が、 俺サマの隣の席に座りたいと言ってきたので、2人分のテーブルに広げていた 荷物を快く引き揚げた。けど、こういうのってやっぱり西洋人だなあ。
日本人は二人掛けの机に誰か一人いるとき、絶対に隣に座ろうとはしない。 これはスタバのテーブルでも同じである。しかしドイツ人は隣が空いていたら、 「そこ、空いてるか?」と聞いてきて、こちらが「空いてる」と答えると、 しっかり座ってくる。俺サマはそれでいいと思う。二人分のテーブルを一人 で占拠することが暗黙の了解なんて、そんな風に考えている日本人の方が よっぽどおかしいと常々思っている。で、フランス人も俺サマやドイツ人と同じように 考えるのか、と。
しかし、日本人の暗黙の了解はおかしいと思っている俺サマも、 実際の行動は、その暗黙の了解に従ってしまい、なかなか理性で考えて いるようにはならない。その意味で、自分は日本人であるという現実から は逃れられないんだなと、内心忸怩たる思いがしないでもない。 「理性のみに従って生きる自由人」というのは、ずっと昔流行った 単なる幻想なんだろうな、と。
16時40分から18時過ぎまで、寺子屋にてドイツ語の授業を受ける。 帰り道、JEUGIA三条本店を偵察。チェロとピアノのアンサンブルで、 シューマンの幻想曲やブラームス、ドビュッシーらの曲を集めたCDが ちょっと良かった。その前から目を付けていたヴィオラ・ダ・ガンバと リュートのCDと一緒に買おうかとも思ったが、 スタンプカードのスタンプの個数を数えたら、こんな買い方は損だと判明。 今日のところは見送り。帰宅して夕食。少しワインを読み過ぎて、夜はあまり 数学ができず。
そういえば、俺サマよりも10歳ぐらい上の人たちは、大学に学生運動の嵐を 呼んた団塊の世代である。その後、「学生運動やったって、世の中何も変わんない じゃねーか!」と落胆し脱力してた、所謂シラケ世代というのが来る。シラケ 世代の後が俺サマらの世代で、社会生活とプライベートな生活とはっきり区別し、 世間のしがらみに囚われず、自分のプライベートな生活を 何よりも大事にする「新人類」と呼ばれていた。
大学の教室に私語の嵐を呼んだのは団塊ベビー世代であり、その後、教室で 脱力して居眠りばかりしてたのは、ちょうとシラケ世代の子弟の世代であり、 今、教室で私語をするでもなく、居眠りをするでもなく、何となく普通に講義を 聞いているのは、我々「新人類」の子弟の世代だというのは、何かの偶然かしら?
と、人間歳を取るとブツブツと繰り言が多くなって困るな、と。
2012年10月5日(金)
<<午後一杯ゼミ>>
銀行で野暮用を済ませてから、昼前に大学に到着。生協食堂が込み始める12
時より前に昼食をすませて、学科の事務へ。郵便ポストをチェックしたら、
ヨーロッパ数学会からの論文レビュー依頼が届いていた。先日、レビュー
対象論文の分野変更を申請したばかりだけど、もう新しい分野の論文が
送られてきたかと思ったら、変更前の分野の論文だった。それで、
「レビュー対象の分野変更は、先日申請済みだから、いま一度確認
されたし」との一文を添えて、そのまま送り返しておいた。
今学期、金曜日の午後はずっと学生のゼミの相手。まずは13時から 14時30分まで院生ゼミ。今日はカテゴリーの基本的な定義の後、 アフィン代数多様体のカテゴリーと既約なアフィン環のカテゴリが同型になる ことを示す。
さらに引き続き16時20分から17時50分まで、代数グループの 卒研ゼミ。今日は、任意の非単元がある極大イデアルに含 まれることや局所環の2つの特徴づけを示し、多項式環と有理整数環の 素イデアルや極大イデアルの例を示す。
午後一杯学生のゼミの相手をしたらどんなに疲れることかと思ったが、 今日のところはそうでもなかった。ゼミの後、すぐに大学を発ち、 ラクト山科で夕食。一瞬、生ビールをもう一杯おかわりしようという 衝動に駆られたところをみると、案外疲れたのかしら。
帰宅して野暮用の後、来年度の卒研を希望しているという学生から メールが届いたので、その返事を書いて出す。その後、前から気になっていた 論文をダウンロードしてざっと眺め、それからしばらく「寝かせて」あった 科研費の申請書類をさっと見直して、少し手直し。
2012年10月4日(木)
<<奇跡>>
午前中は自宅と山科区内で野暮用。昼過ぎに自宅を出て、衣笠キャンパス
へ。生協で昼食の後、非常勤講師控室でコーヒーを飲みながらしばし数学。
14時40分から16時10分まで、文系一般教養科目「数理の世界」の
講義。
今日は素数が無限に存在するというユークリッドの定理の証明、 素数定理とその意味、リーマン予想というものがあることを話し、 素数分布がよくわかっていないことが暗号理論に応用されている ことを簡単に触れた後、有理数の概念、(たぶんピタゴラス学派に よる?)無理数の発見の話の入り口まで進む。次回は2の平方根が 無理数であることの証明から入る予定。
引き続き、遠く離れた別の講義棟で、16時20分から一般教養科目 「情報の数理」の講義。前の講義の教室は4階で、そこから階段を駆け下 り、速攻ダッシュで行っても、ギリギリ間に合うかどうかという感じ。 キャンパスの人口密度が高く、のんびり歩く学生の間を泳ぐようにして 先を急がないといけない。
この講座は、大きな階段教室のずっと後ろの方まで学生が居る。 こういうのは(旧)情報学科時代以来だ。あの頃は、マイク無しでは 自分の話声も聞こえないほどの私語の嵐で、毎日が戦争 だったが、そのことを思うと、学生たちが90分間静かに俺サマの講義を 聞いている光景は、まるで奇跡のようだ。寝てるんじゃないかと思って見回しても、 結構こっち向いてノート取ったりしてるし、一体どうなってるの?って感じ。
今日は、前回説明した配球問題の例が、有限ゼロ和2人ゲームである ことを説明し、前回定義した利得行列をミニマックス原理で解析して、 最適解を求めて見せた。次回は今日やったことを、数式を使って一般化し、 さらにジャンケンゲームがミニマックス原理では扱えないことを示す予定。
17時50分に講義終了。18時頃に大学前のバス停へ。 このバス停には色々な方面に向かうバスが来て、 狭いバス停前スペースにひしめいている大量の学生は、 それぞれ行き先が違うらしく、到着したバスに乗ったり乗らなかったりする。 行き先別に分かれて並ぶようなスペースがないので、何が何だかよくわから ない状態。
とりあえず来たバスに飛び乗り、地下鉄に乗り換えて19時頃に山科駅に着き、 ラクト山科で夕食の後、そのままラクトスポーツプラザへ。今日は骨盤矯正ヨガ と有酸素運動。
帰宅後、すこし数学。
2012年10月3日(水)
<<卒研ガイダンス>>
昼前に大学に出勤。生協で昼食用のお握りなどを買って研究室で昼食。
今日は3回生を対象に、来年度の卒研ガイダンス。
昼休み時間帯を利用して行われ、俺サマは殿様気どりで少し遅れて
12時半頃に会場に着き、2〜3分卒研紹介をして会場を去った。
そのまま午後の講義に出る予定だったが、忘れ物に気付いたし、 ガイダンスで俺サマの番がすぐに回ってきたため、 まだ時間が余っていた。そこで、一旦研究室にもどって一息入れる。
13時から14時半は2回生「代数学序論II」。先週やった剰余群Z/dZを 丁寧に復習し、すこし追加の話題も。それから3次対称群を3次交代群で割 った剰余群の例を話し、それがZ/2Zと同型になる話をする。次回から準同型写像 をきちんとやる予定。
引き続き14時40分から16時10分まで、1回生「特殊講義(専門)I」の 講義。今日は実数、数直線、無理数の発見、超越数の話をし、複素数と複素平面、 代数学の基本定理の話に進み、最後に代数的(整)数の定義を示して終わる。 次回は代数的(整)数の話をすこしだけして剰余類の話、そして方程式論に進む 予定。
講義のあと、すぐに帰宅。ネットで月末の職場の健康診断の予約。今年から 予約制になったとか。毎年この時期は城崎の代数幾何学シンポジウムと 重なったりして厄介である。数年前などは、シンポジウムの途中にトンボ返り で大学に戻って健診を受けたら、異常値が出て面倒なことになった。 今回は出張日程から離して、なるべく遅い日を予約。
夕食時はワインで適当に酔っ払い、夜はまた少し数学。
2012年10月2日(火)
<<籠る>>
午前中は自宅で数学。ああ、こういうことって、研究仲間がいたら
「そういえば、あれって、どうなってるか知ってる?」みたいな
感じで聞けるんだろうけど、数学者たちとギロリの関係でいると、
こういう時、不便だな。などと一瞬思ってもみたが、こういうことは
「あれって、どうなってるか知ってる?」と聞いても、非常に高い
確率で「さあ、知らない」って返事が返ってくるものである。
だから、やっぱり今のままでよい。
午後は大学に出勤。研究室にてしばし数学。16時半から教授会。 最初の10分は学部長選挙。17時45分頃に終了。すぐに帰宅して 野暮用の後、夕食。夜はまた少し数学。
わりと最近のことだが、数学者コミュニティーの中に入って行って、 色々な人と議論して共著の論文を書いたりすることよりも、独り籠って 独自の理論を作る方が偉いというような話を、どこかで耳にしたような 気がする。確かに、俺サマが思いつく限りでは、偉い数学者が 代表的な仕事をしたときは、大抵独り籠ってごそごそやっている。
でも、俺サマは代数幾何学に転向してからは、ずっと独り籠っている けど、それは俺サマが馬鹿だからであって、独自理論を作っているわけ ではないんだけどね。
ちなみに俺サマの見るところ、数学研究者で籠ってゴソゴソやってる奴は、 凄く偉いか俺サマのような馬鹿かのどちらかで、皆とワイワイやってる 連中は少なくとも頭の回転は速い。
2012年10月1日(月)
<<ギロリの関係>>
台風一過ですっきり青空!でもない今日一日。午前中は自宅で野暮用。
昼過ぎに京大へ。百万遍のバス停で降りたところで、向うから某数学者
が歩いてきて目がバチっと会った。まあ、先方は「よく見掛ける奴だなあ」
程度には知ってるだろうけど、特に話したこともないし、話す用事も
ないので、お互いギロリと睨みあっただけで終わる。
まあ、俺サマもここ数年来、代数幾何学関係の研究集会にはしょっ ちょう顔を出して極秘調査活動をしているから、案外顔を覚えられてい るかも知れない。数学者の多くは警戒心が強いというか、見慣れぬ顔が ウロウロしていると「あいつ誰だ?」ということになる。しかし俺サマ の場合は「なーんだ、ただの馬鹿か。ま、好きにやっててください」 となる。数学者社会は結構自由なところがあって、大人しくしている限り、 馬鹿がその辺をウロウロしてても許される。俺サマの方も一貫して座敷童で 通しているので、お互いせいぜいギロリだけで終わるという、 決して友好的ではないが、一応平和的な関係 が維持される。
しかし、時には気まぐれを起こして研究集会の懇親会に参加(普段は 決して参加しない)し、酔った勢いで自己紹介などしてしまう こともあって、「ああ、調子に乗って馬鹿なことやっちまったなあ」と 後悔することもないでもない。一度自己紹介すると、次に顔を合わせた ときには挨拶しなければならない。普通の人間相手ならそれで何も 問題ないが、相手が数学者でこちらが馬鹿だとなると、色々微妙で 面倒な問題が起きる。そこで、どうせ相手は数学者だから 俺サマのような馬鹿のことはとうの昔に忘れているに違いないということで、 翌年海外の研究集会で会っても謎の中国人のフリをしてギロリで済まし てしまう。
京大北部生協食堂で昼食の後、数理研図書室に籠って夕方まで数学。 猫は最初行った時には居眠りをしていたが、帰りに寄ったらどこかに 出かけていて不在だった。
京大の帰りは、久しぶりにJEIGUA三条本店を偵察。これといった CDは見つからず。大丸ラクト山科店で白ワインを1本、それから スーパーで少し買い物をしてから帰宅して夕食。夜はラクトスポーツプラザ で楽しいZUMBAと筋トレ。帰宅後、深夜は少しだけ数学。