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2012年9月15日(土)
<<百万遍フリーマーケット>>
アンチュチュの日。早起きして野暮用の後、アンチュチュへ。10時から12時半頃 までフランス語の授業を受ける。語学教室でよくあるレッスンとして、 「先週何をやったか皆で語り合う」というのがある。俺サマは日誌を書いてしま った後はスカッと忘れてしまうので、「先週何をやってたかって言われても。。。 忘れた!」といつも頭を抱えてしまう。

しかし今日ばかりは、水曜日の7時間会議をネタにすることができて、間が 持った。数学者たちは答えが1つに決まる数学の議論は得意だが、正解がいくつ もある現実の問題を議論すると、とんでもないことになる、ということを フランス語で言うのは、なかなか大変な演習である。

とは言うものの、数学者が特別議論下手な人種かというと、そうでも ないような気もしないではない。国会の議事を見てても、ただ押しくら饅頭 をやってるだけで、何をやってるかよくわからないし、数学者ばかり悪く言う のはフェアじゃないとも言える。でもまあ、俺サマは数学者が嫌いだから、 別に数学者の肩を持つこともないか、と。

昼食は京大中央生協食堂へ。ここは耐震改修の後初めて 入ったけれど、ずいぶんゴタゴタと狭苦しい雰囲気にリフォームされていた。 まあ、それは良いのだが、妙に年寄りが多い。ルネ生協が耐震改修に入る前は、 近隣の老人が結構食事に来ていて、乗連客も多かったが、どうもそれとは様子が 違い、団体でどっと押し掛けて、慣れない様子でまごまごしている。

後で分かったことだが、今日は百万遍の寺でフリーマケットをやっていたので、 そこに集まった老人たちが昼食時に押し掛けていたようだ。 いや、フリーマーケットというのは老人のためのイベントではないが、 何故か老人が多いし、(20代の人から見れば老人ともいえる)50代以上 まで広げると、参加者のほとんどがカバーできると思われる。 それはともかくとして、たぶんイベントの主催者も、近くで昼食がとれる所 として、この地下食堂を紹介しているのだろうと思われる。

昼食の後、時計台下のTully's Cafeで食後のコーヒーを飲みながら フランス語の宿題を片付ける。それから バスで河原町三条に移動したが、百万遍のバス停でも、 大量のフリーマーケット帰りの人たちが、いつもこのバス停を利用 している人とは違うことが一目で分かるような独特 の並び方、つまり、関西流の並んでるんだか並んでないんだかよくわからない バラバラの位置に立つのではなく、関東地方の新興住宅地の中の、 最寄りの駅に向かう路線だけのバス停でバスを待つ通勤客のような並び方 をしていた。

このバス停には、「間もなく××番のバスが来ます」といったことを リアルタイムで表示する電光掲示板があるが、俺サマの前に 50代ぐらいの夫婦が居て、奥さんの方が「『間もなく』と出てからが遅い!」 とブツブツ言っていたが、旦那の方は「そうかいな」みたいな感じで ぼーっとしていた。経験的に「間もなく」が出てから最低3分は待たないと いけないことが知られているが、そういうことにいちいち苛立っている ところをみると、「さてはこの奥さん、京都の人間ではないな」と。

河原町三条に着いて、JEUGIA三条本店をちょっと偵察してから、 帰宅。JEUGIAでヒューイットによるドビュッシーのピアノ曲のCD を試聴したせいか、久しぶりにドビュッシーを聞きがら、夕方まで 科研費申請書の下書きに励む。

夕食後は以前読んだ基本論文を読み直す。しかし、ちょっと睡眠不足気味なので、 深夜にならないうちに頭が働かなくなり、本日の営業は終了。

2012年9月14日(金)
<<いい加減な講義>>
午前中は自宅で野暮用。昼過ぎに烏丸御池界隈に出かけて野暮用の後、 京大数理研へ。猫に挨拶してから図書室に籠り、科研費申請書の下書き。

まあ、科研費は当たるも八卦だが、申請書を書くこと自体が自分の研究 を見直して作戦を練るには良いことだから、この機会にしっかり やってみようか、と。

夕方頃、例の五月蠅いオジサンがやってきた。 先日、奴の独り言に対してかなり露骨な態度をとってやったのが 功を奏したのかどうか知らないが、前よりは静かになったような気 がする。しかしそれ以外の問題が、、、まあ、ここには書かないけどね。 うーむ、人間、歳は取りたくないよな、と。

帰りもまた猫に挨拶して京大を発ち、大丸ラクト山科店で安い白ワインを 1本買って帰宅。夕食の後、夜は後期の入門講義の講義メモ作り。数論と方程式 論のところまで大体終わったから、あとは代数幾何学の話でも入れておこうか、と。

偉い先生達は、数学はきっちりと教えるものと思っているので、 数学の全体を見渡すような入門展望講義で、何を教えたらいいのか わからないなどと言っている。しかし、俺サマは日頃から、きっちり教える べき講座でいい加減な講義ばかりしているし、さらには、20年前に立命 の教師になってからごく最近まで、いい加減な講義で適当にコマを埋める、 所謂「単位調整科目」担当専門だったから、こういうのは得意なのサ、と。

2012年9月13日(木)
<<論文レビュー完了>>
午前中は、昨日下書きを書きあげたアメリカ数学会の論文レビュー を仕上げ、メールで送信。これで1カ月ほど前に督促のあった、 5つの論文レビューの仕事は全て終わった。

アメリカ数学会とヨーロッパ数学会の両方に、 俺サマがレビューしても良いと思う分野名を登録してあり、 それに従って作業対象の論文が送られてくる。登録してある分野には 俺サマはもうあまり興味が無いので、そろそろ今興味を持っている 分野に変更しようかと思っているが、まだその分野のエキスパート とは言えない状態なので、どうしようか迷うところ。

午後は京大へ。まずは北部生協で昼食。何故新福菜館でないか というと、最近体重が警戒水準を越えているので、またしばらく ダイエットモードにしようか、と。

昼食の後は、京大数理研の猫を表敬訪問してから、図書室に籠り、 科研費の申請書類の原案を半分ぐらい書いてみた。そろそろ帰ろう かと思ってたところ、例の五月蠅いオジサンがやってきた。 奴が騒ぎ始める前に退散。

数理研では2つの研究集会が行われていて、1つは俺サマが 数年前までやっていた分野、もう1つは俺サマが10数年前 にやっていた分野に関連するテーマを扱ったもの。勿論、今は どちらにも興味が無いので「ああ、やってるな」ぐらいで会場の 前を通りすぎた。

しかしトイレで一瞬、15年前関連分野の知人とすれ違った。 その人とは何故かずっと年賀状のやりとりはしてるのだけど、 元々あまり話したことのない人だし、声を掛けたところで何を話 せばよいやらという感じ。相手もお急ぎのようだったし、俺サマ に気付いてなさそうだったので、結局パス。

数理研の帰りに猫に挨拶していこうかと思ったけど、隣の植物 園か何処かに散歩に出ているのか、居なかった。俺サマは、人間サマ、 特に数学者に対しては、マトモに挨拶もしない碌でもない野郎だが、 数理研猫にだけは律義に挨拶する。

ゼスト御池で安い白ワインを買って帰宅して夕食の後、夜は ラクトスポーツプラザ。今日は骨盤矯正ヨガと有酸素運動。 帰宅後、すこし思いついたことがあったので、 後期の数学入門講義の講義メモを少しだけ書き進める。

2012年9月12日(水)
<<話がとぐろを巻く>>
午前中は自宅にて数学。ヨーロッパ数学会から督促が来てた論文レビュー の最後の1つのレビューを書いてメールで提出。それから大学に出勤。 生協食堂で昼食の後、アメリカ数学会から督促が来ていたレビュー用 論文をプリントアウトしたり、事務に書類を提出したりといった雑用。

14時から21時まで、途中10分程度の休憩を挟んで会議。 何でそんなに長時間に及ぶのかというと、

議長:「えー、次の案件で、Aの件ですが。これはBとしてはどうか と学部執行部からの案が出ていますが、どうしましょか?」
フロア:「え?何?Aの件?それがどうなったって?」
議長:「Bにしてはどうか?との執行部案です」
フロア:「AはBにするって?それはBとなるのはAの場合に限られる という話ではないのですね?」
議長:「ええ、AはBにしようという案が出ているだけです」
フロア:「なるほど。AはBにしようということですね。 AはCにするという考え方も本来ありそうなものですが、ここでは AはBにするということですな?」
議長:「はい。Aの件はBとしようということです」
フロア:「要するにAの案件を考えよう、と。そのとき Bにせよという話ですね?それは、そうしろと決まった話なのですか?」
議長:「いえ、Bにしてはどうか?という提案にすぎません。こちらから 別の案を提案するということも、アリです」
フロア:「そうか。Aについては、Bにしてみてはどうか?ということですね。 えーと、ちょっと待てよ。Aについては、かならずしもBにしなければ ならないってことはないと思いますが、どうですか?」

(こういうやりとりだけで5分や10分はすぐに経ってしまう)

.......(中略)....................

議長:「では、この件、学科としてはどうしましょう?」
フロア1:「私はX案がいいと思います」
フロア2:「私はX案だと○○という問題がありますから、Y案がいいと思います」
フロア3:「私はX案もY案も私は反対します。兎に角Z案です」
議長:「と、意見が分かれてしまいましたが、他にご意見は?」
フロア1:「私はやっぱりX案でなきゃ駄目だと思います」
フロア2:「でもX案だと○○という問題がありますから、やっぱりY案で行くべきだと思います」
フロア3:「X案もY案も私は駄目だと思います。ここはやっぱりZ案で」
議長:「うーん、纏まりませんねえ。しかし今のところ、その他の先生方の ご意見も含めて、Y案かな?って感じですが、如何でしょうか?」
フロア1:「私はX案がいいと思います」
フロア2:「私はX案だと○○という問題がありますから、Y案がいいと思います」
フロア3:「私はX案もY案も私は反対します。兎に角Z案です」
(以下、同様のやりとりがあと5回ぐらい繰り返される)

こんな調子で会議をやれば、そりゃあ6〜7時間ぐらいはあっという間に経って しまう。俺サマはそんなに気が長い方ではないから、「いい加減にしろ、馬鹿どもめが!」と言わんばかりの捨て台詞を吐いて、30分ほど研究室に戻って別の仕事を していた。

何で会議が長くなったのか、現象面での原因は、上記のように、 やりとりの冗長性が数学者特有の(非数学的)議論の稚劣さによって 増幅されているということが考えられる。

では何故そんな冗長なやりとり を7時間も続けるのかというと、たぶんそれは「久しぶりに皆に会えて 嬉しいから」ではないかと思う。8月は夏休み期間で、学科全体の会議も 無く、同僚たちに会えない。今日久しぶりに会って、その嬉しさの余り 「もっともっと話していようよう!」という願望が、会議を長引かせたい モチベーションになったと俺サマは睨んでいる。

もっとも俺サマは、継続的で平和的な関係を保つためには、同僚とは 適度な距離をおくべきだと考えているため、久しぶりに会議で顔を合わせた からと言って「今日は夜更けまでじっくり語り合おうじゃないか!」みたいな ことは考えない。会議は要領よくさっさと進めるべきである。 思考が雑で数学者たちから馬鹿だと思われている俺サマにしてみれば、 どうでも良いようなディテールとしか思えないことに執着して、1つの ことをああでもないこうでもないとひねくり回して、 徒に議論を引き伸ばして楽しむのは、悪趣味というか、 数学者って、そうやってしか仲間との歓談を楽しめないのか?と 強い違和感を覚える。ちなみに、ここでの「違和感」というのは、 世間一般の用法とは若干異なり、「数学者って、やっぱり変な 人種だな」という感慨を抱く心理状態を意味する。

そんなに同僚との再会が嬉しいのなら、会議をさっさと終わらせてから、 個人的に「帰りにちょっとその辺で一杯、どう?」と気の合った人を誘えば よいようなものだが、そんな昭和のサラリーマンを絵に描いたようなことを する数学者は、少なくともウチの大学には居ないのかもしれない。

それで俺サマは、会議室の机を蹴飛ばして30分ほど飛び出して、一体 何をやっていたのかというと、自分の研究室に戻ってアメリカ数学会 の論文レビューの下書きを書いていた。その前に会議が20分ほどとぐろを巻いて いたので、「あと何回同じ話を繰り返せば気がすむのかなあ」とか思いながら、 論文を読んでレビューの構想を練っていたのである。

帰宅は22時頃。遅めの夕食は軽く済まし、論文レビューの仕上げは 明日に持ち越し、今日は業務終了。

2012年9月11日(火)
<<入門講義>>
午前中にホテルをチェックアウトして、別荘の様子を最終確認。 昼食は昨日の予定通りB店で早目に済ませ、その足ですぐに 京都に戻り、夕方の院生ゼミに滑り込もうという算段。

しかし通り道にあるA点をふと見ると、何となくやってそう なので、外から覗きこんでみたら、店の親父と目が合った。 「いらっしゃい。お久しぶり」と。それでB店の予定は急遽変更して A店で昼食。まあ、俺サマとしてはディープな世界が展開する A店が第一志望なので、めでたしめでたしといったところ。

それから近鉄特急に乗って京都に帰る。電車の中では、 「専門外」という理由で送り返そうかと思っていた、レビュー用 論文を読む。京都に着くまでに、何となくレビューが書ける目途 が立ったので、送り返すのはやめにした。

京都駅からJRに乗り換えて、大学に出勤。16時から 院生E君と代数幾何学のゼミ。今日はアフィン代数多様体 の射とアフィン環の準同型の対応の話。俺サマの馬鹿治療もすこし 出来て、18時前に終了。

帰宅して夕食の後、電車の中で読んだ論文のレビューを書きあげて 送ってしまおうかと思ったが、何となく後期の授業の準備。 文系の一般教養の数学と数理科学科1回生の現代数学入門講義 の両方で使い回せる話で、講義メモをざっと書いてみた。

バスやJRの中では、先日買った「重力とは何か」(大栗博司)を 読む。結構面白い。俺サマは高校1年の頃は物理をやりたいと思って いたが、実験が嫌いで理論物理にしようと思っていたところ、 学部生の時は全員実験の授業を取らなければならないと知って かなりやる気を失くした。それで、何となく理論物理に雰囲気が似て そうだから、数学科にしようかと思ったのだが、 最初は何だか地味な感じがして気乗りはしなかった。ところが、 ガロアだのアーベルだのといった天才が活躍する華やかな世界と知り、 高校2年の頃は、進学するなら断然数学科!と思っていた。

そんな風に、高校生の頃の俺サマが断然面白い!と思った数学の 雰囲気を、うまく伝えられる講義ができるのかというと、ちょっと自信 がないな。俺サマは馬鹿だから、あんまり数学を極めてないし、 高校時代の俺サマは、天才だけどうまく世の中を渡れず、 若くして馬鹿な死に方をしたガロアがカッコいい!などという、かなり ミーハーな部分で数学に惹かれていた部分が大きい。じゃあ、俺サマは そういう入門講義で一体何を伝えればいいの?ってところが難しいのだ。

2012年9月10日(月)
<<鰻行脚>>
午前中は別荘の掃除。猫の額よりもさらに小さい、猫の瞼ほどの 庭の木の枝が高く伸びすぎて、あちこち妙な方向にも行っているので、 親戚から竿の先にハサミがついて、マジックハンドのように操作できる 園芸用品を借りてきて、枝の剪定作業。それから部屋の掃除機掛けなど。

遅めの昼食は、当然鰻。いつも行ってるA,B,Cの3つの店 のうち、Aは13時半に行ったら「準備中」になっていた。 それからBに行ってみたら、「月曜定休」となっていた。 そこでちょっと足を延ばしてCにした。

C店で一番鰻が沢山入っている鰻重で昼食の後、近くの花屋で花を買って 墓参り。ホテルに戻って一休みし、夕方は自転車で偵察飛行に出る。 その途中に鰻料理のD店を発見。ほお、こんな所にも鰻屋があったのか、と。

偵察飛行から帰って夕食のためA店に行ったら、18時過ぎなのに、 もうシャッターが閉まっていた。どうやらこの店は、もう真面目に営業 してないようだ。B店は休みだし、C店は昼に行った。ならばと、 ちょうどいま発見したD店で、その店で一番沢山鰻が入っている 鰻丼で夕食。

明日は早目にB店で、やはりその店で一番沢山鰻が入っている鰻丼で 昼食を取ってから、京都に戻る予定。来週も博多に出張 するけど、そこでも博多で1件しかない鰻屋で鰻三昧してくる積り。 津は小さな街だけど、鰻屋が10件以上あるが、博多は1件(ともう一つ 柳川風の鰻屋が1つだけあったかな?)だけ。博多から少し南に 足を延ばして柳川に行くと、沢山鰻屋があるそうだが、関東風の蒸し 鰻のようなので、興味なし。

まあ、数学者は馬鹿を前にすると人格が変わるが、俺サマは鰻を前にすると、 人格も胃袋も変わってしまうのサ。

2012年9月9日(日)
<<帰省>>
午前中は京都新聞日曜版の2つのパズルを速攻で解いてから、帰省。 親戚知人関係を回って用事を済ませ、夜は中学の友人宅に遊びに行き、 夜遅くまで焼酎などを飲んで積もる話に花を咲かせる。

まあ、帰省と言っても別荘の掃除などが主な予定になるので、 8月の暑い盛りよりも、少し涼しくなる9月の方が都合が良い のである。

さて、昨日と一昨日を幻のままに終わらせるのも何だしということで、 ボケた頭で覚えている限りのことを書きとめておく。

9月8日(土)

関西日仏学館改めアンチュチュの日。面倒臭い正式名称(アンスティチュ・フランセ 関西)に変更されたことに対して抗議の意を表すため(本当は、 「アンスティチュの仮名漢字変換が面倒だから」なんだけど)、今後しばらくはアンチュチュ と呼ぶことにした。10時から12時35分頃までフランス語の授業。新福菜館で 昼食の後、百万遍のマクドの2階席で夕方のドイツ語単発セミナーの予習。それから アンチュチュ図書室に移動して、フランス語の宿題を片付けたり、論文レビューの 仕事にちょっと手をつけたりする。

16時40分から18時10分まで寺子屋にてドイツ語単発セミナー。まずは 3人の生徒と先生が8月の近況をドイツ語で紹介しあってから、(マクドで予習し ていた)プリントを使った授業とい流れの予定だった。しかし先生が8月は中国 南部にサイクリング旅行に行っていたという話をしていた時、俺サマが「だったら、 尖閣諸島にまつわる反日運動が大変だったでしょう」などと要らぬ茶々を入れてし まったばっかりに、大変なことになってしまった。

先生は、日本政府の領土問題に関するスタンス等について大熱弁を始め、それに 生徒のひとりが火に油を注ぐような質問や発言を繰り返し、さらには、流石に 黙っておれなくなった俺サマが「それは違うだろう」と断続的に乱入するという 騒ぎになり、結局18時過ぎまで「尖閣、竹島、北方領土問題」の話で盛り上がる。 まあ、ドイツ語の上級クラスは何でもいいから話が盛り上がれば良いので、よしとした。

9月7日(金)

丸亀製麺三条店で昼食の後、上島珈琲寺町通店で夕方まで数学。 代数幾何学の百科全書Griffith-HarrisのPrinciples of Algebraic Geometry を20回ぐらいひっくり返す。帰りにJEUGIA三条本店をさらっと偵察して、 ヴィオラ・ダ・ガンバとリュートのバロック音楽のCDなどを試聴して店を出ると、 激しいゲリラ雷雨。帰宅して夕食の後、夜も少し数学。

2012年9月8日(土)
<<幻の2日間>>
何だかよくわからないのだが、今日の分の日誌を更新した積り だったのに、もう一度見直したら、昨日の分と今日の分の両方が 消えてしまってた。どこでどういう操作ミスをしたのか 知らないけど、最近ボケてきたのかなあ。

兎に角、ちょっとやる気がそげたので、昨日と今日は 幻の2日間とする。

2012年9月6日(木)
<<評価のゆらぎ>>
午前中は自宅で少し数学。昼過ぎに自宅を出て、百万遍へ。 新福菜館で昼食の後、京大数理研図書室に籠り、夕方まで数学。 例の五月蠅い「唸りオヤジ」が来てたら嫌だなと思って、奴が好んで 座る席から一番離れた所に座っていたが、幸い奴は現れなかった。

最初、ふと、奴が好んで座る席に俺サマが座ってやろうか と思ったけど、すぐに思い直してやめた。そういう時、奴は 占拠されたお気に入りの席のすぐ近くに座る習性がある。 これでは唸り声や独り言の被害は免れない。そうなると、俺サマ としては、今度ばかりは本気で露骨に喧嘩売ってしまいそうな自分 が怖いというか、こういう絵に描いたような典型的なオジサンに かかずらわってしまう、近親憎悪原理に突き動かされた自分が情 けないというか、兎に角そういう事態だけは避けたいという気分である。

それはともかく、色々論文を読み込んだりしているうちに、特 にここ数日の間で、例の黙殺大魔王の俺サマの中での評価に微妙な 変化が現れている。要するに、彼は案外いい奴なのではないか、と。 少なくとも俺サマの質問メールの最初のものに対しては、その分野 の常識中の常識のようなことであるにもかかわらず、親切に 答えてくれていた。俺サマはその親切に甘えて、もっともっとと 似たようなレベルの質問をどんどん送ったので、「ちょっと勘弁してよ。 そのぐらい自分で勉強してね」ということになって「黙殺」に転じたのであろう。 これなら、邪悪な人間でなくても、十分ありうる話である。

まあ、これはほんの一時的な評価のゆらぎに過ぎないのかもしれず、 とりあえず「黙殺大魔王ゆるすまじ!」の看板は出したままにしておくけど。 しかし、以前と何が違うかというと、俺サマが質問していたことが 「常識中の常識」であることがようやく俺サマにもわかってきたということかな。

夕方、数理研猫に挨拶をして数理研を発つ。 猫は例によってずっと昼寝をしていた。ぐちゃぐちゃになった 夏掛け布団の上で寝てたので、肥満猫の体を押しのけたり転がしたりして、 布団をまっすぐに直してやったら、にゃー!にゃーん!?(こら!何するんや!?) と少し怒っていた。

夕方、帰宅して夕食の後、夜はラクトスポーツプラザ。 今日は骨盤矯正ヨガと有酸素運動を30分ほど。帰宅後は フランス語の宿題など。

2012年9月5日(水)
<<めんどーくせー!>>
午前中は自宅で少し数学。昼頃に自宅を出て、またも山科駅の蕎麦屋 で昼食をと思って店を覗いてみたが、微妙に込んでいたので、 あーっ、めんどくせーな!とやっぱりやめにした。

この店の難点は荷物の置き場所が無いことである。一応申し訳程度に 膝元のあたりの壁に荷物掛けがあるが、俺サマのリュックサックには 使えそうにない。他の人も、隣の席か地べたに荷物を置いている。 しかも、立ち食い蕎麦屋の発想で食券売り場が店の外にあるので、 店で席を確保してから食券を購入することは、不可能ではないが心理的に 抵抗感があり、面倒臭くなって他の店にしようかという気になってしまう。

いっそのこと、客足が遠のいてさっさと潰れてくれればいいのにと思うが、 店舗設計の碌でもなさにもかかわらず、そこそこ繁盛しているようだし、 こんなに文句を言っている俺サマも渋々ながらちょいちょく行っては、 隣の客を極秘観察して喜んでたりするので、 残念ながらこれはこのままで推移するだろうと思う。一番良いのは、近くに ライバル店が出店してくれることだが。。。

それで今日は山科駅前Sbuxで昼食の後、出勤。研究室でしばし数学の 後、14時半から実務的な会議。15時過ぎに終わり、再び研究室に戻ると、 10月の代数幾何学シンポジウムの案内メールが届いていた。 これにまともに参加すると水、木曜日の講義が休講になり、 その分の補講をしなければならない。通常は2日分の補講を1日に纏めて やってしまうのだが、後期は水曜と木曜は別のキャンパスでの講義。 したがって補講も2日またがって別キャンパスとなる可能性が高い。

俺サマとしては、和泉元彌ばりにヘリコプターとビジネスジェット をチャーターして2つのキャンパス間を飛び回って、1日で補講を片付け たいところがが、流石にRitsはヘリとジェットのチャーター代は出して くれないだろうな。あーっ、めんどくせーな!ということで、出張予定を 木、金の2泊2日に縮小。

それから16時半から別の会議。18時20分過ぎに終了。研究室 でまた少し数学の後、大学を発つ。帰宅して夕食の後は、ドイツ語の予習など。

2012年9月4日(火)
<<気が短い>>
午前中は自宅で野暮用がてらに数学。13時前に野暮用完了。山科駅 の蕎麦屋で昼食。

この蕎麦屋で、就活中と思われる黒装束の女子学生が蕎麦を食べていた のだが、俺サマが店に入って来たときから、既に食べており、俺サマが 天ぷら温泉卵冷やし蕎麦定食(稲荷寿司2個付き)を食べ終わり、さて 出ようかとした時もまだ食べていた。どうもずっと前から彼女の丼は ほとんど空なのだが、底に残っている天かすの欠片か、蕎麦の切れ端か、 刻みネギの切れ端か、そういうものを丁寧に丁寧にかき集めてちくちくと 食べているようだった。

俺サマは食後のいっぷくをしているフリをしながら、横目でちらちらと、 そして「さて行くか。ん?待てよ、荷物は大丈夫かな?」などと立ちあがる フリをして彼女の丼を上からチラっと覗いて残量を確認し(ほとんど何も残って いない!)、観察を続けたが、一向に食べ終わる気配がない。

もしかしてこの子は、この店の閉店までずっと丼の底をかき回し続けて、 七味唐辛子の最後のひと欠片まで食べ尽くそうとしたりするのかしらと、ちょっと 期待したのだが、俺サマが「こんなのに閉店まで付き合ってられるか!」と見切 りをつけて店を出ようとした頃にはようやく箸を置いて、手を合わせて 「ごちそうさま」をしていた。

俺サマはそんなに気が短い方ではないのだが、俺サマの想定や見積もり 以上に何かに沢山の時間をかけている人を見ると、「ああ、この人は明日の朝まで こうやっているのだろう」と、興味深いサンプル発見!とばかりに観察を始 める習性がある。しかし、しばらくしてから「こんなのにいつまでも付き合 ってられるか!」と見切りをつけるのが常である。

この傾向は学生に対しても形を変えて発揮されていて、ゼミなどがなかなか 進まない学生を見ると、この学生はその気になればいくらでもサクサク進める けれど、何かしら思うところがあって、前に進むことに対して頑として抵抗して いるのだと思ってしまう。

何だか知らないけど、ずいぶん一所懸命抵抗しているなあ、 この調子じゃあ、きっと卒業まで抵抗し続ける積りなんだろう。抵抗の理由は何だか 知らないけど、世の中には色々な人が居るし、いちいち詮索することはある まい。もしかして、「この抵抗は、馬鹿が大嫌いな数学者たちへの自分なりの アンチテーゼなんです!」なんてこと言い出さないだろうな?んなわけないか、と。

まあ要するに、自分が思っている以上に俺サマは気が短いということだと思う。

昼食後、隣の山科駅前Sbuxで食後のコーヒーを飲みながら、少し数学。 それから大学に出勤し、2週間後の数学会出張のホテルを予約したり、出張 申請書を書いたりといった雑用。16時半から1時間程度教授会。その後 研究室に戻ってすこし雑用。さて帰ろうと思ったところで、同僚X 先生が現れ、後期の共同担当科目について、廊下の立ち話の形で すこし打ち合わせ。帰宅して夕食の後、また少し数学。

2012年9月3日(月)
<<人物評価と業績評価>>
午前中は自宅で少し数学。昼頃に街に出かけ、久しぶりに丸亀製麺三条店にて 讃岐うどんの昼食。それから上島珈琲寺町通り店で食後のコーヒーを飲みながら 数学。この店の冷房はちょっと強すぎて、上っ張りを持って来なかった今日などは、 ちと辛い。エアコンの風が強くない良い席は詰まっているし、ということで、 30分ぐらいで店を出て、京大数理研へ。

数理研図書館で、司書の人に頼んで書庫から古いセミナー ノートを出してきてもらったが、どうも同じものをオスナブリュックでコピー したような気がしてきた。別の本を開架書庫から持ってきて、しばし調べもの。 ふと気がつくと、何やかやと独り言や唸り声が五月蠅い例のオジサンもいつの間に か来ていた。今日はこのオジサンに喧嘩を吹っ掛ける気分ではないので、 適当に切り上げて、昼寝したきりウンともスンとも言わない数理研猫に挨拶して、 京大を発つ。

雨も降ってきたことだし、まっすぐ帰宅。 夕食の後、ラクトスポーツプラザへ。今日は楽しいZUMBA と筋トレ。帰宅時にふと思いついたことがあって、帰宅後に少し数学。 やはり駄目かと、すぐに諦めて本日は業務終了。

「ハイデッカー拾い読み」を読んでたら、ハイデッカーはどうも好きになれない 人物だが、彼の思想は素晴らしいので、両者を切り離して評価しなければならない。 それは芸術も同じで、ゴッホや中原中也は、とても傍らで一緒に暮らしたいとは 思えないような人物だが、その作品の素晴らしさは認めないわけにはいかない、 というようなことが書いてあった。

そりゃあ、数学者も同じ。でも、人物評価と業績評価を切り離して 考えるって言ったって、例えば自分の研究の必要上、某一流数学者 と話しなければならなくなって、しかもそいつが悪魔みたいに (「高山みたいに」と言い換えてもよい)性格の悪い奴だとしたら。。。 まあ、そういうことは、どんな業界でもありそうな話だな。

俺サマなんざ我儘で自己中だから、あんまり顔も見たくないような 嫌な性格の同業者が何人も居る分野だと、嫌気がさしてきて他に転向したくなる。 まあ、それはその程度にしかその分野に興味がなかったってことだから、 さっさとやめちまえば良いのである。

2012年9月2日(日)
<< Freizeitstress >>
午前中は京都新聞日曜版の2つのパズルを解いた後、しばし数学。

昼頃に大丸ラクト山科店に買い物に出た後、自宅で昼食、そしてまたしばし数学、 時々逃避行動として、8日のドイツ語寺子屋単発講座の予習として、 雑誌のエッセー記事を読む。ドイツ人は何にでも文句を言う。 Freizeitstress(自由時間のストレス) なんて言葉もあるぐらいで、休日が多いとその分短時間で仕事を仕上げないと いけないから大変だ!とかいって愚痴を言うそうだ。まあ、大学のパーティーな どで、客人の俺サマを放置して自分たちだけで何時間もべらべらべらべら 途切れることなく喋ってて、よくそんなに話すことがあるなと不思議に思って いたが、ドイツ人は愚痴ネタだけで何時間も無意味なお喋りをしていられるのだろう。

それにしても、 Freizeitstressって自由時間そのものがストレスという意味かと思ったけど、 文章をざっと読んだ限りでは、そうではなさそうだった。 しかし、数学研究者にとって、自由時間そのものがストレスってことは、 ありそうな気がする。

数学研究は時間がかかるものだが、 時間さえかければいくらでも研究成果が出るかというと、 そうでもないことは、ある程度経験を積んだ数学者なら誰でも知っている。 一般に、研究者のポストは研究時間が多く取れるほど良いポスト とされるが、研究時間は少ないと困るが、多ければよいというものでもない。 自分の実力不相応に良いポストに収まっていると、 研究時間はたっぷりあるけど、その割には研究成果が出ないという 状態になる。真面目な人なら無力感や焦燥感を感じて、結構な ストレスになると思う。

しかし講義や会議など、適当に研究を邪魔する ルーチンワークがあれば気が紛れるし、「雑用が忙しくて」と、 研究が進まないことへの自分自身に対する言い訳もできて精神衛生 上好ましい。

まあ、俺サマは馬鹿なくせに実力不相応に良いポストについているので、 研究時間の割には碌な研究成果は出てないのだが、別に「真面目」でも ないので特にストレスは感じない。俺サマがストレスを感じるのは、 馬鹿が大嫌いな数学者と一緒になるときぐらいなのさ。

夕方はまたラクト山科まで散歩に出て、山科書店で 「重力とは何か」(大栗博司)幻冬舎新書と「ハイデガー拾い読み」(木田元)新潮文庫 を購入。大栗氏は数年前にアメリカ数学会のアイゼンバット賞を受賞しているけど、 アイゼンバットって、可換環論寄りの代数幾何学やってる人。まあ、伊藤清がアーベル 賞貰うようなもので、冠数学者の専門と受賞者の専門は関係ないか。

帰宅して夕食の後、放置してあった論文レビューの仕事を1つ片付ける。 あと2つ残っているが、1つは分野が離れているので「私にはレビュー不可」 として送り返そうかと思っている。

2012年9月1日(土)
<<面倒臭い名前>>
昨夜の津波注意報は、結局予想到達時刻のすこし後に解除された そうで、大事には至らなかったそうだ。

本日、フランス語講座の日。関西日仏学館は今日から アンスティチュ・フランセ関西 に名称変更されたそうで、新しいフランス名は L'Institut francais du Japon - Kansai. 何でも、東京、大阪、福岡にある同様の施設を統合合併 したからとか。

俺サマの学生時代から慣れ親しんできた 「関西日仏学館」の名前が無くなるのは、ちょっと寂しい ものだなと、年寄り臭いことを思ってみたりして、年寄りになる 練習をしてみる。本当は「面倒臭い名前つけやがって!」と 内心むっとしているんだけど。

早起きしてアンスティチュ(面倒臭いから省略!)へ。 10時から12時40分頃までフランス語の授業を受ける。 それから新福菜館百万遍店で昼食の後、まっすぐ帰宅し、 自宅で数学をやったり昼寝をしたり、夕食を食べて また数学をやったりといった感じですごす。

そういえばフェースブックを始めて、間もなく1年になる。 最初の頃は友達リストが閑散として寂しい状態なので、割合気楽に 友達リクエストを承認してたのが、最近はだんだん渋るように なってきた。これは、元々あまり社交的でない、俺サマのリアルで の行動パターンに近付いてきたと言える。

しかし今日ネットで「貴方の社交性テスト」なる心理テストをやって みたら、「社交性100%」と判定されてしまった。誰とでもすぐ仲良く なって、話題が豊富でいつも周りに人が集まってくる、と。 一体誰の話やねん? 何度やっても結果は同じ。まったく、いい加減な心理テストもあるものだ。

まあ、数学者は相手が馬鹿か否かによって人格が変わるけど、 俺サマは相手が数学者か否かで人格が変わったりするからな。