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2013年11月15日(金)
<<手作り市と50周年記念行事>>
午前中は自宅で数学。昼過ぎに新福菜館府立医大前に向けて出発。 京都市役所前バス停で待ってたら、市バス4番が来た。 府立医大前経由で北山駅前まで行くという。 はてな?府立医大前には止まるんだったっけ?

先日、京都コンサートホールにチケットを受け取りに行く際、 府立医大前から北山駅前まで4番のバスで行こうとしたら、 バス停に4番の時刻表は見当たらなかった。 それで「変な話だけど、ここは止まらないようだ」と思ってわざわざ 府立医大前から出街柳のバス停まで歩いて、そこから乗ったのだ。

で、今日もう一度府立医大前バス停で確認したら、4番の時刻表が わかりやすい所にちゃんと表示されていた。うーん、年を取ってボケて きたせいか、こういう見落としが増えてきたような気がするな。 見えてるけど見てないという、認知障害。 その時は目を皿のようにして確認したはずだけど全然気づかなかったなあ。

気を取り直して百万遍でバスを降りると、おびただし数のオバサンが 発生している!?あっ、そうだ!今日は15日だから知恩寺の手作り市の日だった。 狭い歩道をオバサンたちがうろうろしているから、歩きにくいことこの上ない。 鯉の滝登りのような気分で歯を食いしばって前進し、ようやく知恩寺前を通過、 新福菜館百万遍店前へ。

新福菜館の再建は着々と進んでいるようだった。1階の瓦礫や古い設備は完全に 撤去され、1階の壁の一部や天井の梁が取り変えられようとしていた。 しかしふと気になったのだが、 改修が終わったらちゃんと新福菜館が再開するのだろうか?つまり、 工事が終わったら全然違う店になってたりして。。。?!

数理研に到着し、まずは猫の住処へ、、、しかし猫は留守。そのまま図書室へ、、、 休館。え?何で?って、ああ、そうか、今日は数理研50周年記念行事の関係 で休館になるって掲示を見た覚えがあるな。

それで理学部数学教室の図書室に行き、夕方まで数学。帰りは大丸ラクト 山科店で、シャブリのシャルドネを1本買って帰宅。しばし野暮用の後、夕食。 夜は明日のドイツ語の予習をしてから、またほんの少しだけ数学。

2013年11月14日(木)
<<卒業アルバム卒研写真撮影>>
午前中は自宅で野暮用の後、来週・再来週分の構造数理セミナーの 問題つくりを8割ほど片付け、 準備をして自宅を出る。 今日は昨日と違ってぐっと暖かい。

大丸ラクト山科店で昼食用のパンを買って出勤。研究室で昼食の 後、13時から14時30分までアルティン・ガロア理論入門 グループの卒研ゼミ。今日は多項式の定義、零多項式の次数、剰余定理、 代数方程式の解の個数が次数以下であることの証明など。

ゼミの後も学生には残ってもらい、 14時40分からの堀川・複素代数幾何学入門グループと合流して、 卒業アルバムの卒研写真撮影。まあ、写真用にわざとらしくポーズを とったりして、学生達は楽しげであった。

写真撮影は5分程度で終わり、ゼミを開始。今日は整域上の多項式 と終結式に関する命題を3つほど。どうも証明がよくわからないので、 学生達と色々考えたが、結局、テキストの記述に素元分解整域 という条件が抜けているという結論に達した。 次回は多変数正則関数の章を終えることができるか?といったところ。 11月中に複素多様体の章に入れるかしら。

16時15分頃にゼミが終了し、すぐに帰宅して夕食。夜はラクトスポーツプラザ。 今日は骨盤矯正ヨガと有酸素運動。帰宅後は、午前中にやりかけていた 演習問題を仕上げ、TAの学生にメールで送付。

まあ、講義やゼミなど数学を通して学生と付き合うってのは、いいもんである。 動物セラピーならぬ「学生セラピー」みたいなもので、 2006年度に学科長をやって脳が歪んだ時も、学生のゼミの相手 している時だけは穏やかな気持ちになれたものである。 学科長の仕事が回ってくる来年度の自己防衛策のひとつとして、 これは外せないな。

もう一つは、物事をあまり先回りして考えないようにすることが大事か、と。 俺サマは他人を全然信用してないようなところがあって、立場上ある程度 俺サマと友好的にやらざるをえない人間を除き、相手は必ず俺サマに とって一番嫌なリアクションを取ってくる意地悪な奴に違いないと考える傾向がある。 そして、まだ何も起こってないうちから、最悪ケース想定で3手先ぐらいまで想像しているうちに腸が煮えくり返ってきて、 「あの野郎、どうしてくれようか」と妄想の世界の中で煮詰まって消耗するのである。

「腸煮えくり返すのは、現実にそれが起こってからでも遅くない」と自分に 言い聞かせることが肝要である。学科長の仕事が回ってくると、 周りの人との交渉や調整の仕事が平時よりも格段に増えるので、こういう ことは特に大事だ。

2013年11月13日(水)
<<鼻糞を食べる男の子発見>>
午前中は自宅で野暮用の後、準備をして自宅を出る。 今日は晴れ時々曇りという予報だったが、自宅を出て数分後に雨。 その後も結局、晴れたかと思うと急に曇ってきて時化降るといった 天気で、何となくスコットランドの空を思い出してしまった。

大丸ラクト山科店で昼食用のパンを買って出勤。研究室で昼食の 後、13時から14時30分まで2回生「代数学序論II」の講義。 今日は2つの同型定理を復習してから、同型定理の基本的な具体例 を説明。それから有限生成アーベル群の話に入って、 加法群の直和の定義と基本性質を示す。次回は中国人剰余定理に 入る予定。

引き続き14時40分から16時10分まで「構造数理セミナーII」 のBクラスで、今日は同型定理の演習。前期の演習は具体例の計算が中心 だったが、後期に入ってからは命題の証明問題が半分以上を占め、本格的 な代数の話になっているので、学生達は苦労している。

残念ながら代数学は、独特の考え方をマスターすべく苦労して頭を使わないと、 入門レベルをクリアできない学問なので、学生諸君にはしっかり苦労して もらおうじゃないか、と。兎に角、苦労して何かを理解したり無力感を味 わったりするための体験型講座なので、出席だけで成績がつく。

授業の後、研究室に戻って 演習の答案の整理などをやってから家路につき、大丸ラクト山科店で 今月のおすすめ赤ワイン、シャトー・グリヴィエールを2本買って 帰る。夕食の後、夜はすこし数学。

そういえば今日は、鼻糞をほじくって食べる若い男の子を発見した。 いやあ、なかなかお目にかかれない珍しいサンプルだけど、こんなところに 転がっていたかと、ちょっと感動。俺サマのライフワークが一歩前進したという わけだ。どこで発見したかは、秘密。

2013年11月12日(火)
<<教授会で雷を落とす>>
昼前に自宅を出て、近所のラーメン屋で少し早目の昼食の後、出勤。 まずは大学生協に行ってPCの調査。展示してあるPCは京大ルネと似 たりよったり。係の人に、他に商品見本とかカタログとかはないのか? と聞いて出てきたのは、俺サマが既に持っているカタログ。

それで折角生協に来たので、ついでに書籍の方もちょっと寄る。 うーむ、数学書の品揃えは、東大生協に比べて京大生協はその半分 だとか言ってたが、Ritsはもっと悲惨な状態。まあ、数学書の 購買層が無いんだから、そうなるわな、と。

学系の事務に寄って、大学の予算の使い方について事務員さんに確認。 数理科学科に移籍して大学の予算で設備を買うのは10年ぶりぐらいなので、 細かい手続きなどは全部忘れてしまっている。

それから研究室に戻って生協で貰ったカタログを精査したり、 メーカーのWebサイトを覗いてみたり。俺サマとしては、とりあえず、 11月中旬発売予定のHPのWindows8.1マシンでディスプレイが14インチ以上 のものに決定。まだ出てないようなので、もうちょっとだけ待とうか、と。

その後、東大出張の報告書や、来月の徳島大出張の申請書や、後期試験の 試験監督に関する事務からの問合せ書などの書類を書いて事務に提出。 それからしばし数学。

16時30分から18時過ぎまで教授会。前半の1時間10分はFD講習会。 アメリカの大学の物理学教育を題材とした、大学における理工系教育の効果的な 方法についての講演。まあ、俺サマは数学だから物理の話は直接は関係ないが、 「大講義室での一斉授業の教育効果は低く、学習内容を 大胆に精選して絞り込んででも、学生自らが素朴なレベルから課題を解決 しながら基本を学ぶ教育の方が効果的」という指摘は数学でもあてはまるかな、と。

東大や京大のような研究者養成大学だと、一斉講義で教授が色々なことを ばーっと喋って「あとは自分で勉強しておきなさい」でやっていけるかも知 れないが,Ritsのような普通の大学の数学科だと、そんな調子で やってたら結局大半の学生はほとんど何も学ぶことなく卒業していくことになる。

だから俺サマは、現代数学のエッセンスのところだけを精選して、その部分 を学生自身が主体的に体得していける教育が必要ではないかと考えている。 数学者を目指すのなら、それだけではとても足りない。しかし、必要な知識を 自ら貪欲に学んでいけないようでは、数学者として独立してやっていくことは不可能 だし、周りがのんびりしている学生ばかりの大学に来てしまったから、自分も 一緒になってのんびりしてしまいました、、、という緩さでは(余程の 天才でもないかぎり)研究者としての将来は明るいとは言い難い。 ま、数学者志望の学生は、せいぜい頑張って自分で勉強してください。 勿論、馬鹿の俺サマでも良かったら個別相談には乗りますけどね、 というのが俺サマのスタンス。

講演がひととおり終わって質疑応答に入ると、フロアからの熱心な質問が いくつか出て、それに対して講師の人も丁寧に答えていた。しかしその途中、 なにやら隅っこの席で延々と私語をしている先生が居て、そのコソコソ声が 五月蠅くて、質疑応答が聞きにくくてしょうがない。これでは、皆が静かに 講義を聞いている教室の後ろで、私語学生がいつまでもコソコソをお喋り しているのと同じである。

しばらく放置していたが、一向に収まりそうにないので、「そこ!ちょっと 静かにしてもらえませんか?五月蠅いですよ!」と、講義でやっているのと同じ調子 で指さし呼称付きで雷を落としてやった。いや、講義の時はトンカチで バンバンバン!とマイクロフォン越しに警告音を出してから雷を落とし、 指さし呼称ではなく「トンカチ指し呼称」だけど、まさか教授会にトンカチが 必要とは思ってなかったから、今日は警告音無しで抜き打ち指さし落雷。

まあ、相手が平均的な日本人なら、逆切れされて暴行傷害事件発生! みたいなことになるだけだから、俺サマだってわざわざ雷落としたりはしない。 相手がこちらの苦情をきちんと受け止める能力のある立派な紳士だという信頼が あるからこそ、雷が落とせるってところがあるのよね。

ああ、そういえば思い出したけど、前回学科長をやったときは、 学科会議を開くときには毎回トンカチ持参だった。ゴタゴタ訳の分からんことを 言いだす奴がいると、トンカチをばんばんばんばん!と打ち鳴らして 「五月蠅い!お前、こないだはこう言ってただろうが?何で今日になって 全然違うこと言い出すんだよう!?」とか「それはもう終わった話だ! いつまでゴタゴタ言ってんだよう。ここは暇人のお喋りサロンじゃ ないんだ。さっさと次の議題にいくぞ!」とか、もう、 滅茶苦茶やってたな。

俺サマが普段人前で借りてきた猫のように大人しくしているのは、 この滅茶苦茶な性格が暴れ出して、他人様に迷惑をかけないようにするた めって意味合いもあるんだよね。特に数学者ってのはマジな人が多いし、 業界自体が超閉鎖社会だから、洒落で済まない事態に陥ると後々色々 厄介なことになるから、特段の注意を払わないと、、、って、もう十分 厄介なことになってるけど。

教授会の後、すぐに帰宅して夕食。夜はまた少し数学。

2013年11月11日(月)
<<新福菜館百万遍店復旧作業進行中>>
午前中は近所のスーパーに買い出し。帰宅して荷物を置いてから百万遍に 繰り出す。

京大生協ルネ食堂で昼食の後、PC売り場を偵察。 今年度中に研究室のWindowsXPマシンを買い替えないといけないけど、 何にしようか、と。数学者が大好きなMacAirは、「数学者が好んで使う」という だけで既に俺サマ的にはバツだが、漢字コードに互換性がなくて、今ある ファイルが文字化けの嵐にさらされるのは困る。

馬鹿高 Let's Noteにしようと思ってたのだが、なんだかデザインが不格好 だし、営業マンみたいに頻繁に持ち歩くわけでもないし、どうだかなあ。 値段とデザイン性からすればHPも悪くないな、と。あとタッチパネルなど 当面は使わないからWindows8.1もどうも気が進まず、やはりWindow7の Professionalぐらいにしておこうか、と。あるいはWindows8.1マシンで14インチ ぐらいのディスプレイのノート型PCがあれば良いのだが。。。 「うーん、また明日Ritsの生協でも覗いてみよう」ということで、 次は書籍コーナーへ。

先週末に臨時閉店してゴゾゴゾやってたと思ったら、書棚を前より背の 高いものに取り変えたらしく、置かれている本がやや増えたようだ。それでも 東大駒場生協の書籍コーナーの半分ぐらいのスペースしかないし、数学書の 書棚も東大のちょうど半分ぐらいである。

まあ、そういうことはあんまり関係ないのかなあ。 計算機屋だった頃、英国エディンバラ大学計算機科学科がプログラム理論では 世界最高峰で、皆エディンバラ詣でをしたものである。 俺サマも一度訪問したことがあるが、大学の書籍売り場 はどんな豊富な品揃えかと楽しみにして見に行ったら、、、いかにも しょぼい場末の小さな書店って感じだった。

エディンバラ大学事情に 詳しい人に聞いたら、「エディンバラの人は、今、自分たちの頭の中にあるものが 世界の最先端だし、それを学生に教えれば良いわけだから、教授も学生も 他人の書いた本を沢山読む必要がないのでしょう」という話だった。

数学でも、ドイツのエッセン大学の書籍売り場にはロクな専門書は置いてないし、 街の大きな書店に行っても似たような感じ。オスナブリュック大学もそうだった。 教授たちはシュプリンガーなどの書店に直接注文すれば良いが、学生は図書館頼 みなのかもしれない。そこの先生に「不便じゃないのか?どうしてるんだ?」と 聞いてみたけど、むにゃむにゃと要領を得ない答えが返ってくるだけだったので、 別に誰も不便とは思っていないのだろう。

ただ、ベルリン自由大学を偵察飛行した時は、キャンパスが広すぎて書店 は見つからなかった。まあ、ベルリンならシュプリンガー書店の本店に行けば いわけだし。それからミュンスター大学を偵察飛行した時は、大学の近くに文系 書籍の割合良さそうな専門書店があったが、店の人に「数学書は何処に売ってるか?」 と聞いて「あっちの方にあるはずだ」と漠然とした答えを頼りに行ってみたけど、 結局よくわからなかった。

その後、京大数理研へ。途中、新福菜館百万遍店の様子を偵察。 火災時に焼け落ちてブルーシートがかかっていた屋根は既に修復され、 先日ようやく瓦礫が撤去された1階の店内では、作業員二人が流し台や カウンターなど、古い設備を壊して撤去する作業を行っていた。 うーん、着々と進んでるなあ。楽しみだなあ。早く再開しないかなあ、と。

数理研猫の住処は行きも帰りも誰か人が居て、猫には会えず。 図書室は鼻息小僧も独り言オヤジもトム・クルーズも姿を見せず、 俺サマひとりが静かに数学。

夕方帰宅して少し早目の夕食の後、ラクトスポーツプラザへ。 先週は東大出張で月、木2回とも休んで、夜は酒ばかり飲んでいたので、 体が鈍ってむくみ気味。前半1時間は、念入りにストレッチのあと、軽く有酸素運動、 そして筋トレ。後半1時間は楽しいZUMBAと筋トレの残り。

ZUMBAは新しい曲がいくつか入って、先生が説明なしで 踊ってみせる新しい振り付けをフォローして、リアルタイムで 踊らないといけない。考えてみれば、これは結構集中力の要る作業で、 ボケ防止にも大変よろしいのではないかと思う。

俺サマは前回学科長をやった時に精神を病んだ。あの頃はクラシック音楽 が心の支えだったが、ストレス発散系のZUMBAも癒し系のヨガもなかった。 来年度回ってくる学科長の仕事は、クラシック音楽にZUMBAとヨガを組み合 わせた認知行動療法で何とか乗り切れないかなあと思っているところ。

スポーツクラブから帰宅後、すこし数学。

2013年11月10日(日)
<<高速バスのチケット受け取り>>
午前中は、最近歯応えのない京都新聞日曜版の2つのパズルをあっさり片付けて、 東大出張の清算をしてから、しばし数学。自宅で昼食の後、京都駅の高速バスター ミナルへ。 ネットで予約しておいた12月の徳島大学での集中講義の高速バスのチケットを 受け取ってから、市バスで三条河原町界隈に繰り出す。

まずはJEUGIA三条本店を偵察。まずはグリモーのブラームスのピアノ協奏曲 か何かのCDを試聴。ああ、この曲ならずっと昔、ジャズ漬けの生活もちょっと お休みにして、クラシック音楽でも聞こうかなと思って中古のCDを1枚買った やつだ。で、結局「ブラームスはお好き」になれないなあと、その後長くブラームス への偏見を持ち続けることになったやつだ。ということで、とりあえずパス。

それからポリーニのベートーヴェンのピアノソナタ4,9,10,11番っての が出てて、これも試聴したところ、一瞬「ちょっといいかな」と思ったが、 確か1枚持ってたはずのブレンデルのCDのものより妙にサラサラと弾きすぎる ところが気になる。その後の曲もひととおり試聴したが、全体的に

♪春の小川はさらさら行くよ〜♪岸のすみれや蓮華の花に〜

とイメージがかぶってきたので、やめにした。まあ、ポリーニって昔から そういうところが無きにしもあらずだけど。

ふと見ると、ポリーニのベートーヴェン・ピアノソナタ1,2,3番ってのが 出てて、それをちょっと試聴したかったのだが、別の試聴マシンでないと聞けず、 そのマシンは試聴以外に色々なことができるみたいで、小学生二人組の 男の子が何やらへばりついてなかなか離れない。こういう時のガキんちょの集中力は 馬鹿にならんからな。「ま、閉店時間までそうやって遊んでなさい!」と諦めて店を 出る。

それから上島珈琲寺町通り店で1時間ほど数学。今日は生憎の天気で、 一日中激しく雨が降ったりやんだりといった感じだったが、上島珈琲は いつも通り繁盛していた。

夕方になって、そろそろ帰宅しようかと思ったが、やはりポリーニのCDが 気になって、上島珈琲を出てからJEUGIAに戻ってみた。 あのガキんちょどもがまだ試聴マシンにへばりついてたら、そのあっぱれな 集中力を褒め称えて日誌のネタにしてやろうと思ってたのだが、彼らはもう 居なかった。

ふん、ガキんちょの集中力ってのも、上島珈琲でコーヒー1杯で 4時間ぐらい喋り倒しているオバサン二人組に比べたら、全然大したもんじゃな いな。それでちょっと試聴してみたのだが、結構気に入ってしまい、結局そのCD を買ってしまった。

それからAnger河原町三条本店をさらと偵察飛行してから山科に帰る。 帰宅して夕食の後、夜ままた少し数学。

2013年11月9日(土)
<<コンサートのチケット受け取り>>
アンチュチュの日。早起きして10時から12時半までフランス語の授業を受ける。 今日も受講生は3人。一般に語学学校は上級クラスになるについれて人数が減って 経営的には厳しくなり、例えばゲーテのようにドイツ語の上級クラスをリストラ して大阪だけにしてみたりする。アンチュチュはまだそこまで行ってないかな。

このままだと、来年度から上級クラス。しかし今日はクラスメート 達と「自主落第してもうちょっと中級を続けるのも、いいかも!?」みたいな話をした。

昼食は足を延ばして新福菜館府立医大前店へ。途中寺子屋の前を通ったら、 ちょうど先生が自転車でどこかに出掛けようとしていた。 こんな時間に何処にいくのだ?ああ、フランス語の帰りか?ええ、今から 医科大学前の新福菜館に昼食に行くところです、と。しかし、先生は新福菜館 を知らないような感じだった。醤油味のラーメンや炒飯には興味がないのかも。

ああ、そういえば、こういうのが世間話というものだろうか。 そういうの、全然やらなくなったなあ。馬鹿が無理して数学やってると、 世間話も碌にできなくなる?んなことない、か。

新福菜館には前回と同じく12時50分頃に 着いたのだが、前回と違ってそれほど混んでもおらず、すぐに入れた。 今日もラーメン(小)と炒飯(小)を注文。

昼食後、出町柳のバス停まで歩き、4番の市バスに乗って京都コンサート ホールに予約しておいたコンサートのチケットを取りに行く。 北山通りというのはお洒落な店が立ち並ぶ華やかな通りだけど、 すぐ近くが閑静な住宅地であるせいか、妙に落ち着いているというか、 特に秋や冬にはちょっと物悲しい雰囲気がしないでもなく、 そこがまたぐっときてよろしい。

帰りもまた4番のバスで出街柳まで戻り、百万遍まで歩く。途中、コンビニ に入って「祇園辻利の抹茶アイス大福」なるものを見つけたので、買って食べる。 これは激ウマ!!しかしロッテの雪見大福と同じサイズで420円とは、なかなか 強気のお値段である。

アンチュチュに戻って図書室でドイツ語の予習とフランス語の宿題に取り組む。 宿題の方は一部残したまま、寺子屋の時間となる。チケットを受け取りに 北山まで往復して結構時間が取られたからだけど、まあ、天気もいいし、 この観光シーズンたけなわに京都の街を散策できたのだから、よしとしよう。

16時40分から18時10分すぎまで、寺子屋にてドイツ語の授業を受け、 ようやく語学漬けの一日が終わる。帰りに大丸ラクト山科店でブルゴーニュの白 ワインを1本買って帰宅。夕食後は、12月の徳島出張のホテルの予約を したり、フランス語の宿題の残りを片付けたり。

2013年11月8日(金)
<<東大数学科はハイレベル>>
吉祥寺9時1分頃発の井の頭線渋谷行きの電車の最後尾に乗車。 結局、駒場東大前まで大して混むこともなかった。どうやら 渋谷行きの急行や準急への乗り換えがスムーズできる電車だった ことが関係しているらしい。昨日は9時4分ぐらいの電車 で結構混んでたのに、ほんの2,3分の違いでこれだけ 差が出るのだから、通勤ラッシュ時の井の頭線は他所者には手 に負えないほど深い。

今日も東大の研究集会で午前2つ午後3つ興味深い講演を聞く。 昼食は例によって、数理科学研究科の建物の前のスパゲティー屋ですます、 その後、生協の書籍部をぶらついたが、前に見掛けた学部学生の 男女数人組も来ていて、書棚の前でわいわい言ってた。うち一人は、 火曜日の昼にスパゲティー屋で俺サマの隣の席に居て、数学演習の 問題のようなものを一所懸命解いていた子だった。別の一人は 「子供の頃は魔法使いになりたかったが、長じて物心ついてからは 数学者を目指すことになった」というような話をしていた。

彼らの話の内容からして、たぶん数学科の2回生であろう。3回生 以上になってああいう話をしているようでは、東大生としてはちと頼り なさすぎるし。それにしても、さすがは東大だけあって、数学科の 学生は「一応数学者を目指し」て来ている。

研究集会の休憩時間などに、大学の事務所の前に置いてある シラバスを眺めてたのだが、同じ数学科でも東大とRitsでは ずいぶんレベルの差があるなあと、今さらながら驚いた。 Ritsでは2年間かけてゆっくり教える群、環、体、ガロア理論 は、東大では1年でさっと終わらせる。これは俺サマの学生 時代の京大でもそんな調子だった。もっとも講義をちゃんと理解している 学生は1学年に10人もいたかな?って感じだったが。

他にも、代数系科目としてはホモロジー代数やトーリック多様体 や正標数の代数幾何学、数論幾何学などの講座があり、シラバスに は「(予備知識として)「類体論、スキームのエタール・コホモロ ジー論、アーベル多様体論の基礎は仮定する」みたいなことがさらり と書いてある。うーん、さすがに学生の(たぶん)ほとんどが 「一応数学者を目指してます」と言い、代数の教員だけでRitsの 数理科学科の全教員より多い大学は違うなあ、と。

ま、そんなこと、俺サマにはカンケーねえやと思いたいところだが、 研究者志望の留学生が院生として入ってきそうだとなると、やっぱり考えて しまうな。修士1回生の夏休みまでにハーツホーンを読破し、指導教員とは言え 馬鹿の高山のタワゴトの相手なんぞやってられないと、Ritsには さっさと見切りをつけて、ハーバードかMITの大学院に入り直すぐらいの 勢いがないと、学部レベルで「類体論とエタール・コホモロジーとアーベル 多様体論は仮定する」講義を受けてガンガン勉強してる連中に太刀打ちでな いんじゃないか、と。

明日の午前中も2つ講演があるが、それはスキップして退散。 なかなか刺激的で面白い研究集会だった。帰りは東京駅で駅弁を買って 待合室で夕食を済ませ、珍しく発車よりも20分ぐらい前から乗車できた 新大阪行き「のぞみ」に乗る。車中では「本日指定席は満席」などと 繰り返しアナウンスしていたが、俺サマの隣は京都までずっと空席だった。 まあ、京都から新大阪に向かう人が後から乗ってきたかも知れないけど。

車中で講演のノートを読み返したりしているうちに 京都に到着。22時過ぎに無事帰宅。

2013年11月7日(木)
<<井の頭線は「こんなに」なってる>>
吉祥寺9時5分頃発の井の頭線渋谷行きの電車の最後尾に乗車。 それでも明大前駅あたりでどっと乗客が乗ってきて、その後も 着実に乗客が乗り込んできて、駒場東大前に到着したときには 満員状態。電車を降りる時は相当な決意で臨む必要があった。

しかし火曜日に一番前の車両に乗ってしまった時にくらべると、 かなりマシ。一番前の車両は、関西人がよく使う言い方でいうと、 「ぎゅう詰めで、立ってる人は皆、こんな(ん)になって 乗っている」という状態。

ここで「『こんな(ん)になって』というのは、実際どんな 風になってるの?」などと聞いてはいけない。それは、例えば「金が欲しいなんて、 これっぽっちも思ってない」と言う場合、「じゃあ、『これっぽっち』って どれぽっちなの?」と聞くのと同じぐら野暮な質問である。

「これっぽっち」という時に、人差し指と親指で5ミリぐらい の間隔を作って「どれっぽっち」かを具体的に見せる場合もあるが、 関西人が「こんな(ん)になって」という時は、せいぜい稀にでは あるが、ほんのすこし体をこわばらせて見せたり、ちょっと体を傾ける 素振りしたりする程度である。

俺サマは元々は関西人ではないので、自分自身こういう言い回しを することはないが、周りの人が言うのを不思議だなあと思って聞いている。 これはちょうど、俺サマは数学者ではないので、数学者たちの風習を 不思議だなあと思って見ているのと同じである。もっと言えば、俺サマ は日本人でも西洋人でも中国人でもなく、その辺を歩いているとよく 間違えられるコリアンでもなく、歳を取るにつれて、つくづく 自分は何者でもなく、ただの「変な奴」にすぎないのだなという 気がしてきている。

兎に角、乗客がみな「こんな(ん)になって」乗ってる一両目に 比べたら、最後尾の車両はいくぶんマシであった。

今日も研究集会で午前中に2つ、午後は3つ講演を聞いた。 午前中から昼過ぎまで雨が降ってたので、昼食は数理科学研究科の建物の 前のスパゲティー屋で済ませた。

京大生協食堂でもそうだが、この店は たぶん東大関係者とは思えない暇そうなオバサン達や孫を連れたオバサンなどが 沢山来ている。東大関係者とは思えないオジサンも来ているが、大体において そんなに暇そうではなく、ビジネスマン風。今日俺サマの隣に座ったオジサンは、 サービスセットメニューのスパゲティーをまるでザル蕎麦を 掛け込むように豪華にずるずるっと音を立ててすすりながら、 Mac Airに無線LANのUSBメモリを差しこんで何やらお仕事をしていた。 スパゲティーずるずるっ!ってのはやめて欲しかったけど。

夕方、研究集会の今日の講演が全て終了し、まっすぐ吉祥寺に戻り、 駅ビルで夕食用の総菜や明日の朝食などを買ってホテルに戻る。 メールで大学の雑用をすこし片付けて、夕食。夜は講演で取ってきたノート を眺め直したり、講演者達の「素性」の調査をして数学業界の動向に 思いを巡らしたり。

2013年11月6日(水)
<<昼間は授業、夜は東京に移動>>
自宅で野暮用を片付けたり、銀行で出張費を下ろしたりした後、 大丸ラクト山科店で昼食用のパンを買って出勤。

大丸のパン屋の店員さんには、(俺サマよりも年上と思われる)年配の女性も いるのだが、どうも常連客である俺サマの顔を覚えているらしく、若い店員さん のようにいちいち機械的に「サンドイッチに保冷剤とお手拭きが付けられますが、 如何致しましょうか」とは聞かず、「サンドイッチはお手拭きだけでよろしかった ですね?」とだけ聞いてきたり、最近では何も言わなくてもお手拭きだけ付け てくれたりする。素晴らしい頭脳プレイですな。こういうの、ある種のオッサン (含、俺サマ)にはウケますので、今後ともヨロシク!

出勤して研究室で昼食の後、事務に書類を提出したりといった雑用。

13時から14時30分まで、2回生配当「代数学序論II」の講義。 今日は同型定理を2つ。1つは具体例を話し、その一般化として同型定理その1 を証明。そうこうしているうちに時間が押してきたので、同型定理その2 は、いきなり一般論でさらっと進む。残り1分程度時間が余ったので、 当初の予定では定理の前に話そうと思っていた具体例を板書し始めたところで 時間切れ。

俺サマは、終了のベルが鳴っているのに「話のキリがつくまで」と平気で 講義を延長するような往生際の悪いことは大嫌いである。話の最中だろうが 何だろうが、終業ベルが鳴った瞬間に「ハイ、終わりぃー!じゃあ、あとは 来週ね」と終わる。

引き続き14時40分から16時10分まで、代数学序論IIの演習編 である「構造数理セミナーII」のAクラス。今日はさっき講義でやった 2つの同型定理の証明と具体例の演習。なにせ、プリントはあらかじめ準備されて いるので、講義で最後まで説明できなかったからと言って、急に演習内容は変えられ ない。それで、さきほどの講義で説明不足だった2つ目の同型定理の証明の一部を 補足説明し、さらに時間切れで全く説明できなかった、2つ目の同型定理の具体例 も解説も補足説明。

授業の後、すぐに大学を発ち、京都駅で駅弁を買って新幹線で東京へ。 新幹線の中では、居眠りと数学を半々ぐらいで。 21時頃に吉祥寺のホテルにチェックイン。駅弁が軽すぎたので、ホテル の近くの深夜までやってるスーパー(東京ではそうい店が沢山ある)で サラダと酒と明日の朝食用のパンなどを買って、ホテルでちびちびやり ながら、メールを出したりといった大学の雑用を片付ける。

2013年11月5日(火)
<<東京から一時帰宅>>
吉祥寺のホテルをチェックアウトして、東大駒場の研究集会へ。 ちょっと来ないうちに色々な記憶がリセットされていて、 前回までの東大出張で蓄積されていたノウハウが「蒸発」していた。 例えば、通勤時間帯に井の頭線で吉祥寺から東大駒場前に行く時は、一番後ろの車両に 乗るべし。なぜなら、ぎゅう詰めの電車から乗客の壁を押しのけて降りるのが大変になる。 また、数理科学研究科へ行くには、駒場の正門から入ると遠回りになるので、 門の手前の細い道沿いに進んで数理科学科の建物の近くの小さな門から 入る方が近道。こういうことをすっかり忘れて、一番前の車両に乗って苦労して 電車を降り、駒場の正門から入って遠回りした。

午前午後と面白い講演を合計4つ聞いた。昼休みはなるべく数学者が寄りつかない ところということで、数理科学科の建物のすぐ近くにあるスパゲティー屋を避けて 遠くに行こうと思ったのだが、裏の裏をかいでやはりスパゲティー屋へ。 結局俺サマが食べ終わって退散する頃に、数名が店に入ってきただけだった。

それからその辺を偵察してから、最後に生協の書籍部を覗いてみた。ここは 俺サマが知る限りでは、数学の専門和書の品揃えは日本で一番豊富である。 ここと比べれば、京大ルネの書籍部などは各段に見劣りがする。

この数学書コーナーのところで男女3,4名の学生達が、数学書を物色 しながら談笑していて、誰それ先生が翻訳したグロタンディックの本が どうのとか、誰それ先生が授業でこんなことを言ってただのといった話を していた。まあ、こういう話で盛り上がるのは学部生だな。

午後の講演の講師は、俺サマが数年前からちょと目をつけている人だが、 俺サマが今困っている問題について、良い文献とか、それについて良く知ってる 人とか、その講師の専門分野で最近の動きとかはないのかと聞いてみたが、 どうもそういうものは無いという感じの答えだった。

これはワルシャワの研究集会で俺サマが持った印象と一致するのだが、 このことをどう捉えたら良いのか、今のところ良く分からない。 つまり、単に研究の流行から外れてしまったというだけなのか、 あるいは何らかの本質的理由で、もはや研究する意味がなくなってしまってる ということなのか、判然としない。

俺サマは昔から研究の流行は追わないというか、追えないタチである。 世界中に競争相手がいて、こうしてる間にもライバルに先を越されてしまう かも知れないとか思いながら研究するなんて、まっぴら御免である。健康診断で びくびくして、さらに研究競争でびくびくしてたのでは、命がいくつあっても 足りないではないか。

俺サマがあちこちの研究集会に出掛けるのも、俺サマの「縄張り」に人々 が押しかけて来る気配はないかチェックするため、という意味もある。 研究集会で色々面白い話が聞けて、しかも皆さん俺サマの関心とは かなり離れてるようだと確認できれば、 「西部戦線に異状なし」と安らかで満ち足りた気持ちで帰って来れるのである。 勿論、人々が俺サマの「縄張り」に押しかけてきたら、俺サマは一目散に逃げて、 また新しい誰も居ないところを捜す。

このやり方の良いところは、心静かに研究ができて、たまに思わぬめっけものに 出くわすこと。悪いことは、所謂「孤独死」の心配、つまり、研究仲間は居 ないし、下手をすると誰も居ないところで一人野垂れ死にする危険が大きいこと。

午後最後の講演をスキップして、速攻で京都にトンボ返り。19時半頃に 京都駅に到着し、山科駅前で夕食のあと、21時前に帰宅。 明日は大学に出勤して授業を2つやり、その後の学科会議はさぼって そのまま東京に戻り、明後日から再び東大の研究集会へ、という予定。

2013年11月4日(月)
<<吉祥寺なう>>
午前中は出張の荷物を纏めたり、少し数学をやったり。 昼頃に自宅を出て、祝日の暇そうな客で混んでくる前に 山科区内のラーメン屋で昼食の後、東京に発つ。 11月の京都は観光シーズン真っ盛りなこともあって、京都駅の 新幹線のホームは、京都観光から帰る人達でごった返していた。 のぞみの中では数学をやったり居眠りをしたり。

16時過ぎに吉祥寺のホテルにチェックインし、荷物を下ろしてからしばし 吉祥寺の街を偵察飛行。駅前のハモニカ横町では、例によって牛肉コロッケの 肉屋前で長蛇の列。 それ以外に最中屋さんでも長蛇の列。まだまだあった。鯛焼屋や中華饅頭屋 でも長蛇の列。東京の人は行列が大好きで、たぶん「行列は最高のソース!」 ぐらいに思ってるんだろう。

ハモニカ横町には、昔からやってそうな店もあるが、新しく洒落た感じの 店構えの飲食店もいくつかあって、店長らしき人は皆20代か30代かという ぐらいの若い人のようだった。俺サマは例によって吉祥寺駅アトレのデパ地下 みたいな所で夕食用の惣菜や酒、明日の朝食用のパンや牛乳などを買ってホテル でゆっくりとすごす。

ホテルでちょっとテレビを見てたら、文科省が留学生を増やすイベントをやった とかいうニュースがあって、フェンシング留学していた人のインタビューみたいな のが出てた。曰く「兎に角、皆に好かれるにはどうすればいいかということばかり 考えていた。皆に好かれて仲間に入れてもらえない限り、練習できないから」と。 何処だか知らないけど、ひどいところに行ってたんだなと思ったが、まあ、 それが普通なのかも知れんな。ただ、アメリカの大学に留学していたドイツ人の 友人の話からすると、それはアメリカかもしれない。その友人によれば、 アメリカ人は仲間同士で露骨に閉鎖的なグループをつくりたがる傾向があり、 「もうあんな息苦しい所にはニ度と行きたくない」と言っていた。」

と思って調べてみたら、ドイツのボンに留学してたんだと!?

それから、久しぶりにポール・ニューマンが出てるアメリカ映画を見てたら、 ニューマンの30代ぐらいの息子役がアメリカの大学の英文科の教授をしてたけど、 大学のリストラでクビになっとか言ってた。「最近は講師の口を捜しても あまりない」と。まあ、日本でもぼつぼつそういうことが起こっているけどね。

何と申しましょうか、身につまされるというか、ほろ苦い気分ってのは、 こういうのを言うのかしらね。

2013年11月3日(日)
<<リサイタルのチケット予約>>
午前中は京都新聞日曜版の2つのパズル。最近、簡単すぎて歯応えがない。 それから意を決して京都コンサートホールに電話し、ルイサダ先生のリサイタルの チケットを予約。S,A,B席ともまだ空きがあったが、俺サマは一番安いB 席を予約。その後、昼食の時間までしばし数学。

昼食は城崎出張で買ってきた出石蕎麦。 今日で全部食べつくした。12月に徳島に出張するから、そのときに 祖谷蕎麦(いやそば)ってのを買って来ようかと思う。

午後も数学。夕方、雨の中を街に出る。文化の日のイベントが色々 あるらしく、Zest御池では「エコ・コンサート」なるものが開かれていた。 「エコ」というからには、アコースティックかと思いきや、電子楽器が多用 されていたようだ。

コンサートは単に通り過ぎるだけにして、JEUGIA 三条本店に直行しCD売り場を偵察。最近はこれといった新作CDが出てないな、 などと思いながら楽器売り場に行ったら、クラリネットの展示販売をしていて、 実際に手に取ってみることができた。それで珍しそうな顔してクランポンの クラリネットをいじっていたら、店の人が「よろしければ試しに吹いてみますか?」 と。んなもん、吹いてみてもし欲しくなったらどうしてくれるんだよう! クランポン買ってJEUGIA音楽教室に通うことになってしまうではないか! (JEUGIAさんの思うツボですね)と思って、「いえ、あの、その、、」 と逃げ去る。

数学、語学、スポーツクラブとやってて、さらに楽器まで手を出す余裕は ないな。それに、小学生時代から大学生の頃までやってたクラシックギターにちょっと 未練はあって、今度やるならバロック・リュートにしようかなどと思ったりするけど、 (たぶん)ヘルニアで首を少し痛めてから指が動かなくなっ たし、クラリネットよりはオーボエがいいかなという気もあるし、どの楽器に するかについても、色々迷いがあるところ。

それから上島珈琲寺町通り店に入って半時間ほど軽く数学の後に帰宅して夕食。 夜はまた少し数学。

明日から東大出張。それで東大数理のWebサイトを眺めていたら、 大学院を目指す学生に向けた各先生のメッセージがあって、まあ、大体 予想通りではあるけど、皆さん凄いことを書いている。数論幾何などは、 類体論とスキーム論と層のコホモロジーは入学までにマスターしておくこと、 エタールコホモロジーも必須だから、できるだけ早い時期に勉強しといてね、 みたいなことがさらりと書いてある。代数幾何の方も似たような感じで、 大学院に進学してからハーツホーンを読み始めるようでは遅すぎる、みたいな 感じ。

ただ俺サマが聞いたところでは、京大数理研はもうちょっとのんびり していて、大学院に進学してからハーツホーンを丁寧に読ませるのだとか。

まあ、要するに学会デビューが早いか遅いかの違いだけで、どっちでも いいような気もするが、修士論文あたりで研究者としてモノになるかどうか 見極めをつけないと、博士課程まで行ってにっちもさっちもいかなくなって からでは転身が難しくなるという判断があるのかも知れない。

いや、何でこんな俺サマには関係ないことを気にし始めたかというと、 一昨日面談した留学生が研究者志望だとか言ってるからである。 馬鹿の俺サマの下で代数幾何学の研究者を目指すなんて大丈夫かなあ、と 他人事のようにも言ってられないので、少しは真面目に指導方針を考え ようか、と。

2013年11月2日(土)
<<欲望全開状態の俺サマ>>
アンチュチュの日。10時から12時半までフランス語の授業をうける。今日は 生徒が俺サマを含めてたったの3人!全員出席だとしても5人ぐらいだけど。

今は秋学期だが、次の冬学期で中級コースが終わり、次は上級コースになる。 まあしかし、自主落第してもう一度中級をやろうかなあ、、、って、一体 何回中級コースをやれば気が済むんだ!?

昼食はちょっと足を延ばして新福菜館府立医大前店へ。13時前に行ったけど、 満席。俺サマはハラペコ状態で店の前で並んで待つのが大嫌いだが、このために わざわざ来たのだから仕方あるまいと思って待つ。幸いにして割合すぐに入れた。 ラーメン(小)と焼き飯(小)の組合せで950円。百万遍店だと小キムチ付きで 850円だが、よく見るとこちらの店の焼き飯(小)は百万遍店の焼き飯(並) ぐらいの量があるので、(キムチの分を除いて考えると)まあどちらが高いという こともないか、と。

昼食の後は17番のバスで百万遍に戻り、そこのコンビニで健診前から 目をつけていた辻利の抹茶入りアイスサンドを買って食べる。さずがに 濃厚な抹茶の風味。しかし俺サマとしてはアイスサンドよりも、やっぱり 京都駅などで売ってる祇園辻利抹茶ソフトクリームだな。。。て、ああ、 今の俺サマって、欲望全開中だな、とちょっと後ろめたい気分でアンチュチュの 図書室に戻り、フランス語の復習や宿題。それから時間が余ったので、数学をすこし。

16時40分から18時10分頃まで寺子屋でドイツ語の授業を受ける。 気候も良いので、京都市役所前まで歩き、そこから地下鉄を使って帰宅して夕食。 夜はまたほんの少し数学。

多くの大学教師は学生との交友を楽しむようだが、俺サマは数学を教えたり 数学を議論したりする以外は、学生と何かしたいとは全然思わない。それは何故な のか、時々ちょっと考えてみるのだが、すぐに「そんな無意味なことを考える ぐらいなら、もっと面白いことを考えよう」ということになってしまう。 たぶん数学研究に関係ないものには関心がないから、そして、師弟関係 という面倒臭いものが嫌いだから、だと思う。

ところで、京大の博物館で西田幾多郎の書の展示をやってるそうだ。 旧制帝大の哲学教授って、どうせ暇だろうから、 暇潰しに字でも書いてたんだろうと思うのだが、書を始めた 動機はともあれ、ポスターを見る限り、へろへろとした感じの なかなか面白い書をやっている。

もひとつ、レオナ―ド藤田の作品展を京都市内のどこかのデパートで やってるみたいで、そのポスターの絵がなかなか良い。 しかし、藤田のでっかい絵がアンチュチュにも飾ってあって、 それについては「こんな絵の一体どこが良いのか」と常々思ってる。 昔フランスで高い評価を得た画家らしいが、フランス人の目も節穴 なのかと思って、1,2年前だかに書店で画集を立ち読みしたら、 なかなかぐっと来る良い絵を描く人だとわかった。 アンチュチュにある絵を描いた後に、 何か目覚めるところがあって俄然良い絵を描くようになったのかしら、と 推察しているが、詳しいことは知らない。

しかし目下のところ、11月下旬に京都コンサートホールで開かれる ジャン・マルク・ルイサダ先生のピアノリサイタルを聴きにいくかどうか、 愚図愚図と迷っている。俺サマは昔から前売り券というものが嫌いである。 人生一寸先は闇だし、前売り券買っても、その時になって行けるかどうか 分からんではないかと思うのだ。何とか当日券狙いで行きたいところだが、 有名なピアニストだから当日券は出ないかも知れない。しかしアンチュチュの 音大出のクラスメートは、ルイサダ先生のことも、NHKの スーパーピアノレッスンのことも知らなかったな。

2013年11月1日(金)
<<留学生との面談>>
午前中は自宅ですこし数学。昨日休みだった、俺サマお気に入りの 山科区内のラーメン屋で昼食の後、出勤。

研究室ですこしだけ数学の後、14時前から15時過ぎまで、来年度から 俺サマの研究室の院生になりたいと言っている留学生と面談。一応留学生入試 にパスしないと駄目なのだが、もし無事合格した場合を想定して、色々研究計画 などを相談する。本人は博士課程も視野に入れているようなので、 もし俺サマの学生として博士課程まで進むとなれば、責任重大である。

理論計算機科学をやていた頃の俺サマは、「研究者を育てるんだ!」 とマジで考えてRitsに赴任してきたが、結局、馬鹿馬鹿しくなってやめた。 数学に転向してからは、俺サマ自身が研究者として育つのに精いっぱい。ようやく 「可換環論なら(研究者志望の院生の)研究指導ができるかな」と自信がついてきた 頃に、いつもの悪い癖が出て代数幾何学に転向してしまい、また一からやり直し。 目下鳴かず飛ばずの状態が続いている。そういう時に「研究者志望です」って来 られても、慌てるしかないな。

たぶん、俺サマの馬鹿を伝染させないように、早くから研究集会や他大学の セミナーなどの現場に放り出して、自分自身でテーマを見つけて研究するように 仕向けることになろうかと思う。

留学生が帰った後、入学までに勉強しておくべき文献のコピーの郵送手続き をしたり、院試の応募書類に必要な研究計画書の素案を書いてメールで送ったり。

帰りに大丸ラクト山科店で今月のお勧めワインを調達。 今月は俺サマのお気に入りワインのひとつ、ボルドーのシャトー・グリヴィエール 2004年モノ。思わず小踊りして、一気2本買い。

帰宅して野暮用の後、夕食。シャトー・グリヴィエールは明日以降の 楽しみにとっておいて、今日は先日買った、これまた俺サマお気に入りの 純米大吟醸の「松の翠」。

夕食後、夜は明日のドイツ語の予習など。